前営業日トピックス
東京市場のドル/円相場は、イースター休暇でアジア市場の一部や欧州市場が休場のため薄商いとなり、109円台前半で小動きの展開から始まった。
週を通じて円買いが続いた反動や値頃感の買い戻しの動きが入る一方、地政学的リスクや株価下落を背景にした円買いもあり、ドル/円は109.00円台から109.20円台で、もみ合いが続いた。終盤にかけて日経平均株価が下げ幅を拡大し、年初来安値を更新する動きとなったことで108.86円まで下落した。
NY時間では、朝方に発表された米小売売上高などの経済指標が弱い内容だったことでドル売りが優勢になった。その後、ドル/円の売りが活発化し、108円台半ばまで下落、日中の安値を更新した。もっとも、この日はイースター前のグッドフライデーで為替市場以外の主な市場は休場となっており、市場参加者も少なく、午後になると108円台半ばで落ち着いた展開となった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1) 薄商いの中、日経平均株価が下げ幅を拡大する動きとなり年初来安値を更新したことで、108.86円まで下落した。
(2) 低調だった米CPI(消費者物価指数)、米小売売上高発表後のドル売りを受け、108.57円まで下落。
(3) イースター前のグッドフライデー休暇で参加者が少なかったため、安値圏でもみあいの展開が続いた。
本日のトピックス
ドル/円は、投資家がリスク回避的な行動を強めた場合、今週も円高方向の動きとなりやすい。米露・米中関係の緊張や北朝鮮を巡り、地政学的リスクが強く意識されている。また週末に米財務省が主要貿易相手国・地域の通貨政策を分析した外国為替報告書を発表し、日本や中国、ドイツなど6ヵ国・地域を引き続き通貨政策の「監視対象」に指定した。円相場はドルに対し「過去20年間の平均に比べ20%安い」と指摘、ドル高円安をけん制した。
一方、ドル買い要因は主に短期筋のポジション調整に限定され、しばらくは上値が重い展開が続きそうだ。
4/17の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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11:00 | 中国 |
1-3月期 GDP(前年比) |
6.8% | 6.7% |
中国の第1四半期の国内総生産(GDP)成長率は前年同期比6.8%増と、昨年第4四半期と同水準の伸び率を見込んでいる。第1四半期は政府のインフラ支出に加え、好調を続けている住宅市場が成長を下支えするとみられている。ただ、今後は過去の景気刺激策の効果が剥落し始める上、地方政府が住宅価格の過熱抑制策を強化しているため、年後半にかけて成長率は鈍化するとの見方が多い。 | ||||
11:00 | 中国 |
3月 小売売上高 (前年比) |
9.6% | 9.5% |
3月の小売売上高の予想は9.6%増で、約2年ぶりの弱さだった1-2月の9.5%増からわずかに好転する見通し。 注:春節(旧正月)の連休が年によって1月もしくは2月となるため、前回は 1、2両月を合わせた年初来の数値が発表された。 |