前営業日トピックス
東京市場では、先週末の米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を下回る結果となったことが引き続き材料視され、序盤から軟調な動きとなった。また、日経平均株価が下落して始まったことも影響した。その後は、株価がプラス圏まで上昇するなど、堅調な動きとなったが、欧米のイベントを控えて様子見ムードも強く、上値は限定的だった。
米国市場では、8日にFBI前長官の公聴会が予定されていることや、経済指標がまちまちの結果となったことから、上値の重い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)先週末に発表された5月米雇用統計で、労働市場の失速の兆候が示されたとの見方が引き続き材料視され、序盤は軟調な動きとなった。また、日経平均株価が下落して始まったことも影響した。
(2)安く寄り付いた日経平均株価が、プラス圏に上昇したことや、商業決済の集中しやすい五十日(ごとおび)にあたり、仲値公示にかけてドル買い・円売りが優勢となり、堅調な動きとなった。また、米10年債利回りが上昇したことや、中東地域の緊張を背景とする原油価格の上昇も支援材料となった。
(3)上昇した原油価格が下落に転じたことから上値の重い動きとなり、また6/8に英国の総選挙やコミー前FBI長官の議会証言が予定されており、様子見ムードから上値の重い動きが続いた。
(4)米国市場では、序盤の雇用関連の経済指標が改善したことなどから序盤は堅調な動きとなったものの、米株価が上値の重い動きとなったことや、米債券利回りの低下が影響し、上値の重い動きが続いた。また、米国の7月以降の利上げ見通しが不透明となったことが影響し、ドルは軟調な動きとなった。
本日のトピックス
英国の総選挙や、米FBI前長官の公聴会、ECB理事会を8日に控えて様子見ムードも強まっており、全般的にやや限定的な動きが考えられる。
東京市場では、日経平均株価の動きに左右される可能性もあるが、実需のフローはイベントを前に手控えられる可能性もあるだろう。海外市場では、英国の総選挙の世論調査の結果に変化があれは、ポンドを中心に動きが出る可能性もあるだろう。
米国市場では、主要な経済指標の発表を控えているものの、様子見ムードが強まりつつあり、結果が予想から大きく乖離しなければ反応は限定的と考えられる。
6/6の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
4月JOLT労働調査[求人件数]
JOLTS 労働調査(求人件数)は、米労働統計局が求人状況を測定するために実施する調査で、小売業や製造業など各業種の雇用データをもとに算出する統計。
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573.8万件 | 574.3万件 |
前回は市場予想を上回り、昨年7月以来8ヵ月ぶりの高水準となった。雇用された労働者数は微増となり、特に製造業やサービス関連での増加が目立った。一方、自発的離職者数も増加した。ここまで3ヵ月連続で増加しており、好調さが続いている。また、依然として高水準域を維持しており、大きく減少とならなければ、相場への影響が限定的と考えられる。 |