前営業日トピックス
東京市場では、海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。そして、日経平均株価が堅調な動きとなり、上げ幅を拡大したことから、投資家のリスク志向の動きが強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。 米国市場では、新規材料に乏しい中、FRBが米国債など保有資産を縮小する計画の見直しを検討しているとの報道を受けて、ドル売り・円買いが優勢となった。その後、トランプ米大統領が一部政府機関の閉鎖を3週間解除することで合意したと発表したものの、市場の反応は限定的となり、ドル/円は終盤まで上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)日経平均株価やアジア株が全般的に底堅い動きとなったこともあり、ドル円・クロス円は序盤から堅調な動きとなった。また、五・十日で実需のドル買い観測などもあり、仲値公示前後にかけてドル/円の押し上げ要因となった。
(2)日経平均が上げ幅を拡大したことで、投資家のリスク志向も強まり、ドル円・クロス円は堅調な動きが続いた。ただ、ドル/円は、110円台を前にして、個人投資家の売りや輸出企業のドル売り観測もあり、上値の重い動きが続いた。
(3)FRBが米国債など保有資産を縮小する計画の見直しを検討しているとの米紙報道を受けて、金融引き締めが和らぐとの観測が広がり、ドルは大半の主要通貨に対して軟調な動きとなった。ただ、欧米の株価が堅調な動きとなったこともあり、クロス円は堅調な動きが続いた。
(4)米長期金利の上昇を受けて、ドルは対円で値を戻す場面もあった。そして、トランプ米大統領が一部政府機関の閉鎖を3週間解除することで合意したと発表したものの、3週間後には再び閉鎖に追い込まれる可能性があることから、市場の反応は限定的となり、終盤まで上値の重い動きが続いた。一方、英国がEUからの合意なき離脱を回避するとの楽観的な見方を背景に、ポンドは主要通貨に対して上昇となり、対ドルで昨年10/16以来、対円で12/3以来の高値を付けた。
本日のトピックス
先週末は、トランプ米大統領が一部政府機関の閉鎖を3週間解除することで議会指導者と合意したと発表したが、期限付きの閉鎖解除であり、国境壁建設に関する予算問題は依然として平行線である。3週間後には再び閉鎖に追い込まれる可能性があるとの見方から、市場の反応は限定的となった。ただ、マーケットでは、今週のイベントに注目が移っている。1/29には、英国のEU離脱代替案の採決、1/29-30に米FOMC、1/30-31に米中閣僚級通商協議、2/1には米雇用統計の発表が予定されており、様子見ムードから本日はやや限定的な動きが続く可能性が考えられる。ただ、ここまで堅調な動きが続いている内外の株価の動きには注目したい。
1/28の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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0:00 | 米国 |
1月ダラス連銀製造業活動指数
ダラス連銀製造業活動指数は、テキサス州の製造業約100社を対象に調査し、生産、雇用、新規受注などの結果を指数化したもの。特に、石油関連企業が多く、エネルギー価格の動向に左右される傾向がある。
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-2.7% | -5.1% |
前回は、市場予想を大きく下回り、2016年6月以来の低水準となった。また約2年ぶりのマイナスとなった。今回は、前回からマイナスか幅縮小すると予想されているが、2ヵ月連続のマイナスは2016年9月以来となる。また、ここまで発表されている地区連銀の製造業指数は強弱まちまちの結果となっていることから、結果に注目したい。 |