前営業日トピックス
アジア市場の為替相場は、前週末の流れを受けて、ドル円・クロス円は下落する場面もあったが、東京市場が休場で新規材料に乏しい中、その後は欧州市場待ちとなり、小動きの展開が続いた。また、北朝鮮の労働党創建記念日を翌日に控え、ミサイル発射の可能性への警戒ムードも出ていることも影響した。
米国市場では、コロンブスデーの祝日で一部の市場が休場となり、主要な経済指標の発表もないことから、市場参加者も少なく、限定的な動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)北朝鮮が米西海岸に到達可能な長距離ミサイルの試射の可能性があるとの前週末の報道が材料視され、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。また、トルコと米国の外交関係悪化が嫌気され、トルコの通貨リラが対ドルで一時4%急落し、7ヵ月ぶりの安値をつけた。トルコ・リラは対円でも1/17以来の安値を付ける動きとなった。その後は、東京市場が休場となり、新規材料に乏しい中、小動きの展開が続いた。その中で、先週ドル高が進行したことを背景に、人民元の基準値は1ドル6.6493元となり、8/25以来の元安水準となった。
(2)米国市場は、コロンブスデーの祝日で一部の市場が休場となり、主要な経済指標の発表もないことから、ドル円・クロス円は限定的な動きが続いた。また、米株式市場では、先週米下院議会が2018年度の予算決議案を可決したことで、法人税減税に対する期待感が高まったことが引き続き材料視され、序盤から堅調な動きとなり、ダウ平均株価とナスダックが一時取引時間中の最高値を更新した。ただ、その後はマイナス圏まで下落するなど、上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
休場明けの東京市場では、午前中に日本の貿易収支などの発表があり、株価への影響が注目される。また、午後には景気関連の経済指標発表も予定されており、こちらの結果にも注目したい。また、本日は北朝鮮の朝鮮労働党創建記念日であり、ここまで日本上空を通過する弾道ミサイルの発射や、水爆実験を行っている経緯もあり、マーケットにはやや警戒ムードもあることから、積極的には動き難いだろう。
米国市場では、主要な経済指標の発表がないことから、限定的な動きが考えられる。ただ、堅調な株価動向にも注目が集まっており、高値更新が続くようなら、ドル円・クロス円は底固い動きとなる可能性も考えられる。また、複数の米金融当局者の発言も予定されており、発言の内容にも注目したい。