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当面嵐は不可避なのか〜日経平均の重要な下値支持ラインは?

2019/8/13

投資情報部 鈴木英之

日経平均株価は下落局面となっています。米トランプ大統領が8/1(木)に、中国からの輸入品3,000億ドルに対し10%の関税を課すことを表明し、米中通商問題が再び意識される状況となりました。

米中間の通商摩擦は解決に向かうのではなく、お互いの覇権をかけて長期化すると考えるのが妥当でしょう。では、株式市場は半永久的に下げ続けるのでしょうか。いや、株式市場は将来、米中間の通商摩擦を「前提条件」として取扱い、新たな枠組みを構築していく可能性が大きそうです。それまでは、まだ何回か嵐を経験せざるをえないかもしれませんが、当面はすでに重要な下値抵抗ラインが接近している可能性もありそうです。

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1底値を探る動きが続いている日経平均株価

日経平均株価(図1)は下落局面となっています。同株価の週足終値は7月第5週(7/29〜8/2)に前週末比570円99銭(2.6%)安、8月第1週(8/5〜8/9)に同402円34銭(1.9%)安と続落しました。

米トランプ大統領が8/1(木)に、中国からの輸入品3,000億ドルに対し10%の関税を課すことを表明し、米中通商問題が再び意識される状況となりました。さらに、米国が中国を為替操作国に指定したり、中国が米国産の穀物輸入を停止したりといった応酬があり、市場はそれらに関するニュースに振り回される展開になりました。

なお、8/5(月)から8/13(火)までの日次の動きは以下のようになっています。ちなみに、8/12(月)は振替休日(8/11の山の日が日曜日になったため)で休場でした。

8/5(月)366円87銭安・・・中国が米国からの穀物輸入を停止したことや、人民元の11年ぶり安値(対ドル)が懸念されました。
8/6(火)134円98銭安・・・米国が中国を為替操作国に指定しました。日経平均は急落(609円53銭安)後に下げ渋りました。
8/7(水)68円75銭安・・・4営業日続落。1ドル105円台まで進んだ円高・ドル安が嫌気されました。
8/8(木)76円79銭高・・・人民元基準値がそれほど元安方向でなかったことが好感されました。
8/9(金)91円47銭安・・・中国の輸出(ドル建て)が予想に反して増加しました。
8/13(火)229円38銭安・・・前日まで人民元基準値が8日連続で元安方向になったことが嫌気されました。

結局、7月末から8/13(火)まで、日経平均株価は5.0%下落(午前終値で計算)しましたが、ほぼ同じ期間にNYダウは3%を超える下落、ドルは対円で3%を超える円高・ドル安となっています。米中通商問題を背景に米国株が下げたことが日本株下落の要因となり、円高・ドル安がそれを加速させていると考えられます。

なお、米国では10年国債利回りが昨年10/5(金)の3.22%から、本年7月末には2.01%まで低下していましたが、8/12(月)現在は1.64%とさらに低下が加速しています。米長期金利の低下は、米国経済の将来の減速を示唆するとともに、日米金利差の縮小を通じて円高・ドル安につながる材料になります。また、米金利の低下で、クーポンというものが存在しない金の相対的な魅力が増すと考えられます。現在、NY金先物相場は1トロイオンス1,500ドル台まで上昇していますが、これは2013年以来の高値水準です。

図1 底値を探る展開が続いている日経平均株価

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190813_01.gif

  • ※当社チャートツールをもとにSBI証券が作成。データは2019/8/13取引時間中。

図2 NYダウ(日足)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190813_02.gif

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは米国時間2019/8/12現在。

図3 ドル・円相場(日足)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190813_03.gif

  • ※当社チャートツールを用いてSBI証券が作成。データは2019/8/13取引時間中。

2決算発表は一巡へ

国内上場企業の2019年4〜6月期決算発表がピークアウトしました。8/9(金)に693社の発表が行われ、ここが発表社数ベースでは最大になりました。8/13(火)に117社、8/14(水)に149社の発表があり、これをもってほぼ一巡する格好です。これに併せ、世間的には夏休みが本格化し、週内いっぱいは市場参加者が大きく減ると見込まれます。

これまでに比べると当面は、重要なスケジュールも少なくなるという印象です。ただ、直近に発表された中国の経済指標で特にマネーの流通に関連する諸指数の下振れが気がかりです。8/14(水)の中国主要経済指標の発表には、注意を払いたいと思います。8/15(木)には韓国が光復節となり、日韓対立の激化に留意が必要になりそうです。

表1 今後約2週間の重要スケジュール

月日(曜日) 国・地域 予定内容 ポイント
8/13(火) 日本 7月工作機械受注  
  ドイツ 8月ZEW景況感指数 350人の市場関係者にアンケート
  米国 7月消費者物価指数 市場コンセンサス(コア・前年同月比)は2.1%増
8/14(水) 日本 6月機械受注 民間設備投資の先行指標
  中国 7月都市部固定資産投資(年初来) 市場コンセンサス(前年同月比)は5.9%増
  中国 7月工業生産 市場コンセンサス(前年同月比)は6.0%増
  中国 7月小売売上高 市場コンセンサス(前年同月比)は8.6%増
8/15(木) 日本 終戦の日  
  韓国 光復節  
  米国 フィラデルフィア連銀製造業景況指数  
  米国 ☆決算発表 エヌビディア、ウォルマート
8/16(金) 米国 7月住宅着工件数  
8/19(月) 日本 7月貿易統計  
8/21(水) 日本 7月訪日外客数 日韓対立等の影響は?
  中国 日中韓外相会談(北京)  
8/23(金) 日本 7月消費者物価指数  
  米国 7月新築住宅販売件数  

