前営業日トピックス
休み明けで新規材料に乏しい中、実需筋のスポット取引が事実上年内最後となることもあり、ドル買い・円売りが先行した。その後は、やや上値の重い動きとなったが、午後には日経平均株価が上げ幅を拡大する動きとなったことから、一段の上昇となった。海外市場では、欧米の株価が軟調な動きとなったことや、米製造業関連の経済指標が予想以上に悪化したことから、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。終盤にはやや値を戻す動きも見られたが、上値は限定的となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)本日は、スポット取引で実質月末にあたることから、仲値にかけて実需筋のドル買い・円売りが優勢となり、仲値公示近辺までドル/円は堅調な動きとなった。
(2)午後に入り、日経平均株価が上げ幅を拡大する動きとなったことや、クリスマス休暇明けの欧州勢がドル買いから参入したことから、ドル/円は一段高となった。
(3)海外市場では、休み明けで材料に乏しい中、欧米の株価下落を背景に、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、米製造業関連の経済指標が、予想以上に悪化したこともドルの上値を抑えた。
(4)値を戻したものの、上値の重い動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、新規材料に乏しい上、実需関連の年内の売買もほぼ終了したことから、やや限定的な動きが予想される。ただ、株価次第では、動きが出る可能性も考えられることから、注目したい。海外市場でも、限定的な動きが予想される。米国の主要な経済指標の発表が予定されているが、市場予想と乖離する結果とならなければ、反応は限定的だろう。そして、市場参加者が少なくなっており、薄商いが予想されることから、急な動きとなる可能性には注意が必要だろう。
12/29の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
消費者信頼感指数-12月
米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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93.8 | 90.4 |
前回は、予想外の大幅低下となり、2014年9月以来の低水準となった。現況指数、今後6ヵ月の期待指数ともに低下となり、全般的に消費者マインドが低下していることが示された。今回は、前回の大幅低下の反動で、やや前回からの改善が予想されているが、2015年のここまでの年間平均の97.9を下回る予想となっており、年末で今年1年が意識されるだけに、年間平均を下回る場合には、予想を上回る場合でも強気にはなれないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の雲下限近辺で上値を抑えられ、雲に沿った動きとなっている。引き続き雲下限近辺の動きが続く可能性もあるが、当面は、雲の上下ラインやサポート、レジスタンスをどちら側に抜けるのか注目したい。
気まぐれ投資コラム
トレード戦略〜ブレイクアウト売買
ブレイクアウト売買は、レンジ、トレンドライン、サポート・レジスタンスライン、パターンなどのブレイクを狙った売買手法です。相場は、基本的に投資家の思惑で動く部分も多く、相場のポイント近辺では投資家の思惑も高まります。そのため、システム売買にも取り入れられており、短期売買にも適したピンポイント・トレードといえます。
そして、見た目で分かり易いのが一目均衡表の雲のブレイクでしょうか。ただ、雲の上抜け、下抜けだけでみる場合には、下のチャートのように雲の上抜けと下抜けの水準が同水準となることもよくあります。このような場合には、トレンドラインや、オシレーターなどのシグナルを参考にするのも一つの案でしょう。
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
下のチャートは、1日を10分足で表示したチャートとなります。トレンドやサポート、レジスタンスなどをブレイクするポイントはいくつもあります。このように、各ポイントのブレイクを狙う短期的な方法もあります。また、チャートの時間設定により、値動きの速さが異なりますので、自身の投資スタイルに合わせたチャートの時間設定が必要です。
※出所:FX総合分析チャート 10分足