前営業日トピックス
東京市場では、序盤から小動きの展開となったが、日経平均株価が上昇して始まったことや、実需のドル買い・円売りなどを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。その後、日経平均株価が2015年8月以来の高値を付ける動きとなったことが好感され、一段の上昇となった。ただ、新規材料に乏しく、限定的な動きが続いた。
米国市場では、米国の主要な経済指標の発表がないことや、週末の米雇用統計を控えて積極的な売買が手控えられ、小動きの展開が続いた。ただ、米国債利回りが低下したことが影響し、ドル円・クロス円はやや軟調な動きとなる場面もあった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)前日の海外市場での米経済指標が良好な結果となった流れを引き継ぎ、序盤から底固い動きとなった。また、日経平均株価が上昇して始まったことや、期初の実需のドル買いも加わり、仲値公示にかけてドル買い・円売りが優勢となった。
(2)日経平均株価が上げ幅を拡大し、2015年8月18日以来の高値を付けたことや、米長期金利の上昇も好感され、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。ただ、日本の株式市場の引け後は、一服感から反落となるなど、上値の重い動きが続いた。
(3)米国の主要な経済指標の発表がなく、年内の米国の追加利上げを見極める上で、週末の米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑も高まっており、発表を控えたポジション調整の動きが見られ、序盤からドル売り・円買いが先行した。また、米国債利回りが低下したことも影響し、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
(4)下げ一巡後は値を戻す動きが見られたものの、米国債利回りが上値の重い動きとなるなど、全般的に限定的な動きが続いた。
本日のトピックス
東京市場では、日本の主要な経済指標の発表がないことから、前日に約2年ぶりの高値となった日経平均株価の動きに注目したい。株価が底固い動きが続く場合には、ドル円・クロス円も底固い動きが続く可能性も考えられる。 米国市場では、ADP雇用統計や、非農業部門雇用者数を見る上で注目されるISM非製造業景況指数の発表が予定されており、結果には注目したい。ハリケーンの影響が米経済指標に表れており、週末の雇用統計にも影響が出ると予想されており、それを見極める上で注目が集まっている。予想ほど影響が見られない場合には、ドルの押し上げに寄与する可能性もあるだろう。
10/4の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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21:15 | 米国 |
9月ADP雇用統計
ADP雇用統計は、民間の給与計算代行サービス会社であるADP(Automatic Data Processing)社のデータを用いて、マクロエコノミック・アドバイザーズ社が発表している雇用統計。2200万人の支払い給与の動向に基づき算出、通常米国雇用統計が発表される2営業日前に発表されるため、米国雇用統計の結果を予想する上でよく参考にされる。
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13.5万人 | 23.7万人 |
前回は、市場予想に反して+23万人を上回る大きな伸びとなった。製造業がプラスに転じたことや、建設業、サービス業の伸びが加速したことが全体を押し上げた。今回は、大型ハリケーンの影響が加味され、前回から伸び幅が大きく低下すると予想されている。予想以上の低下となった場合でも、ある程度織り込まれており、マーケットへの影響は限定的だろう。一方、予想を上回る場合には、楽観的な見方が広がる可能性も考えられる。 | ||||
23:00 | 米国 |
9月ISM非製造業景況指数
ISM非製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の非製造業(サービス業)の景況感を示す指数。管理責任者に対するアンケートを集計した指数であり、50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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55.5 | 55.3 |
前回は、市場予想を下回ったものの、7月の低水準から改善した。新規受注や雇用の改善が全体を押し上げる結果となった。今回は、前回から若干の改善が予想されている。ただ、ハリケーンの影響に対する懸念もあり、予想を下回るとの見方もあることから、結果を見極めたい。また、雇用指数の結果にも注目したい。 |