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マーケット > レポート > 今週の注目ETF > 貿易摩擦で軟調のコモディティETF、摩擦収束なら投資のチャンスに!?

貿易摩擦で軟調のコモディティETF、摩擦収束なら投資のチャンスに!?

2018/7/6
投資情報部 榮 聡

17年3月より掲載してまいりました「今週の注目ETF」ですが、定期レポートとしては今回を最後といたします。そこでこれまで取り上げる機会がなかったコモディティ(商品)関連のETFをご紹介いたします。今後は不定期になりますが、投資先として有望なETFがある場合に適宜レポートする予定です。

図表1:コモディティ関連ETF(上場投資信託)

取引 チャート コード 銘柄
買付 チャート GSG iシェアーズ S&P GSCI コモディティIndexT
買付 チャート DBC インベスコ DB コモディティ ファンド ETF
買付 チャート KOL ヴァンエック ベクトル 石炭株ETF
買付 チャート WOOD iシェアーズ グローバル フォレスト ETF
買付 チャート DBA インベスコ DB アグリカルチャー ETF
買付 チャート REMX ヴァンエック ベクトル レアアース ETF

※当社WEBサイトとをもとにSBI証券が作成

今回は定期レポートとしては最終回となるため、これまで取り上げる機会のなかったコモディティ関連のETFについて、投資対象としてのコモディティの基本的性格、コモディティ相場を動かす要因などをご紹介いたします。

コモディティ価格の動き

原油、工業用金属、農産物などコモディティへの投資を考えるにあたり、まず、コモディティ価格の総合的な動きを示す「ロイター/ジェフリーズCRB指数」で大きな流れを振り返ってみましょう(図表2)。

2002年から2008年にかけて持続的に上昇となっています。これは中国が2001年末にWTO(世界貿易機関)に加盟したことを契機に世界の成長率が高まったことを背景とした相場で、コモディティの「スーパーサイクル」と言われました。

その後、米国の住宅バブル崩壊をきっかけに世界が金融危機に向かう中で2008年6月をピークに下落に転じました。金融危機からの脱出後も世界のGDP成長率が3%前後で低迷したためにコモディティ価格は下落基調となりました。

2016年2月に中国経済に対する懸念の高まりがセリングクライマックスとなって相場は底入れし、さらに2016年半ばあたりから世界経済の回復傾向が明らかとなってコモディティ価格は回復歩調です。ただ、ここ3ヵ月は米トランプ大統領が仕掛ける通商政策が世界貿易の減少、世界の成長率低下に繋がることが懸念されて反落となっています。

コモディティの基本的性格

コモディティは「金融商品」の一つとして扱われることが多くなってきましたが、株式や債券とは基本的な性質が異なることは踏まえておく必要があるでしょう。

株式や債券は配当や利息といった将来のキャッシュフローを元に価格が形成されるため、「妥当価格」が存在しますが、コモディティには保有することによる収入は発生しないため、株式や債券にあるような「妥当価格」という概念がありません。

価格はその時々の市場の需給で決まり、価格の変動性が大きい傾向があります。また、株式の場合は成長企業を選ぶことができれば長期保有が報われますが、コモディティの場合は長期に価格が上昇し続けることはなく(需要が増えてくると対応して供給も増えてくるため)、タイミングを捉えて売買することが重要と言えるでしょう。

コモディティ相場を動かす要因

コモディティの売買タイミングを計る上で考慮すべき点として、以下をあげることができます。特に(1)、(2)は重要と考えられます。

  • (1)世界景気の動向
    コモディティ価格は需要と供給のバランスで決まりますが、需要を決める主な要因が世界景気の動向です。景気がよくなって需要が増えれば、コモディティ価格にプラス、景気が悪くなって需要が減ればコモディティ価格にマイナスに作用します。
  • (2)金利の動向
    コモディティには保有することに対して収入が支払われないため、市場金利の上昇はコモディティの投資魅力を低下させると考えられます。金利上昇はコモディティ価格にマイナス、金利低下はコモディティ価格にプラスに作用します。
  • (3)ドルの動向
    コモディティには国際的な市場があるものが多く、ドル建で取引されます。このためドルの上昇は、多くの国で実質的な価格上昇となり、結果的に需要の減退を招くとされます。一般的にドルの上昇はコモディティの価格にマイナス、ドルの下落はコモディティの価格にプラスに作用するとされます。

