先週の225先物は前週末比600円高(上昇率2.83%)の21,790円と上昇に転じた。中国メディアの財新などが発表した中国の3月製造業購買担当者景気指数 (PMI)が、予想に反して改善した流れから、225先物は週初から260円高と上昇スタート。その後も米中通商協議に対するポジティブなニュースフローから、米中協議の進展期待が一段と高まり、225先物も週末にかけては一時21,800円台を回復する場面もあった。
3月29日時点の裁定残高は、ネットベースで4,856億円の買い越し(前週は4,329億円の買い越し)と増加した。一方、株数ベースでは、2億2,329万株の買い越しと3月22日時点(1億7,705万株の買い越し)比で増加している。
日経225と裁定残(3月29日時点)
CSが225先物を買い越す展開
225先物の手口では、裁定取引業者のAアムロCが週を通じてコンスタントに売りをこなし、売り方トップになったほか、メリル、BNPパリバ、ソジェンなど海外勢の売りが上位に並んだ。買い手口では、海外ヘッジファンドの注文を執行するCSが週初に大きく買い越したことなどから前週の売り方トップから買い方トップに転じた。TOPIX先物の手口では、裁定取引業者のソジェンが1日、3日と大きく売り越し、売り方筆頭になったほか、ドイツ、BNPパリバの海外勢もコンスタントに売りをこなし、売り方上位に名を連ねた。また、国内勢では野村が週を通じてコンスタントに売りを執行した。一方で、買い手口では、週初に大きく買ったモルガンS、メリル、GSが買い方上位に並んだ。
日経225先物手口(期近) 週間累計上位15社(売り買い差し引き)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
TOPIX先物手口(期近) 週間累計上位15社(売り買い差し引き)
- ※各取引所より発表される売り買い上位20社のデータをもとに、売り買いの差し引き週間累計の上位順に表示してあるため、日々ベースで上位となっている証券会社でも表示されていないケースがあります。また日々発表される手口は20位以下が未発表であるため、差し引きが実際とは異なる(大きく傾いて表示される)場合があります。日々の手口は限月間スプレッドを含み、イブニング、立会外及びSGXは含んでいませんが、推定建玉はイブニング、立会外の分も加味しています。尚、推定建玉は週初一回のみ各取引所より発表される建玉残に日々の売り買い差し引き枚数を加減算した推計値となっています。
日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は前週末比1.02pt安(下落率5.92%)の16.20ptと週間ベースでマイナスに転じた。VIは、良好な中国経済指標を受けて、世界経済の減速懸念が後退したことから、週初から低下基調となった。また、米中通商協議に対する進展期待も加わり、週末にかけては、3月22日以来2週間ぶりとなる安値水準の15pt台まで落ち込む場面もあった。その後は連日の下げに対する警戒感から押し目買いが入り、下げ渋った。
ボラティリティ
NT倍率(先物)は上昇、13.4倍を回復
NT倍率(先物)は上昇。週明け1日は米中通商協議の進展期待や良好な中国経済指標を映して、日経平均・TOPIXともにマドをあけて上昇、NT倍率は上下に長いひげをもつ十字線を引いた。その後、米中協議の進展期待やハイテク株の買戻しから日経平均がじりじりと値を上げる一方で、TOPIXは2日につけた高値を前に伸び悩んだ。これによりNT倍率は上昇、週末にかけて13.4倍を回復、13.42倍で引けた。
今週の225先物は、米中貿易交渉の進展期待などを背景に堅調地合いが続くと想定される。
米中協議について、トランプ米大統領は両国の最終的な合意を「4週間以内」に発表できると発言。米中交渉が最終合意に向かうとの期待感の高まりから、相場のサポート要因として意識されよう。
一方で、今週は中国関連指標の発表(11日に3月消費者物価、生産者物価、12日に3月貿易収支)がある。11日には中国関連銘柄の代表的存在である安川電機<6506>や指数インパクトの大きいファーストリテイリング<9983>の決算が控えており、2社の決算は今後の日経平均の試金石になるため、要確認。ただ、安川電機の株価は米中貿易交渉の好転からここ数週間で大きく買われており、決算に対する期待が大きいため、失望を誘う決算だった場合の下落リスクには注意しておいた方が良いだろう。
また、先週発表された中国の3月製造業購買担当者景気指数 (PMI)は予想に反して改善した流れを引き継げるか注目される。その他、コマツが5日に発表した建機の1台当たり月間平均稼働時間で、中国は前年同月比6.5%増と2カ月連続のプラスとなったことから、中国では19年にインフラ工事が改善し、金融政策が緩やかに緩和されると見込まれている。
目先の225先物の心理的節目の22,000円を前に、これらの内容を見極めたいとする向きは多いとみられる。底堅さが意識された場合は、前週のCSによる225先物手口のような格好で、一段と海外短期筋によるショートカバーの動きが広がる可能性はある。特に200日移動平均線(21,911円前後)を越えてきた場合、トレンドフォロー型のフローが見込まれるため、一段の上昇が期待される。今週の予想レンジは21,500-22,000円とする。
経済スケジュール(4月8日〜4月12日)
日付 |
曜日 |
国内 海外 |
時間 |
内容 |
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4月8日 |
月 |
国内 |
08:50 |
国際収支(経常収支)(2月) |
09:30 |
黒田日銀総裁があいさつ |
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13:30 |
倒産件数(3月) |
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14:00 |
地域経済報告(4月、日本銀行) |
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14:00 |
消費者態度指数(3月) |
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15:00 |
景気ウォッチャー調査(3月) |
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定例支店長会議(日本銀行) |
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国債買い入れオペ(残存10-25年、残存25年超)(日本銀行) |
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ヴィッツがマザーズに新規上場(公開価格:2650円) |
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決算発表 ニトリホールディングス |
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海外 |
15:00 |
独・貿易収支(2月) |
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15:00 |
独・経常収支(2月) |
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20:00 |
ブ・FGVインフレ率(IGP-DI)(3月) |
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20:00 |
ブ・FGV消費者物価指数(IPC-S)(4月7日まで1カ月間) |
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20:25 |
ブ・週次景気動向調査 |
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23:00 |
米・製造業受注(2月) |
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27:00 |
ブ・貿易収支(週次)(4月8日まで1カ月間) |
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欧・中国の李克強首相が訪問(12日まで) |
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4月9日 |
火 |
国内 |
衆院大阪12区、沖縄3区補選が告示(21日投開票) |
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海外 |
14:45 |
スイス・失業率(3月) |
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21:00 |
ブ・小売売上高(2月) |
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21:00 |
ブ・広義小売売上高(2月) |
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23:00 |
米・JOLT求人件数(2月) |
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米・クラリダ連邦準備制度理事会(FRB)副議長が講演 |
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IMFが世界経済見通し(WEO)公表 |
