前営業日トピックス
前週末の海外市場の堅調な流れが一服したことや、日経平均株価がマイナス圏に落ち込んだことも影響し、序盤は軟調な動きとなった。その後は、株価が反発したことを受けて、一時堅調な動きとなったものの、原油価格が下落したことや、欧州株が下落して始まったことから、再び軟調な動きとなった。米国市場では、主要な経済指標の発表もなく、米FOMCの政策発表を控えて様子見ムードも強まり、限定的な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)五十日(ごとおび)であることから、仲値公示まではドルの底堅い展開が予想されていたが、日経平均株価が上げ幅を縮小したことに合わせて、序盤はジリ安の展開となった。
(2)日経平均株価が堅調な動きとなったことを受けて、ドル/円も堅調な動きとなった。
(3)「サウジアラビアは長期の原油低価格が続いても耐えられる」という趣旨のサウジアラビア石油大手幹部の発言を受けて、原油先物が一時31.97ドルまで下落したことや、欧州主要株価がマイナスで始まったことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(4)米国市場では、新規材料に乏しい中、米FOMCを控えて様子見ムードも強く、限定的な動きが続いた。
本日のトピックス
引き続き、原油価格の動向が相場を左右する動きが続いている。昨日も、石油関係者の発言に反応するなど、神経質な動きとなっている。そのため、原油先物の値動きには注目したい。そして、今週は、米FOMCや日銀の金融政策決定会合を控えており、様子見ムードが徐々に強まる可能性が考えられる。特に、米国では、本日からFOMCが始まることから、昨日以上に限定的な動きとなる可能性も考えられる。ただ、主要な経済指標の発表も予定されていることから、結果を受けて一時的に動きが出る可能性もあり、発表直後の動きには一応注意したい。
1/26の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月消費者信頼感指数
米国のCB(Conference-Board=コンファレンスボード「全米産業審議委員会」)という民間の調査機関が発表する消費者マインドを指数化したもの。5,000人の消費者にアンケート調査を行い、現在と半年後の景況感、雇用、所得の項目で回答した結果を指数化している。
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96.5 | 96.5 |
前回は、市場予想を上回り、前月からも改善した。労働市場の堅調さが指数を押し上げており、引き続き堅調な結果が続く可能性が考えられる。 | ||||
0:00 | 米国 |
1月リッチモンド連銀製造業指数
米国の12連邦準備銀行の1つであるリッチモンド地区連銀が発表している製造業指数。1993年から算出が開始されており、NY連銀、フィラデルフィア連銀が発表する指数と合わせて製造業の景況を確認できる。管轄はウェストバージニア州、サウスカロライナ州、ノースカロライナ州、バージニア州、メリーランド州、ワシントンDCなど。
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2 | 6 |
前回は、4ヵ月ぶりにプラスに改善した。今回は、前回からやや低下が見込まれているものの、プラスが維持されるとの予想である。しかし、最近の製造業関連の指標では、予想外の大幅悪化となるケースもあることから、注意したい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、一目均衡表の基準線・転換線を下回り、方向性を示すとされる基準線が、今までの上昇・横ばいから下向きに転換していることから、目先軟調な動きも考えられる。現状では、一目均衡表の雲上限ラインを下抜けて雲の中の展開となるのか、雲上限ラインでサポートされるのか注目したい。下値のポイントであるサポートを下抜ける場合には、一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。また、上値はレジスタンスの118.65がポイントとなる。
気まぐれ投資コラム
NY原油の動向 1
最近の為替相場は、原油価格の動向に影響を受ける動きが続いています。NY原油は、先週20日に中心限月が1バレル=26ドル台まで下落して2003年5月以来の安値を付けています。その後、反発となり、1バレル=32ドル台まで上昇していますが、実は安値を付けた翌日から限月切り替えとなり、新たに3月限が中心限月となっています。前日まで中心限月だった2月限の終値は26.55、3月限の始値は28.35となり、限月切り替え(スライドして次の限月が中心限月となり、中心限月のチャート上ではつなぎ足で表示される)による実質上昇は3.4ドル高となっています。先月(旧限月終値34.74 → 新限月始値35.80)、先々月(同40.39 →同41.49)も同様の動きとなっており、ローソク足の足型は「明けの明星」となり、いずれも陽線が続いた後に1ドル以上の陰線(先月1.19、先々月1.54)が出て下げに転じるパターンが続いています。そして、いずれも反転して3営業日目の高値を完全に上抜けずに下落となっています。3営業日目の高値を完全に上抜ければ、一段の戻りも考えられますが、原油相場が株価や為替相場を動かす要因となっていることから、引き続き動向には注目です。
※出所:Bloomberg