暑中お見舞い申し上げます！全国的に猛暑が続いています。熊谷市では7/23（月）に41.4℃と国内の最高気温を記録しました。2年後の東京五輪はこの時期に開催されますが、屋外競技の選手に暑さの影響が出ないと良いのですが。五輪といえば競技日程がほぼ固まり、各種チケットの価格帯が発表されるなど、だいぶ五輪が近づいてきた感じが出てきました。開会式が行われる新国立競技場も、巨大なスタンド部分の工事が進んでいます。

さて株式市場では、2018年4〜6月期（3月決算銘柄の第1四半期、12月決算銘柄の第2四半期）決算の発表が本格化する時期となりました。前回は12月決算銘柄に焦点を当てて、第2四半期決算時点で業績予想の上方修正が期待できそうなマザーズ銘柄を探してみました。今週はJASDAQ銘柄で同様なスクリーニングを行ってみました。

依然として、相場全体は米中貿易摩擦への懸念や日銀の金融政策の変更可能性などから波乱含みではありますが、このような環境下ではファンダメンタルズのしっかりした銘柄に投資することが肝要ではないでしょうか。投資アイデアとして、ご参考にしていただければと思います。

図1：東証マザーズ指数（日足）

図2：JASDAQ平均（日足）

• ※図1・図2ともに当社チャートツールを用いてSBI証券が作成

• ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

• ※表1・表2はBloombergデータをもとにSBI証券が作成。騰落率は7/17（火）終値と7/24（火）終値の比較による。

それでは早速スクリーニングにより、銘柄を抽出してみたいと思います。今回の条件は、下記の7項目です。

（1）JASDAQの上場銘柄であること
（2）12月決算銘柄であること
（3）第2四半期決算（4〜6月期）や上方修正を7/25（水）時点でまだ発表していないこと
（4）第1四半期（1〜3月期）決算の営業利益の進捗率（会社側の通期予想に対する比率）が30％以上に達していること
（5）第1四半期（1〜3月期）の営業増益率が、通期の会社予想営業増益率を上回っていること
（6）通期の会社側営業利益予想が増益であること
（7）第1四半期の業績に一過性の増益要因が含まれていないこと

上記の全条件を満たすすべての銘柄を第1四半期の営業利益の通期予想に対する進捗率が高い順に並べたものが表3となります。

新興市場の銘柄は、アナリストがカバーしていない銘柄が多く市場コンセンサスが分かりづらい面があります。このため、決算シーズンでは、新興市場の株価は大型銘柄に比べ上方修正があると大きく値上がりし、逆に下方修正があると大きく値下がりする傾向があるように思われます。

企業が業績予想の上方修正を行うタイミングとしては、第1四半期決算よりは足元が固まってきた第2四半期決算時点でのほうが多いようです。したがって、今回のスクリーニングでは（2）にあるように、12月決算銘柄の第2四半期決算を対象としました。（4）、（5）の条件を入れることにより、通期業績予想の上方修正が期待できる銘柄の候補が表3の11銘柄です。

表3：第2四半期決算で上方修正が期待できそうな新興株はコレ!?

取引	チャート	ポート フォリオ	コード	銘柄名	株価 （7/24） （円）	営業増益率		1Q実績の進捗率（％）	2Q決算の発表予定日
						1Q実績の営業増益率前年同期比（％）	通期の会社予想営業増益率（％）
		追加	3386	コスモ・バイオ	1,121	2.5%	1.0%	125%	8/3（金）
		追加	4595	ミズホメディー	2,353	91.6%	7.5%	60%	8/10（金）
		追加	3054	ハイパー	611	15.6%	10.8%	50%	8/10（金）
		追加	6063	日本エマージェンシーアシスタンス	1,039	182.2%	11.7%	46%	8/10（金）
		追加	2702	日本マクドナルドホールディングス	5,190	39.0%	15.3%	41%	8/9（木）
		追加	2700	木徳神糧	3,825	183.4%	15.5%	41%	8/9（木）
		追加	6164	太陽工機	3,185	154.1%	24.1%	39%	8/8（水）
		追加	2436	共同ピーアール	1,469	283.1%	13.4%	38%	8/10（金）
		追加	6400	不二精機	396	191.5%	8.0%	35%	8/10（金）
		追加	5997	協立エアテック	895	51.1%	3.2%	33%	8/10（金）
		追加	7716	ナカニシ	2,384	51.6%	1.0%	30%	8/10（金）

• ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。1Q実績の進捗率は、1Qの営業利益/通期の会社予想営業利益で、目安は25％。

ここでは、表3のいくつかの銘柄について、簡単に事業内容等をご紹介します。

コスモ・バイオ（3386）は、バイオの専門商社です。ライフサイエンスに関する研究用試薬、機器、臨床検査薬の仕入れ販売（一部は自社製造）を行っています。既に1Q決算で年度予想利益を上回っています。過去4年間連続で、8月上旬に上方修正を行っています。

ミズホメディー（4595）は、主に医家向けの感染症やホルモンなどの体外診断用医薬品の開発製造販売会社です。今期はインフルエンザの検査薬が好調で、OTCでは武田薬品向けの排卵日検査薬が順調です。

ハイパー（3054）は、法人向けのパソコン本体やソフトウェア、周辺機器の販売会社です。また、顧客企業に対するソリューションビジネスとして、ネットワーク構築や保守業務も行っています。また、アスクルが取り扱う事務用品の代理店業務も好調です。

日本エマージェンシーアシスタンス（6063）は、社名のとおり日本人の海外渡航者に対し、困った時に解決のアシスタントをしてくれる会社です。主な内容としては病院や医療通訳の手配などですが、レストランの予約や買い物支援などのコンシェルジュサービスも提供しています。中国に拠点を設け中国人のインバウンド需要取り込みにも注力しています。

日本マクドナルドホールディングス（2702）は、説明の必要もない日本最大のハンバーガーチェーンです。限定商品の投入や顧客参加型販促活動、「夜マック」など新サービスの開始などで、客数、客単価とも増勢基調です。既存店売上高は1-3月期が9.3％増、4-6月期も9.0％増と好調です。

今後の新規上場予定は？

表4：当面の新規上場予定銘柄

上場日	コード	社名	市場	会社概要
7/25	3491	（株）GA technologies	マザーズ	中古不動産流通プラットフォーム『リノシー』の開発・運営
7/26	4394	（株）エクスモーション	マザーズ	システムおよびソフトウェアに対するテクニカルコンサルティング
7/26	4395	（株）アクリート	マザーズ	個人認証、マーケティングなどを目的とした個人向けSMS配信サービス事業
7/27	7034	（株）プロレド・パートナーズ	マザーズ	成果報酬型の経営コンサルティングの提供
8/2	5699	（株）イボキン	JASDAQ-S	解体作業、金属の総合リサイクル事業
8/2	4396	（株）システムサポート	マザーズ	システム・ソリューション事業およびアウトソーシング事業
8/22	4397	（株）チームスピリット	マザーズ	勤怠管理、経費精算、工数管理などを一体化したクラウドサービスの提供

• ※各種資料、報道等をもとにSBI証券が作成

• ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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