前営業日トピックス
東京市場では、日経平均株価が下落して始まり、下げ幅を拡大する動きとなったことを受けて、投資家のリスク回避の動きから円買いが先行した。ドル/円は、昨年11月28日以来の安値を付ける動きとなった。その後は、円買いが続いたことによる反動から、買戻しが入ったことや、米債券利回りの上昇を好感したドル買い・円売りも見られ、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米国市場では、序盤堅調な動きが見られたものの、米債券利回りが低下したことや、上昇していた株価が上げ幅を縮小する動きとなったこと、また原油価格が下落したことも加わり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ただ、下げ一服後はドルを買い戻す動きが強まり、引けにかけてドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)麻生財務相が、日銀の金融緩和策について、物価目標達成のためであって円安誘導目的ではないと発言したことから、円が売られた。ただ、日経平均株価が下落して始まり、下げ幅を拡大する動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。ドル/円は、111.59まで下落し、11月28日以来の安値を更新した。
(2)輸入企業など国内勢の押し目買いの動きなどから、仲値公示前後にかけてドル円・クロス円は上昇したものの、限定的な動きとなった。ただ、株価が下げ幅を縮小する動きとなったことなどが影響し、その後は堅調な動きも見られた。
(3)欧米の株価が堅調な動きとなったことや、米債券利回りの上昇を受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。また、ポジション調整のドル買い戻しが入ったこともドル/円を押し上げる要因となった。
(4)上昇していた株価が上げ幅を縮小する動きとなったこと、債券利回りの低下、原油価格の下落を受けて、円買いが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(5)下げ一服後は、日米首脳会談を控えてポジション調整などから、ドルを買い戻す動きが強まり、ドル円・クロス円は値を戻す動きとなった。
本日のトピックス
東京市場では、日銀政策決定会合(1月30日-31日)の主な意見が公開されることや、日本の経済指標の発表が予定されており、結果を受けた株価の動きに注目したい。
また、米国市場では、主要な米国の経済指標の発表もないことから、限定的な動きが予想される。ただ、昨日発表された米貿易収支で、対日の赤字額が中国に次いで2番目の大きさとなったことから、週末の日米首脳会談を控えて思惑が交錯する可能性も考えられる。ドル円については、前日の安値を下抜ける場合、下げが継続する可能性も考えられる。
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 1時間足
ポンド/円は、一目均衡表の雲上限近辺で上値の重い動きが続いており、ここから雲上限ラインを上抜けて一段の上昇となるのか、雲の中で軟調な動きとなるのか注目したい。
上値のポイントは、雲上限ラインとなり、ここを上抜ける場合には一段の上昇も考えられる。また、下値のポイントは139.65、ここを下抜ける場合には一段の下げも考えられる。
オシレーターのMACDでは、両線の乖離幅が縮小傾向にあり、このまま縮小傾向が続く場合、また先行するラインが下向きとなる場合には軟調な動きを示唆する形となることから、ラインの動きにも注目したい。