2020/1/21
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」1月20日号より抜粋
米国株が続伸、日中株も堅調な動きに
■ 米中が第一段階の通商合意に署名
米中が1月15日に貿易協議の第一段階合意に署名、金融市場は既に織り込み済みで反応薄でしたが、先週の主要株式市場は堅調、為替市場では円安が進むなどリスク選好姿勢が強まりました。トランプ米大統領は第二段階の合意後には全ての制裁関税が撤廃されるとしましたが、時期は不透明であり投資家は織り込み難い状況です。他方、米中対立の緩和による世界経済の改善期待は高まるとみられ、リスク選好相場は当面続くとみられます。
■ 景気回復の鈍さが日本株の上値抑制要因
米国株が連日最高値を更新するなか、日本株の上値は重いといえます。実際に感応度は上げ材料に鈍く、下げ材料には敏感となっています。その背景には日本経済の停滞があり、昨年10月の消費増税後の景気回復の鈍さがあげられます。中国向けを中心に輸出が回復し、事業規模26兆円の経済対策効果が顕在化すれば、状況も変わると考えられます。また、日米間の企業収益格差も背景にあるため、決算発表後の業績見通しも注目されます。
■ 製造業PMI、日欧中銀の定例会合に注目
20-21日の日銀の金融政策決定会合、23日のECB理事会は共に政策変更の可能性は低く、市場には無風となりそうです。一方、24日の主要国製造業PMI(1月速報)は改善がみられるのか注目されます。特に英国PMIは今月の英中銀の利下げの可能性を占う上で重要です。21-24日のダボス会議では参加予定のトランプ大統領の発言が注目され、対欧州の貿易摩擦拡大に要注意です。(向吉)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
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注)(日)日本、(米)米国、(欧)ユーロ圏、
(独)ドイツ、(加)カナダ、
(豪)オーストラリア、(中)中国、
(他)その他、を指します。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EM、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2020年1月10日対比
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2020年1月17日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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