コモディティに共通する一般的な見方は以上ですが、これを組み入れる主要なETFの値動きは、ここ3ヵ月、年初来でまちまちとなっています(図表3)。

供給面の不安定要因が出た原油価格の上昇でエネルギー関連の組み入れが多いETFのパフォーマンスは良好な一方、貿易摩擦の影響が大きい工業用金属、農産物などの組み入れが多いETFは値下がりが大きくなっています。過去1年では、世界経済の回復を反映して、農産物を除いてS&P500指数のパフォーマンスを大きく上回っています。

貿易摩擦はコモディティの大きな懸念要因ですが、世界経済の成長率が大きく下方修正されることがなければ、再び上昇基調を取り戻すと期待されます。貿易摩擦の影響が一巡するタイミングを見極められれば、投資チャンスを迎えると考えられるでしょう。

iシェアーズ S&P GSCI コモディティIndexT(GSG)

幅広いコモディティの先物に投資するETFです。6/29(金)時点の組入比率は、エネルギー 66%、農産物14%、工業用金属 10%、家畜6%、貴金属4%となっており、エネルギーの影響が大きくなっています。原油価格の上昇を受けて年初来、3ヵ月ともプラスと堅調です。

原油価格は世界経済の回復によって需要が堅調な中、OPECが16年12月より実施している協調減産が効いて回復基調です。6/22(金)に開催のOPEC総会では、イランやベネズエラの供給減を相殺するために減産緩和が決まりましたが、想定の範囲内であったために相場は崩れていません。

インベスコ DB コモディティ ファンド ETF(DBC)

幅広いコモディティの先物に投資するETFです。7/3(火)時点の組入比率は、エネルギー61%、農産物19%、工業用金属11%、金7%などとなっています。GSG同様エネルギーの影響が大きくなっています。

ヴァンエック ベクトル 石炭株 ETF(KOL)

グローバルに石炭株を組入れるETFです。景気への感応度が特に高いと考えられます。石炭は主要なエネルギー源であり続けますが、環境への配慮から長期的には使用比率が下がる可能性はありそうです。

iシェアーズ グローバル フォレスト ETF(WOOD)

森林及び材木の所有、管理及び関連事業に従事する25の上場企業の株式を保有します。森林製品企業、材木不動産投資信託(REIT)、紙製品企業、紙包装企業及び農産物企業が含まれます。

インベスコ DB アグリカルチャー ETF(DBA)

農産物、畜産物の先物に投資するETFです。小麦、ココア、とうもろこし、家畜、大豆、コーヒー、綿花などを含みます。米国から中国への輸出品には大豆など農産物が多く含まれるため、米中貿易摩擦の影響が市況に出ています。長期的には人口増加、所得水準の向上による需要拡大が期待されます。

ヴァンエック ベクトル レアアース ETF(REMX)

希土類および戦略的金属や鉱物の生産、精錬とリサイクルに関連する上場企業株式に投資するETFです。米中貿易摩擦が市況に影響していると考えられ、最近の価格下落が大きくなっています。一方、自動車のますますの電化進展や電気自動車の増加が長期的な需要拡大につながると期待されます。

図表2:世界のGDP成長率の高まりを受けて戻り歩調の「ロイター/ジェフリーズCRB指数」

  • 注:月足データによります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3:主要なコモディティ関連ETFの値動き

コード 銘柄 株価騰落率(%)
3ヵ月 年初来 1年
GSG iシェアーズ S&P GSCI コモディティIndexT 6.8 8.3 27.1
DBC インベスコ DB コモディティ ファンド ETF 3.2 4.7 20.9
KOL ヴァンエック ベクトル 石炭株ETF -0.2 -1.6 18.9
WOOD iシェアーズ グローバル フォレスト ETF -2.3 9.7 26.7
DBA インベスコ DB アグリカルチャー ETF -6.2 -5.9 -12.4
REMX ヴァンエック ベクトル レアアース ETF -16.8 -25.7 25.7
  S&P500指数 5.1 2.4 13.6
  • 注:7/5(木)時点の株価騰落率です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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