前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の軟調な流れが一服し、序盤から底固い動きとなった。実質的な五・十日であることから、仲値公示にかけて本邦企業によるドル買い・円売りも出て、ドル/円は一時107.00まで上昇した。その後、一服する場面もあったが、堅調なアジア市場の株価動向を背景に、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。ただ、欧州市場では、株価が軟調な動きとなったことから、上値の重い動きとなった。
米国市場では、主要な経済指標の発表がなかったことから、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。その後は、新規材料に乏しい中、米株価が堅調な動きとなったことが好感され、終盤にかけて底固い動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)週末を控えて、実質的に実需の売買が集中する5・10日となり、仲値にかけては本邦輸入企業によるドル買いが見られた。ただ、仲値通過後は107円台を抜け切れなかったことも影響し、上値の重い動きとなった。
(2)新規材料に乏しく、週末で積極的な売買が手控えられていたものの、日本やアジアの主要株価が堅調な動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は小動きながら堅調な動きとなった。ただ、欧州主要株価がやや軟調となったことを受けて、上値の重い動きとなった。
(3)米国市場では、主要な経済指標の発表がなく、新規材料に乏しい中、米長期債利回りの低下が続いたことから、日米の金利差縮小が意識され、円買いが優勢となり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。終盤にかけて、米主要株価が上げ幅を拡大したことから、ドル円・クロス円は底固い動きとなった。
本日のトピックス
海外市場では、米国の主要な経済指標の発表が予定されていることから、結果が注目される。また、先週までの米当局者の発言から、FRBがタカ派的な傾向を強める可能性があるとの観測も出ており、本日FRB副議長など、複数の米当局者の発言も予定されていることから、発言の内容にも注目したい。
2/26の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月新築住宅販売件数
新築住宅販売件数は、米国内で販売された新築住宅件数(売買契約締結時点)を集計した経済指標であり、地域別の販売件数や販売価格、一戸建やコンドミニアム、集合住宅を含めた数字も発表されている。そして、景気動向の先行を見る上で注目されている指標の一つである。
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64.8万件 | 62.5万件 |
前回は、市場予想を下回り、11月の2007年7月以来の高水準から低下した。最大市場の南部や中西部の天候悪化が影響したとの見方も出ている。今回は、前回からの増加が見込まれており、予想通りなら、前回の低下は天候悪化による一時的だったことになる。マーケットでは、住宅市場は依然として順調との見方も根強い。 |
本日のトレードポイント
※出所:FX総合分析チャート 日足
ドル/円は、堅調な動きが続いたものの、上値の重い動きとなり、一目均衡表の基準線の横ばいからの低下に合わせてやや軟調な動きとなった。ここから再び堅調な動きとなり、上抜けを目指すのか、軟調な動きが続くのか注目したい。
相場の方向性を示すとされる一目均衡表の基準線は、28日まで低下が続くことから(26日108.388、27日108.362、28日は108.015)、ここまでは下振れに注意したい。特に、28日には低下幅がやや大きくなることから注目したい。また、3/1から3/9までは横ばいが続く(105.55を下回らない場合)ことから、月内踏みとどまれば、基準線の上抜けをトライしやすくなるだろう。
一方、105.55を下抜ける動きとなる場合には、下値目標の計算値が102.97となることから、その場合には一段の下げとなる可能性が考えられる。
上値のポイントは、
(1)107.90(直近高値)(2)108.28(重要レジスタンス)(3)108.86(107.90を上抜けた場合の上値目標の計算値)
下値のポイント
(1)106.52(直近高値)(2)106.09(サポート)(3)105.55(重要サポート)
オシレーターのMACDでは、参考程度だが、両線がクロスしていることから、乖離幅の拡大が続くのかどうかに注目したい。