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決算速報(現地7/30寄り前発表)
●決算発表当日の株価:29.12ドル(-5.21%)
●調整後利益:6.4億ドル(予想-6.6億ドル)〇市場予想よりも良好な結果
調整後利益は赤字の市場予想に反しサプライズで黒字となったものの、主にトレーディング収益が利益を押し上げたようで、本業の状況は厳しいとの見方が優勢となり、株価は大幅安となりました。
決算発表当日を含む、過去1年間のチャート
※出所:トムソン・ロイター(現地7月30日までの過去1年間、移動平均線は52週)
決算のポイント
●調整後利益は赤字を見込んでいた市場予想に反し、黒字を達成しました。
●四半期配当は前四半期から変わらずの0.16ドルとなりました。
経営陣の主なコメント
●引き続き「不安定な環境」が続くとみられる。
●「凄まじい」原油価格の変動はこれから訪れる可能性があると考える。
●石油化学事業はやや持ち直しているが、精製事業の困難な環境は長引きそうだ。
●中国やロシアにおける原油の需要は回復してきているが、インドの回復は鈍い。
●詳細については開示しないが、先物のコンタンゴ(期近と期先の価格差)などは大きなトレーディング収益の機会となった。
決算を受けたマーケットの反応
調整後利益がプラスになったことはサプライズですが、本業の状況は厳しいとの見方が優勢となり、株価は5%を超える大幅安となりました。
市場関係者からは「コンタンゴを永久に続けることはできない」などと言ったコメントがでており、原油の需要が回復しトレーディング収益以外の本業が回復するまで、しばらく株価は軟調な展開となりそうです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:48.57ドル(7/30時点)