様々な電子機器に使われている電子部品を製造する会社「村田製作所」。世界で��1のシェアを誇る電子部品も多く（2021年3月31日時点、同社推定）、いまや世界のエレクトロニクス業界で欠かせない存在です。ESG活動にも力を入れており、「MSCI ジャパンESG セレクト・リーダーズ指数」を始めとした複数の国内外のESGインデックスの構成銘柄に選定されている同社。世界から評価されている、その取り組みについてご紹介します。

野村−世の中を良くする企業ファンド（野村日本株ESG投資）

ファンクショナルセラミックスをベースに、パソコンやスマートフォン等に使われる電子デバイスの研究開発・生産・販売を行っている「村田製作所」。1994年、創業50周年の際に"Innovator in Electronics"（エレクトロニクスの改革者）をスローガンに据え、長きに亘って革新的な電子部品づくりに取り組んできました。

エレクトロニクス市場の拡大と共に着々と成長を遂げ、2015年度には売上高1兆円を達成。2020年度の売上高は1兆6301億円、うち海外の売り上げ比率が90％超と高く、自動車やスマートフォンなどに欠かせない電子部品「積層セラミックコンデンサ（MLCC）」はシェア世界一を誇っています（2021年3月31日時点）。

ESG活動の一環として、環境問題にも力を入れている同社。環境における重点課題として「気候変動対策の強化」、「持続可能な資源利用」、「公害防止と化学物質管理」の３つを据え、具体的な目標設定のもと継続的に取り組みを続けています。

2020年12月には、事業活動で使用する電力を100％再生可能エネルギーにすることを目指す国際的なイニシアティブ「RE100*」に加盟。2050年までに事業活動での使用電力の再生可能エネルギー使用比率を100％とし、持続可能な社会の実現に向けて貢献すると発表しました。

同社はすでにグループ10拠点以上でソーラーパネルを設置しているほか、2020年3月には岡山村田製作所で1,200台分の駐車場を活用した日本最大級のメガソーラーシステムを導入。今後は、同社蓄電池と組み合わせることで、発電量を最大限活用できるように整備を進めていくとしています。

• *RE100は、国際NGO「The Climate Group」がCDPとのパートナーシップのもと運営する、世界で影響力のある企業が再生可能エネルギー100%を目指す国際イニシアティブです。RE100の総収入は6兆6,000億米ドルを超え、さまざまな分野での活動を通じてクリーンな経済への移行を加速させるための強力なシグナルを政策立案者や投資家などに発信しています。

また、同社には電子部品メーカーとして、何十年にもわたり製造プロセスにおける環境負荷低減にも取り組んできた歴史があります。その代表的な例が、同社の主力製品である「積層セラミックコンデンサ（MLCC）」などの電子部品の軽薄短小化です。

これらの部品は焼成工程で大量の電力・原材料を必要としますが、軽薄短小化することにより、その使用量を抑える効果があるのだといいます。

このほか、「廃棄物の発生抑制」や「水資源の有効利用」、「資源の循環」といったテーマにも取り組み、着々と歩みを進めている「村田製作所」。ESG活動においても「Innovator in Electronics」の姿勢を貫く姿に、今後も世界から注目が集まりそうです。

野村−世の中を良くする企業ファンド（野村日本株ESG投資）

• ※上記は参考情報を提供することを目的としており、特定銘柄の売買などの推奨、また価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。