表2 日米欧中央銀行会議の結果発表予定日(月日は現地時間)

  2019年 2020年
日銀金融政策決定会合 9/19(木)、10/31(木)、12/19(木) 1/21(火)、3/19(木)、4/28(火)、6/16(火)
FOMC(米連邦公開市場委員会) 9/18(水)、10/30(水)、12/11(水) 1/29(水)、3/18(水)、4/29(水)、6/10(水)
ECB(欧州中銀)理事会・金融政策会合 9/12(木)、10/24(木)、12/12(木) 1/23(木)、3/12(木)、4/3(金)、6/4(木)
  • ※各種報道、日米欧中銀WEBサイト等をもとにSBI証券が作成。「予想」は市場コンセンサス。データは当レポート作成日現在。予定は予告なく変更される場合がありますので、あくまでもデータ作成段階のものです。なお、ECB理事会は金融政策の議論・決定を行う会合の日程のみ掲載しました。日付は日本時間(ただし、表2の中央銀行会議の結果発表日程は現地時間)を基準に記載しています。

3【ココがPOINT!】当面嵐は不可避なのか〜日経平均の重要な下値支持ラインは?

米国はこれまで、中国のような社会主義国家であっても、経済発展により次第に民主主義的な国家に変っていくと考えてきたようです。しかし、GDPで世界第2位に躍り出て、近い将来は米国をも凌駕すると考えられるようになった中国は、世界の覇権を目指すようになったと考えられます。その象徴的な例が南シナ海における中国の軍事行動とみられています。

昨年10/4(木)の「ペンス演説」は、米国がそれまでの融和的な政策を放棄し、中国の覇権を許さないことを明確に宣言した重要な演説で、1946年に英国のチャーチル首相が行った「鉄のカーテン演説」と同様に重要であるとの見方が出ています。残念ながら、戦争は必ずしも軍隊や兵器だけで行われるものではなく、経済戦争の形を取ることもあります。サイバー上はすでに、お互いを攻撃し合う戦場に化しており、企業のセキュリティーくらいでは防ぎきれなくなりつつあるのが現実ではないかと、最近のニュースをみると実感させられます。

8月第2週は第2次世界大戦が終わった8/15(木)を迎えます。74年前に第2次世界大戦が終わりましたが、その翌年には米ソを中心とする冷戦の時代に変りました。現在は平和な時代から、米中を中心とする新たな覇権争いの時代に変ったのかもしれません。

中国だけが問題なのではないでしょう。民主主義国も成熟化すると、大衆を甘い政策で扇動し、政権奪取を試みるポピュリズムが台頭し、自壊する道を歩む傾向にあることは歴史が示しています。日本も例外ではないかもしれません。フェイクニュースが海外で生産され、他国を動かす事態も生じていると考えられます。残念ながら戦争は民主主義の失敗によって起こるケースも多いようです。

このような時代の大きな移り変わりの時期に私たちはいるのかもしれません。米中間の通商摩擦は解決に向かうのではなく、お互いの覇権をかけて長期化すると考えるのが妥当でしょう。では、株式市場は半永久的に下げ続けるのでしょうか。いや、株式市場は将来、米中間の通商摩擦を「前提条件」として取扱い、新たな枠組みを構築していく可能性が大きそうです。それまでは、まだ何回か嵐を経験せざるをえないかもしれませんが、当面はすでに重要な下値抵抗ラインが接近している可能性もありそうです。

図4は日経平均株価とそのBPS(1株純資産)の関係を示したものです。日経平均株価が「解散価値」を割るような事態、すなわち日経平均株価がBPSを割り込む期間はそう長く続かない傾向にあります。8/9(金)現在、日経平均株価のBPSは20,082円であり、重要な下値支持ラインのひとつであると考えられます。

また、図5は日経平均株価の予想PER(株価収益率)の推移(月足)を示したものです。過去20年間の最低は2012年5月に付けた10.96倍でした。8/9(金)現在、日経平均株価の予想EPS(1株利益)は1,766円であり、それに10.96を乗じると19,355円と計算されます。仮に、日経平均株価が上記の20,082円や心理的節目である20,000円を割り込んだ場合は、この辺が重要な下値支持ラインになりそうです。

図4 日経平均株価とBPS(1株当たり純資産)(ともに円)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190813_06.gif

図5 日経平均株価の予想PER(倍)

https://sbisec.akamaized.net/sbisec/images/base/g_market_report_op225_190813_07.gif

  • ※日経平均株価データを用いてSBI証券が作成。なお、右図において、日経平均の予想EPSが赤字の局面では、便宜的に予想PERを1,000倍としてグラフ化しています。この図では、予想PERが低い水準の部分を見やすくするため、予想PERの高い部分はあえて、表示されなくしています。
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