前営業日トピックス
海外市場の堅調な流れが一服し、ドル円・クロス円は序盤から小動きの展開で始まった。日経平均株価が上げ幅を拡大したことから、一時上昇する場面もあったが、週明けから上昇が続いたこともあり、ドルはやや上値の重い動きとなった。また、日経平均株価が堅調な動きとなったことから、クロス円も底固い動きとなった。
米国市場では、米国債利回りが上昇したことを受けて、日米金利差拡大が意識され、ドル買い・円売りが優勢となった。しかし、金利上昇が嫌気されて、米主要株価が大幅下落となったことから、ドル円・クロス円も軟調な動きとなった。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)米国市場で米10年債利回りが節目となる3%に迫り、2014年1月以来、約4年3ヵ月ぶりの高水準となったことを受けて、ドル買い・円売りとなった流れが一服し、序盤は小動きの展開となった。その後、日経平均株価が再び上げ幅を拡大したことを受けて、ドル円・クロス円は堅調な動きとなった。
(2)週明けから大きく上昇したことを受けて、やや一服感が出ていることや、新規材料に乏しいこともあり、ドル円・クロス円は小動きの展開が続いた。そして、欧州勢がドル買い・円売りを先行させたこともあり、ドル/円は堅調な動きとなった。
(3)米10年債利回りは、一時2014年1月以来の3%台(3.0014%)乗せとなったことを受けて、日米の金利差拡大が意識され、ドル買い・円売りが優勢となった。また、米主要経済指標が良好な結果となったことも加わり、ドル円・クロス円は堅調ない動きとなった。ドル/円は、109円台乗せとなり、2/9以来の高値となった。
(4)米長期金利が一時3%台に達したことを受けて、企業の金利負担増に伴う業績の先行き見通しへの懸念に加え、物価上昇への警戒感も広がり、主要株価は大幅下落となった。ダウ平均株価は、一時前日比619ドル安まで下落したことから、円買い戻しが強まり、ドル円・クロス円は軟調な動きとなった。
本日のトピックス
日銀短観で今年度想定レートが109.66円と発表されていたが、海外市場で一時109円台乗せとなったこともあり、連休前に企業がドルの手当てを急ぐようなら、売買が活発になる可能性も考えられる。特に、週明け4/30が祝日となることから、本日が実質的な月内最終売買日となることも影響するだろう。
海外市場では、トルコ中銀の金融政策発表が予定されているが、エルドアン大統領が大統領選挙と議会選挙を前倒し(来年11月から今年6月に)で実施すると発表したことで、下落が続いたトルコ・リラがやや値を戻す動きも見られた。そのため、一部で金融政策にも注目が集まっており、結果を受けて動きが出る可能性も考えられる。また、米国市場では、主要な米経済指標の発表がないが、米石油在庫統計の結果を受けた原油価格や、株価の動きに注目したい。