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REIT教室 課外授業第2限目
第2限目は、前回に引き続きJ-REITの個別銘柄に投資するにあたりREIT特有のチェックポイントについて、解説していきます。
第2限目 個別銘柄分析のために重要なチェックポイント(後半)
時価総額
J-REITにおいても、一般企業と同様に時価総額を確認することは重要です。J-REITの価格動向を左右することが多い外国人投資家にとって、時価総額が大きく流動性が高いことは投資判断の上で重要な要素になっているためです。 またJ-REITを投資対象とする投資信託の多くは、各銘柄の時価総額が算定式に組入れられている東証REIT指数に連動した運用を目指すパッシブ型になっています。このような投資信託の場合、時価総額に応じて投資を行うことになります。従って投資信託に資金流入が続く場合には、時価総額の大きい銘柄への投資が増加する傾向が強くなります。 |
例
実績分配金と予想分配金の動向
J-REITは、<REIT教室 第2限目>でも記載されている通り、「安定的な分配金」が投資を行う上での魅力になっています。ただし、債券とは異なり大半のJ-REITは、不動産の賃貸収益などの影響で分配金が変動しています。従って過去の実績分配金を確認すれば、投資対象となる銘柄の分配金の安定性が判断できます。 また実績分配金と予想分配金に大きな乖離があるとすれば、その要因を決算短信などの開示資料を通じて分析することが重要になります。例えば予想分配金が実績分配金と比較して減少している銘柄の場合、その要因が物件の売却損であれば、一時的な減少要因と見ることができるためです。 |
保有資産ポートフォリオの状況
J-REIT投資を行う上で、投資対象となる銘柄のポートフォリオの状況を確認することは重要です。J-REITは、不動産が収益の源泉になっているためです。ポートフォリオの状況を確認する指標は様々なものがありますが、最初に行うべき点として特定物件への依存度を確認することが重要です。具体的には、取得額上位の物件がポートフォリオに占める割合が低い方が、収益の安定性が高い銘柄ということになります。 一方で、特定物件の依存度の高い銘柄が、全て収益の安定性が低いということではありません。その物件のテナントとの間で長期固定賃料の契約が締結されている場合は、特定物件の依存度が低い銘柄よりも収益の安定性が高くなる場合もあるからです。従って特定物件の依存度が高い銘柄に投資する場合には、テナントとの賃貸借内容を確認する必要があるのです。 |
このような見方は、テナントの状況にも応用できます。基本的にはテナント数が多いほど、分散が効いたポートフォリオと言えます。しかしテナント数よりも重要な点は、特定テナントに対する賃貸面積の比率が低いということになります。 なお、住宅系銘柄は、マスターリース(一括借上げ)を利用しているためテナント数が少なくなっている銘柄が多い点には注意が必要です。マスターリース契約を締結している場合、実際に入居しているテナント数ではなくマスターリース契約先の会社がテナント数として計算されるためです。 |
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