発表スケジュールをチェック!
3月豪雇用統計
発表予定 |
4/10(木)10:30(日本時間) |
事前予想 |
2.5千人 |
前回予想 |
15.0千人 |
|
前回結果 |
47.3千人 |
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前回の豪雇用統計は、失業率が前月から横這いとなる6%だったものの、新規雇用者数が前月比4万7,300人増加し、市場が予想した1万5,000人を大きく上回り、改善が目立つ結果となりました。このため豪ドルは92円台後半から93円台前半へ、0.90米ドル付近から100ポイントほど上昇する典型的なイベント相場となりました。今回は、豪州準備銀行(RBA)が通貨高をけん制する水準(0.92ドル)を既に超えていることを考えると、発表直後は一定幅以上の下落を期待しても良いかもしれません。
前回発表時の為替レートの変動を確認! (豪ドル/円 10分足)
- ※出所:FX総合分析チャート
今回のポイントを事前チェック!
発表予定 |
4/10(木)10:30(日本時間) |
事前予想 |
2.5千人 |
3月豪雇用統計(4月10日発表)
3月13日に発表された2月の豪雇用統計は、失業率が前月から横這いとなる6%だったものの、新規雇用者数が前月比4万7,300人増加し、市場が予想した1万5,000人を大きく上回りました。前月分も3,700人の減少から1万8,000人の増加に上方修正され雇用の改善が目立つ結果となりました。このため豪ドルは0.90ドル付近から100ポイントほど上昇する典型的なイベント相場となりました。
(豪ドル/米ドル 10分足)
- ※出所:総合分析チャート
新規雇用者数が大幅に増加した普段の月とは異質の2月の雇用統計でしたが、中でも正規雇用者数が8万500人増加し、パート雇用者数が2万4,000人減少となった内訳にとても継続性があるとは思えず、複数の金融機関のレポートにも来月分に反動があると指摘されています。その理由として、「サンプルの循環による統計上の影響を受けての統計手法上の変動要因があった」(ANZ銀行東京支店、柏木外国為替部長)との指摘や「指標結果などから実体経済の明確な改善が進んでいるとは確認できていない」などの点が挙げられています。逆に言えば、4月10日に発表される数字が前月に続いて強い結果となれば、想像以上にオーストラリアの雇用環境の復調が進んでいるとの評価になるでしょう。
過去の雇用統計結果
|
3月(予想) |
2月 |
1月 |
12月 |
11月 |
10月 |
9月 |
8月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
失業率(%) |
6.1 |
6.0 |
6.0 |
5.8 |
5.8 |
5.7 |
5.6 |
5.8 |
新規雇用者数(万人) |
0.25 |
4.73 |
1.8 |
-2.26 |
2.1 |
0.11 |
0.91 |
-1.08 |
労働参加率(%) |
64.8 |
64.8 |
64.5 |
64.6 |
64.8 |
64.8 |
64.9 |
65.0 |
- ※出所:SBIリクイディティ・マーケット
雇用統計としては、米国の雇用統計に次ぐほど注目度が高くなっているオーストラリア雇用統計ですが、そもそも人口2,300万人、就業者数1,173万人(2013年IMF調べ)規模の国家で、米国のように1億4,400万人を超えるような就業者母体数に遠く及ばない上に、季節要因や雇用状態のサンプリングの誤差を考慮してしまうと、新規雇用者数の変化に過度に反応すること自体少々無理があるようにも思われます。上の過去半年余りの雇用統計結果の推移を見てもわかる通り、新規雇用者数の遷移から翌月の数字を推測するのがかなり難しいのがご理解頂けると思います。
4月3日にスティーブンスRBA総裁は、国内の失業率について「今後さらに若干上昇する見通しだが、歴史的に見れば、依然として低い水準にある」との認識を示しています。地場銀行を含む幾つかの金融機関からも、4月10日に発表される豪雇用統計は、スティーブンス総裁の発言にも符号するように失業率が前月と同じ6.0%あるいは6.1%、新規雇用者数も1万8,000人増加から1万5,000人ほど減少すると予想しています。この場合、市場は新規雇用者数の減少にどうしても反応することになる可能性が高く、またRBAが通貨高をけん制する水準(0.92ドル超え)を既に超えていることを考えると、発表直後は一定幅以上の下落を期待しても良さそうです。発表直前までの市場のコンセンサスと実際に発表される数字のギャップを判断することが大切になってきます。
豪ドル情報
豪ドルは他の通貨に比べて、「高金利通貨」です。スワップ狙いのチャンス!どのような仕組みになっているのか、解説しています。 |