wachiwit - stock.adobe.com
決算速報(現地1/27引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):167.25ドル(+5.04%)
●売上高:1,239.5億ドル(予想1,190.5億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:2.10ドル(予想1.90ドル)〇市場予想を上回った
●iPhone売上高:716.3億ドル(予想677.4億ドル)〇市場予想を上回った
●サービス部門(App Storeなど)の売上高:195.2億ドル(予想186.4億ドル)〇市場予想を上回った
サプライチェーン危機の影響が懸念されていたなか、売上高が市場予想を上回り過去最高を記録したことなどを受け株価は時間外取引で大幅高となりました。
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●10-12月期は売上高やiPhone売上高が市場予想を上回ったことで、その両方が市場予想を下回った7-9月期とは違い、サプライチェーン危機に対して上手く対応できていることが示唆されました。
●10-12月期のサービス部門の売上高が市場予想を上回りました。
●1-3月期の業績見通しは示されませんでしたが、「10-12月期と比較して売上高の伸び率は減少するものの、堅調なものになる」とのコメントがありました。
経営陣の主なコメント
●新製品に対する顧客のとても強い反応が売上高の2桁成長などに繋がり、アクティブなデバイスのインストールベースも過去最高となった。
●アクティブデバイス数は18億台を超えた。
●「iPad」の売上高はサプライチェーン上の問題により押し下げられた。
●10-12月期のサプライチェーン上の問題は7-9月期よりも悪化していた。
●サービス部門は予想よりも良好となった。
●「Mac」の売上高は新型「M1 Pro」チップを搭載した「MacBook Pro」に対する需要が押し上げ要因となった。
●10-12月期の「Apple Watch」購入者のうち約2/3が初回購入者だった。
●有料サブスクリプション契約者数は7.85億人を超えた。
●1-3月期の売上高について、前年同期比の伸び率は堅調なものになり、1-3月期としては過去最高になると予想するが、伸び率は10-12月期からは減速するだろう。
●現在のサプライチェーン網はこの状況を考えると非常に上手く対応しており、根本的なサプライチェーン網の変更は必要だと思わない。
●メタバースについては、新たなテクノロジーを模索している。
●当社は拡張現実(AR)に大きなポテンシャルを感じている。
●当社はまだ5G関連の成長において初期段階にある。
●「iPhone」の今後についてとても前向きである。
決算を受けたマーケットの反応
売上高が市場予想を上回ったことなどを受け、株価は大幅高となりました。
引け後に決算発表が行われた直後から買いが優勢となり、時間外取引では右肩上がりの展開となりました。10-12月期の業績についてアップルが過去に「サプライチェーン上の問題は、10-12月期の売上高を60億ドル以上押し下げる見通し」であるなどとの見方を示していたことからマーケットは10-12月期の業績について懸念していたものの、今回の決算発表でそうした懸念が行き過ぎだったことが示唆されました。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:178.6ドル(1/27時点)