決算速報(現地2/2引け後発表)
●決算発表後の時間外取引(日本時間10:00時点):249.05ドル(-22.89%)
●売上高:336.7億ドル(予想334.3億ドル)〇市場予想を上回った
●EPS:3.67ドル(予想3.84ドル)×市場予想を下回った
●「フェイスブック」のデイリーアクティブユーザー数(DAU):19.3億人(19.5億人)×市場予想を下回ったほか、前四半期比で初の減少となった
●「フェイスブック」の月間アクティブユーザー数(MAU):29.1億人(予想29.5億人)×市場予想を下回った
●「フェイスブック」や「インスタグラム」などサービス全体の月間アクティブユーザー数(MAU):35.9億人(予想35.9億人)△市場予想通り
●1-3月期売上高見通し:270億〜290億ドルへと引き上げた(予想302.5億ドル)×市場予想を下回った
「フェイスブック」のデイリーアクティブユーザー数(DAU)が初の減少となったことや、1-3月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことなどを受け株価は20%を超える急落となりました。
引け後の時間外取引のチャート
決算のポイント
●10-12月期の売上高が市場予想を上回った一方で、EPSが市場予想を下回りました。
●1-3月期の売上高見通しが市場予想を下回りました。
●「フェイスブック」のDAUやMAUが市場予想を下回ったほか、DAUが四半期ベースで初の減少となりました。
●今回の決算発表から他事業(「フェイスブック」などのアプリ事業)とは分けて開示された、仮想現実(VR)や拡張現実(AR)、メタバース(インターネット上の仮想世界)などを手がける「リアリティ・ラブズ(Reality Labs)」部門は売上高が8.8億ドルとなった一方で営業赤字が33.0億ドルとなりました。
●「TikTok」などとの競争が激化していることが示唆されました。
●2022年上半期に、ティッカーが「META」に変更される見通しであるとしました。
経営陣の主なコメント
●「TikTok」が成長しているため当社は「Reels」に投資を行っているが、「Reels」は当社のなかで今一番伸びているサービスだ。
●「Reels」の収益化には楽観視している。
●AI(人工知能)はメタバースを構築する上で重要な役割を持つ。
●メタバースを体験するためにはVRが一番だが、「フェイスブック」や「インスタグラム」などのアプリを通じてもメタバースの世界にアクセスできる。
●メタバースの世界がいつみられるのかという質問だが、当社のSNS上で人々はアバターを用いられるようになるだろう。
●全体的な話では、メタバースのある部分はもう既に存在していて、間もなく登場するものもある。
決算を受けたマーケットの反応
今後の成長見通しについて懸念が広がるなか、株価は時間外取引で急落しました。
10-12月期のEPSが市場予想を下回ったことや、1-3月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことなども悪材料ですが、「フェイスブック」のDAUが前四半期比で初めての減少となったこと、そして「インスタグラム」などを加えた同社のサービス全体のMAUが前四半期比でほぼ横ばいとなったことで、今後の成長見通しに懸念が広がったようです。
決算発表後のカンファレンスコールでは各社アナリストから「TikTok」に「Reels」で対抗するとしているが本当に大丈夫かといった質問が殺到し、マーケットはメタバースの将来性よりも成長ペースの鈍化や競争環境の悪化に注目しているようです。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:394.5ドル(2/2時点)