前営業日トピックス
東京市場では、下落した日経平均株価がプラス圏に反発したことを受けて、円を売る動きが優勢となった。その後は、複数の米当局者の発言を控えて、小動きとなったものの、終盤には一段の上昇となる場面もあった。米国市場では、タカ派的な発言も期待されていたイエレンFRB議長のイベントでの挨拶では、具体的な金融政策に関して言及しなかったことから、やや期待外れとなった。その後は、年内の利上げの可能性に言及した当局者の発言を受けて上昇する動きも見られたが、株価が大きく下落したことなどから円を買い戻す動きも見られ、終盤まで米国の金融政策をめぐる手掛かりを模索しながらの神経質な展開が続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)下落した日経平均株価がプラス圏まで反発したことや、終盤まで株価が底固い動きとなったことを受けて、円を売る動きが優勢となり、ドル/円は堅調な動きが続いた。
(2)注目されたイエレンFRB議長のイベントでの挨拶では、具体的な金融政策に関して言及しなかったことから、やや期待外れとなった。その後は、年内の利上げの可能性に言及した当局者の発言を受けて上昇する動きも見られたが、株価が下げ幅を拡大する動きとなったこともあり、軟調な動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、週末であることから、実需関連の売買が活発となる可能性も予想され、仲値公表近辺の動きには注意したい。海外市場では、欧州や欧州主要国のGDPの発表が予定されており、結果に注目が集まっている。また米国では、小売売上高、ミシガン大消費者信頼感指数の発表が予定されている。前週末発表の米雇用統計が良好な結果となったが、ここまで12月の利上げ開始を強くサポートする指標結果が出ていない。本日発表される指標が強めの結果となるようなら、12月の利上げ開始に対する期待感が再び高まる可能性もあるだろう。
11/13の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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22:30 | 米国 |
10月小売売上高(前月比)
米国商務省が百貨店やスーパーの売上調査を基にして発表している指標である。個人消費はGDPの約70%を占めており、小売売上高は個人消費の動向を見る上で重要な経済指標の一つであり、米国経済に与える影響も大きいため注目されている。
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0.3% | 0.1% |
前回は、市場予想を下回る結果となり、第3四半期は低水準が続いた。今回は、改善が予想されており、明確な改善が示される場合には、利上げ期待も再び高まる可能性もあるだろう。 | ||||
0:00 | 米国 |
11月ミシガン大学消費者信頼感指数
ミシガン大学が消費者にアンケート調査を行い、現況指数(現在)、期待指数(将来)など消費者マインドを指数化した経済指標である。速報は300人、確報は500人を対象に調査を実施し、1964年の指数を100として算出する。コンファレンス・ボード(CB)が発表する消費者信頼感指数と共に消費者マインドを見る上で重要な経済指標である。
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91.5 | 90.0 |
10月は、約1年ぶりの80台から再び90台に改善した。10月以降消費者マインドも改善しているとの見方もあり、今回の市場予想も前回からの改善が予想されている。ただ、先行指標となる指標が悪化していることから楽観視はできないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ポンド/円は、1時間足ベースで一目均衡表の雲上限ラインでサポートされている。現状では、転換線・基準線がクロスしており、遅行スパンも価格帯を下抜けている。このことから、雲を完全に下抜けて三役逆転の形になるのか注目したい。現行では、相場の方向性を示す基準線が上昇過程の横ばいとなっているが、本日昼前(または186.54を下抜ける場合)には下向きに転換することから、この時間帯にも注目したい。