前営業日トピックス
東京市場が祝日で休場だったことや、前日の大幅な円高が一服していることもあり、序盤のアジア市場は小動きの展開となった。そして、新規材料に乏しい中、中国株の下落を受けて再び円買いが強まり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。その後、小動きの展開となったものの、欧州株が大きく下落して始まったことに反応し、一段の下げとなった。米国市場では、主要な経済指標がいずれも悪化したことを受けて、やや値を戻していたドル/円は下落に転じる動きとなった。また、5ヵ月ぶりの高値を付けた原油価格が、1ドル以上の下落となったことなどから円買いが加速し、ドル/円は106.29まで下落、2014/10/21以来の安値を付ける動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート30分足
(1)東京市場が休場となり、新規材料に乏しく、中国株の下落に過敏に反応する動きとなった。また、欧州株が下落して始まったことを受けて、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(2)円高の流れがやや一服し、値を戻す動きとなった。しかし、米個人支出、シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数が、いずれも市場予想を下回り、前回から悪化したことや、欧米の株価下落を受けて円を買い戻す動きが優勢となった。
(3)原油価格が高値から1ドル以上下落したことや、米債券利回りの低下で日米金利差縮小が意識され、終盤に一段の下落となった。
本日のトピックス
前週は、週末まで円高の流れが続いたことから、その流れが継続するのか、下げ止まるのか注目したい。そして、週末休場となった日本の株式市場の動きにも注目したい。大きく下落となる場合には、リスク回避の動きが強まる可能性も考えられる。また、海外市場では、欧州主要国と、米国の製造業関連の経済指標の発表が予定されており、結果には注目したい。先週末の米経済指標は、悪化が目立ったことから、特に注目したい。
5/2の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
4月ISM製造業景況指数
全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の製造業の景況感指数であり、製造業の購買・供給管理責任者に対するアンケートを集計した指数。50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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51.5 | 51.8 |
前回は、市場予想を上回り、7ヵ月ぶりに判断基準の50を上回る結果となった。そして、3ヵ月連続の上昇となり、原油価格の上昇が製造業指数の押し上げ要因となった。今回は、小幅ではあるが、改善が予想されている。ただ、悪化となる場合には、懸念が再燃する可能性もあるが、小幅な悪化ならそれ程の影響はないだろう。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート日足
ドル/円は、サポートの107.63を下抜けて一段の下げとなった。オシレターのMACDでは、両線がクロスしており、ここから下げが加速する可能性も考えられる。そして、サポートを下抜けたことによる下値目標の計算値は、105.72となることから、ここからの動きに注目したい。一方、再び107.63を上抜ける動きとなる場合には、上昇が継続となる可能性もあり、注目したい。