前営業日トピックス
東京市場では、財務相と経済再生担当相が相次いで円高を牽制する発言をしたことを受けて、政府・日銀による為替介入への警戒感が広がり、ドル買い・円売りとなった。その後、反落となったものの、下落していた日経平均株価がプラス圏まで反発したことや、欧州株が上昇して始まったことを受けて、再び堅調な動きとなった。米国市場では、前日引け後の日本政府関係者の円高牽制発言が意識され、序盤は円売りが優勢となった。しかし、米国の利上げペースが緩やかになるとの見方や、日本の為替介入に対する懐疑的な見方が広がり、ドル売り・円買いが優勢となった。また、上昇していた米株価がマイナス圏まで下落したことも影響し、終盤までドル円・クロス円は軟調な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)麻生財務相と石原経済再生担当相が相次いで円高を牽制する発言をしたことから、政府・日銀による為替介入への警戒感が広がり、ドル買い・円売りが優勢となった。
(2)日経平均株価がプラス圏に上昇したことや、欧州主要株価が堅調な展開で始まったことを受けて、ドル/円も堅調な動きとなった。
(3)米国市場では、日本の要人発言が改めて意識されたことから、序盤はドル買い・円売りとなった。しかし、米国の追加利上げ観測の後退や、日本の為替介入に対する懐疑的な見方が広がったことから、再び円買い・ドル売りが優勢となった。
(4)米ダウ平均が序盤152ドル高まで上昇したものの、終盤にマイナス圏まで下落したことも円買い要因となった。
本日のトピックス
東京市場では、先週末に日本の財務相などから円高を牽制する発言があったことから、前週の円高の流れがやや一服する可能性も考えられる。ただ、G20を控えていることもあり、介入の有無まで議論が進む場合には、やや注意したい。また、中国の主要な経済指標の発表が予定されており、結果を受けて動く可能性もあることから、一応注目したい。米国市場では、主要な経済指標の発表もなく、新規材料に乏しいことから、株価や原油価格の動向、また日米の金融政策が引き続き材料視される可能性もあるだろう。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
豪ドル/円は、一目均衡表の雲下限ライン近辺で上値の重い動きとなり、下限ラインに沿って下げている。オシレーターのMACDでは、両線がクロスし、下向きとなり始めている。ここから両線の乖離幅が拡大する場合には、軟調な動きが続く可能性も考えられることから、注目したい。下げが続く場合には、サポートポイントを目指す可能性も考えられるが、雲下限ラインに沿ったもみ合いの展開となる可能性も想定しておきたい。その場合には、MACDの両線の動きに注目したい。上値のポイントは、雲下限ライン、雲上限ライン、レジスタンスの82.45がポイントとなる。