前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の堅調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から軟調な動きとなった。週明けからドル円・クロス円は大幅上昇となったことで、利益確定の動きが出ていた。また、上昇して始まった日経平均株価が上げ幅を縮小したことも影響したが、その後は日本政府の経済政策に対する期待感などから堅調な動きとなった。ただ、米国市場では、経済指標が予想を下回る結果となったことや、株価が下落に転じたことなどもあり、軟調な動きが続いた。その後、値を戻す動きとなったものの、上値は限定的だった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場で約3週間ぶりの高値を付けたことから、利益を確定する動きが先行した。また、約1ヵ月ぶりの高値を付けた日経平均株価が、上げ幅を縮小する動きとなったことも影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。一時、輸出企業のドル売りで仲値公示にかけて持ち直したものの、仲値通過後は再び弱含む展開となった。
(2)値を戻す動きとなったものの、株価の上げ幅縮小が続いたことから上値の重い動きとなった。
(3)日本政府の大規模経済政策に対する期待感を背景に、円売りが優勢となった。
(4)米輸入物価が予想以上に低下したことや、最高値を更新したダウ平均株価など、主要株価が下落に転じ、マイナス圏まで下落したことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、原油価格の下落幅が拡大したことも影響した。終盤にかけては、値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、週明けからの大幅上昇に対する調整の動きが進む可能性があるものの、日本の経済政策や、月末の日銀の追加緩和に対する期待感などもあり、円高にも進み難いと考えられる。そのため、新規の材料が出るまでは、ドル/円は104円台中心のもみ合いの展開が考えられる。また、海外市場では、英国の金融政策発表が予定されており、約7年4ヵ月ぶりの利下げが予想されていることから、結果発表には注目したい。利下げ、据え置きのどちらでも動きが出る可能性が考えられ、その後の動きによって円も影響を受ける可能性もあるだろう。米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されているものの、限定的な動きが予想される。ただ、複数の米当局者の発言が予定されており、発言内容には注目したい。
7/14の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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20:00 | 英国 |
英中銀MPC 金融政策発表
金融政策委員会(MPC 〜Monetary Policy Committee)は、イングランド銀行に設置されている委員会であり、総裁、副総裁(2名)、チーフ・エコノミスト、エグゼクティブ・ディレクター、4名の外部委員からなる9名の委員で構成されている。毎月上旬に開催され、政策は木曜日の会合後に発表を行う。
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0.25% | 0.50% |
英国のEU離脱決定を受けて、経済の先行き不安も懸念されており、市場では2009年3月以来の利下げが予想されている。ある程度織り込んではいるものの、利下げが発表される場合には、英ポンドの下落も考えられる。一方、据え置きとなる場合には、織り込み度合いからポンドの上昇も考えられる。 | ||||
21:30 | 米国 |
新規失業保険申請件数
労働省が失業保険を申請した人(失業者)の数を毎週発表する経済指標。毎週(木曜日)発表されるため、雇用情勢の速報性に優れており、雇用統計の先行指標として注目されている。ただ、米国の祝祭日や天候などの影響を受けやすい点もある。
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26.5万件 | 25.4万件 |
前回は、市場予想を下回り、過去3番目の低水準となった。今回は、反動から増加が予想されているが、4日の米独立記念日が祝日だった影響で、通常より失業保険の申請件数が減少する可能性も想定しておきたい。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ドル/円は、高値圏でのもみ合いの動きが続いている。これを上昇途中の小休止の持ち合いパターンと見ることもでき、その場合、現在の5波動目、または7波動目でのレンジ上限の上抜けに注目したい。上抜けとなる場合には、再び上昇の動きが加速する可能性も考えられる。下値のポイントは、一目均衡表の雲上限ラインであり、ここを下抜ける場合には、雲の中で軟調な動きとなる可能性もあるだろう。オシレーターのMACDでは、両線下向きだが、ゼロ近辺で上向きに転換するのか、又は両線の乖離幅が拡大し、ゼロポイントを下抜けて下げ継続となるのか注目したい。