前営業日トピックス
東京市場では、新規材料に乏しい中、海外市場で原油価格や株価が下落したことが材料視され、序盤から軟調な動きとなった。また、日経平均株価が下落して始まったことも影響した。ただ、値頃感の買いに加えて、仲値公示を控えたドル買い・円売りの動きや、日経平均株価がプラス圏まで値を戻す動きとなったことを受けて、反発となった。しかし、再び株価が下落に転じたことが影響し、一時100円台を割り込む場面もあったものの、底固い動きが続いた。米国市場では、米住宅関連の経済指標が予想外の伸びとなったことから、ドル買いとなった。また、株価が堅調な動きとなったことや、原油価格が急上昇したことから、クロス円も堅調な動きとなった。ただ、ジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演を控えており、様子見ムードから限定的な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米株式市場や原油先物価格の下落を受け、円買いの動きが先行した。また、日経平均株価が下落して始まったことから、比較的安全な資産とされる円を買う動きが強まり、ドル円・クロス円は一段の下落となった。
(2)新規材料に乏しく、株価の動きに敏感に反応する展開が続いた。序盤に前日比87円安まで下落した日経平均株価が65円高まで上昇したことを受けて、円売りとなったものの、その後146円安まで下落する動きとなり、100円台割れまで下落した。100.00近辺では、売り買い交錯する動きとなった。なお、黒田日銀総裁が第1回Fintechフォーラムで挨拶したが、金融政策に関連した発言はなく、相場への影響は見られなかった。
(3)100円割れ近辺では、値頃感の買いが見られたことや、欧州主要株価が堅調な展開で始まったことが好感され、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、上値は限定的となり、米国市場でも序盤は上値の重い動きとなった。ただ、再び100.00近辺では底固い動きとなった。
(4)米住宅関連の経済指標が予想外の伸びとなったことから、米国の利上げの期待感も高まり、ドルは堅調な動きとなった半面、上昇して始まった株価が上げ幅を縮小し、上値は限定的となった。イエレンFRB議長の講演を前に、方向感に欠ける展開が続いた。
本日のトピックス
東京市場では、日本の景気指数の結果や、株価動向が材料となるが、引き続き限定的な動きが予想される。昨日は、100円台割れとなったものの、すぐに値を戻す動きとなるなど、底固い動きとなった。本日も、この値位置での動きには注意したい。100円割れの時間帯が長引くようなら、一段の下げとなる可能性も想定しておきたい。米国市場では、米国の中古住宅販売の発表が予定されており、前日の新築住宅販売が堅調な結果となったことから期待感も高まっており、結果には注目したい。ただ、イエレンFRB議長の講演を控えて、引き続き様子見ムードも強まっており、やや限定的な動きが予想される。
8/24の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
中古住宅販売件数-7月
中古住宅販売件数は、所有権が移転した中古住宅の販売件数であり、米国の景気動向を見る上で重要視されている経済指標の一つである。所得やローン金利の動向に影響を受けることから、ローン金利動向やローン申請件数と関係も深い。
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550万件 | 557万件 |
前回は、市場予想を上回る結果となり、2007年2月以来の高水準となった。今回は、前回から若干低下が予想されているものの、引き続き9年ぶりの高水準が維持されるとの予想である。そして、前日の新築住宅販売が予想に反して大幅増となったこともあり、やや中古住宅販売に対しても期待感が高まっている。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート1時間足
ユーロ/ドルは、一目均衡表の雲下限を下抜けている。ここから下げが加速する動きとなるのか、雲下限ラインに沿った動きとなるのか、又は雲を再び上抜ける動きとなるのか注目したい。一段の下げとなる場合にはサポートの1.1271がポイントとなるだろう。ただ、オシレーターのMACDでは、両線がゼロポイントを下抜けているが、乖離幅が縮小傾向となっていることから、目先がクロスとなるようなら値を戻す動きもあり、再び乖離幅が拡大するようなら一段の下げとなる可能性も考えられる。ここからのラインの動きに注目したい。