【変動幅が大きくなった欧州通貨に対して、ドル/円の値動きは限定的に】
6月の利上げ期待が後退したことによる米長期債利回りの低下に、欧州市場序盤のユーロやポンドの反発も加わり、ドル/円はしばらく121円台前後で軟調気味に推移。米長期債金利の低下が一服すると一時持ち直すも、低調な米経済指標結果を受けて再び上値の重い展開となった。一方で、米国株式市場は早期利上げ観測の後退から反発した。
(図1 白・・・ドル円、黄色・・・米10年債利回り、オレンジ・・・S&P株価指数)
(出所:ブルームバーグ)
ユーロは欧州市場序盤に、ギリシャ債務懸念を背景に一時下落も、下値支持の強さが確認されると、欧州長期債利回りの上昇とともに反発するなど値動きの荒い展開を見せた。その後に発表されたECB議事要旨を受け、量的緩和政策の継続が確認されると、再び上値の重い展開となった。また、ポンドは小売売上高などの英経済指標の好結果を受け、上昇幅を広げた。
(図2 白・・・独10年債利回り、オレンジ・・・ユーロドル、黄色・・・ポンドドル)
(出所:ブルームバーグ)
下落基調が続いていた豪ドルは、中国HSBC製造業PMIが予想を下回る結果となり、軟調推移に終始した。
(図3 白・・・豪ドル米ドル、オレンジ・・・ドルインデックス)
(出所:ブルームバーグ)