【ドル買い意欲が足許削がれたものの対円では依然としてレンジ内の動きに】
国会での黒田日銀総裁の発言が追加緩和の期待を後退させたことから、円買いが一時的に進んだが、全体的なドル買い意欲は残っており、ドル円の下落幅は限定的だった。米10年債利回りが1.90%台後半で底堅く推移する中で、一連の米経済指標は市場予想を下回る結果となったが、米景気の回復基調にまだ影響を与えるほどではないとの認識や株価の上昇もドルの下値を限定的にした。
(図1 白・・・ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
ユーロはギリシャ問題の先行き懸念が重しとなった下落が続いていたが、21日の安値を更新せずに反発に転じ、ストップロスも巻き込みながら買い戻しが加速するなど荒い展開となった。豪ドルは中国の4月HSBC製造業PMIの下振れを受け軟調な動きを見せたが、下値も底堅くレンジ内の小動きとなった。ただし、市場予想を下回った米経済指標結果を受け、主要通貨の対ドル買戻しが優勢となった。
(図2 白・・・米ドル円、オレンジ・・・米ドルユーロ、黄色・・・米ドル豪ドル)
(出所:ブルームバーグ)
NZ中銀のマクダモット総裁補佐は、利上げについて「現時点で考えていない」と発言。NZドルは大きく値下りする軟調な動きとなった。
(図3 NZドル円 1分足)
(出所:ブルームバーグ)