【FOMC後のドル高の調整局面が継続、投機筋の主要通貨先物売り減少も一因】
FOMC声明でFRBが「利上げを急がない」との姿勢が市場に浸透し始め、ドルは対主要通貨で売られた。ドル高の調整局面が一時的との見方からFOMCの声明発表前までの水準を回復したものの、米国10年債利回りが2%台に戻らず、金利上昇ペースが想定より遅れるとの見方に傾くと、ユーロをはじめ主要通貨に対するドル売りが再び優勢になった。
(図1.白・・・ドル円、オレンジ・・・ドルユーロ、黄色・・・ドル豪ドル)
(出所:ブルームバーグ)
(図2.白:ドル円、オレンジ:ドルユーロ、黄色:ドル豪ドル)
(出所:ブルームバーグ)
CME通貨先物市場では、投機筋の円売りポジションが減少傾向にあることも引き続きドル円の上値を重くしている一因となっている可能性もある。一方、投機筋のユーロ売りポジションが火曜日までに増加していたにも関わらずユーロが対ドルで金曜日に大幅に反発したことから、過剰なユーロ売りポジションの調整が一段と進んだと推測できる。ただ、投機筋の豪ドル売りポジションが大幅に減少したものの、豪ドルの反発は限定的のようだ。
(図3.白・・・IMM通貨先物ポジション(円対ドル)、オレンジ・・・円ドル)
(出所:ブルームバーグ)
(図4.白・・・IMM通貨先物ポジション(ユーロ対ドル)、オレンジ・・・ユーロ米ドル)
(出所:ブルームバーグ)
(図5.白・・・IMM通貨先物ポジション(豪ドル対ドル)、オレンジ・・・豪ドル米ドル)
(出所:ブルームバーグ)
バイオ関連株の上昇を牽引役にナスダックが15年ぶりの高水準まで上昇する一方で、ダウ平均の構成銘柄として新たに組み込まれたアップル株は引け際に大幅に下落したことが気掛り。
(図6.ナスダック総合指数 日足)
(出所:ブルームバーグ)
(図7.アップル株価 1分足)
(出所:ブルームバーグ)