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米・エジプトのシシ大統領が訪米、トランプ大統領と会談 |
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イスラエル・総選挙 |
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4月10日 |
水 |
国内 |
08:50 |
国内企業物価指数(3月) |
08:50 |
機械受注(2月) |
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08:50 |
貸出・預金動向(3月、日本銀行) |
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15:00 |
工作機械受注(3月) |
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15:15 |
黒田日銀総裁が第94回信託大会であいさつ |
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国債買い入れオペ(残存5-10年)(日本銀行) |
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決算発表 良品計画、ユニー・ファミリーマートホールディングス |
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海外 |
17:00 |
ブ・FIPE消費者物価指数(週次)(4月7日まで1カ月間) |
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17:30 |
英・商品貿易収支(2月) |
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17:30 |
英・鉱工業生産指数(2月) |
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20:00 |
ブ・インフレ(IGP-M、1次プレビュー)(4月) |
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20:00 |
米・MBA住宅ローン申請指数(先週) |
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20:45 |
欧・欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表、ドラギ総裁が記者会見 |
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21:00 |
ブ・拡大消費者物価指数(IPCA)(3月) |
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21:30 |
米・消費者物価コア指数(3月) |
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27:00 |
米・財政収支(3月) |
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中・元建て新規貸出額(3月、15日までに) |
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中・マネーサプライ(3月、15日までに) |
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中・資金調達総額(3月、15日までに) |
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欧・欧臨時首脳会議 |
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米・連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表(3月19日-20日分) |
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4月11日 |
木 |
国内 |
08:50 |
マネーストック(3月、日本銀行) |
08:50 |
対外・対内証券投資(先週) |
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11:00 |
東京オフィス空室率(3月) |
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決算発表 ファーストリテイリング、ローソン、安川電機 |
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海外 |
10:30 |
中・消費者物価指数(3月) |
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10:30 |
中・生産者物価指数(3月) |
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15:00 |
独・CPI改定値(3月) |
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21:30 |
米・生産者物価コア指数(3月) |
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21:30 |
米・新規失業保険申請件数(先週) |
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中・海外直接投資(3月、18日までに) |
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米・20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(12日まで) |
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米・クラリダFRB副議長が講演 |
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米・セントルイス連銀総裁が講演 |
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米・ミネアポリス連銀総裁がツイッター通じ質疑応答 |
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米・韓国の文在寅大統領が訪米、トランプ大統領と会談 |
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印・総選挙(下院選挙)の投票始まる(5月19日まで7回に分けて実施) |
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北朝鮮・最高人民会議第14期第1回会議を招集 |
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国際エネルギー機関(IEA)月報 |
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4月12日 |
金 |
国内 |
10:00 |
営業毎旬報告(4月10日現在) |
国債買い入れオペ(残存10-25年、残存1-3年、残存25年超、残存3-5年)(日本銀行) |
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決算発表 東宝 |
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海外 |
18:00 |
欧・鉱工業生産指数(2月) |
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21:00 |
ブ・IBGEサービス部門売上高(2月) |
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21:00 |
印・CPI(3月) |
|||
21:00 |
印・鉱工業生産(2月) |
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21:30 |
米・輸入物価指数(3月) |
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23:00 |
米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(4月) |
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中・貿易収支(3月) |
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米・国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季総会(14日まで) |
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英・欧離脱期限 |
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決算発表 JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ |
- 提供:フィスコ社