決算速報(現地5/21引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間9:00時点):349.14ドル(-0.53%)
●売上高:30.8億ドル(予想30.0億ドル)〇市場予想を上回った
●調整後EPS:1.80ドル(予想1.69ドル)〇市場予想を上回った
2-4月期の業績や5-7月期の売上高見通しは市場予想を上回ったものの、決算発表前に既に史上最高値を更新していたことなどから良好な決算は既に織り込み済みであったようで、時間外取引で株価はやや売りに押されています。
決算発表直前までの、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地5月21日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●2-4月期の売上高と調整後EPSは共に市場予想を上回りました。
●5-7月期の売上高見通しは36.5億ドル±2%となり、中央値は市場予想の32.8億ドルを上回りました。
●ゲーム向けの売上高は前年同期比+27%の13.4億ドル。
●データセンター向けの売上高は前年同期比+80%の11.4億ドル。
経営陣の主なコメント
●自社株買いの再開タイミングについては見極めている段階。
●四半期配当は継続する。
●新型コロナは需要と供給の両面に影響を与えた。
●自動車向けはしばらくの間、軟調となりそうだ。
●2-4月期はとても素晴らしい四半期となり、データセンター向けの売上高は四半期ベースで初めて10億ドルを超えた。
●直近発表した「Ampere」アーキテクチャを採用する新型GPU(画像処理用半導体)の投入でAI(人工知能)処理は新たなステージへとステップアップした。
●クラウドやAIといった注目分野にて、当社は良い立ち位置にある。
●AIはまだ普及の初期段階にあり、全ての業種で何兆もの無数のセンサーが用いられ、そのデータを処理するために無数のデータセンターが必要となる。
決算を受けたマーケットの反応
2-4月期の業績や5-7月期の見通しは堅調なものとなりましたが、市場の実際の期待値はさらに高かったようで、株価は時間外取引でやや売りに押されました。
しかしながら、経営陣がコメントしていたようにデータセンター向けの売上高が四半期ベースで初めて10億ドルを超えてくるなど実際に内容は堅調なもので、決算発表前の時点で年初来+49.2%と大幅高になっていることを考えると、市場の期待値に十分応えた決算発表であったともいえるかもしれません。
また、経営陣は今後のAIやデータセンターの広がりについて「全ての業種で何兆もの無数のセンサーが用いられ、そのデータを処理するために無数のデータセンターが必要となる」などとコメントしていましたが、そうした未来を想定すると、まだまだクラウドやデータセンターといった分野には大きな伸び余地があるのかもしれません。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:323.37ドル(5/21時点)