皆さん、こんにちは。
世界のマーケット関係者が注目している米連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長の人選が大詰めを迎えています。米メディアによると、トランプ米大統領とFRBイエレン議長の面談が開かれる可能性があると報道し、イエレン議長の再任も含めて後任人事を協議する方針のようです。トランプ大統領は既にパウエルFRB理事のほか、有力候補のケビン・ウォーシュ元理事、ジョン・テイラー・スタンフォード大教授らと面談しているとのことです。FRBの首脳人事は米上院の承認が必要で、与党・共和党内にはイエレン氏再任に反対論があるようです。パウエル氏、ウォーシュ氏、テイラー氏はそろって共和党主流派に近く、トランプ氏は議長交代も検討しているとのことです。国家経済会議(NEC)のコーン委員長も後任候補に挙がっているようです。次期FRB議長がタカ派寄りの候補者に決まるのではないかとの思惑や、トランプ大統領がパウエルFRB理事の任命に傾いており、ハト派であるパウエル氏が議長になれば金融引き締めのペースが緩やかになるなど様々な噂が先行しているようです。「噂で買って事実で売る」という相場格言もありますが、来年2月で任期切れとなるFRB議長席に誰が座るのかによって今後の金融政策に大きく影響が出ますので、大きな関心を持って注目していきましょう。
米上院は2018年度(2017年10月〜2018年9月予算の大枠である予算決議案を僅差で可決しました。2027年度までの10年間に最大1兆5,000億ドル(約170兆円)の減税を容認する内容となりました。トランプ政権の税制改革を実現する上で重要な予算決議で、大型減税などの実現に向けて前進したとの見方が広がったことから、投資家のリスク選好意欲が強まりNYダウの上昇要因となりました。懸念材料が懸念材料で無くなっただけで投資家がリスク選好に動く現状の株式市場の環境の良さが伺えます。
米国では企業決算が本格化してきていますが、トムソン・ロイターの調査によると、主要500社で既に同決算を発表した88社の内、7割超の企業で純利益が市場予想を上回ったようです。NYダウは史上最高値を連続で更新しています。マーケットでは高くなればなる程、暴落論がよく出てきますが、上記のように企業業績が好調なことが要因となっていますので、穿った見方をせずに素直にこの上昇の流れに追随していきましょう。
注目されていました第48回衆院選は22日に投開票されました。自民、公明両党で定数の「3分の2」(310議席)を維持して与党が大勝となりました。この結果を受けて週明けは日経225が続伸して始まりました。移動平均線大循環分析で見ると、くりっく株365の4銘柄がステージ1を維持しています。特に日経225とNYダウは、帯に傾きがでて間隔が広がっており、トレンドに勢いが出てきているのが分かります。この大きなトレンドは一番狙い澄まして取りたい局面です。大きな変化が起きれば必ずチャートに出てきますので、それまでは、この大きな流れに乗ることを心掛けて対応していきましょう。
週間の概況
◆注目イベント
10月25日(水)17:30(英国)7-9月期GDP・速報
10月25日(水)21:30(米国)9月耐久財受注
10月25日(水)22:00(米国)8月住宅価格指数
10月25日(水)23:00(米国)9月新築住宅販売件数
10月26日(木)20:45(ユーロ圏)欧州中銀金融政策発表
10月26日(木)21:30(米国)新規失業保険申請件数
10月26日(木)21:30(米国)9月卸売在庫
10月26日(木)23:00(米国)9月中古住宅販売保留件数指数
10月27日(金)08:30(日本)9月全国消費者物価指数
10月27日(金)15:45(仏国)10月消費者信頼感指数
10月27日(金)21:30(米国)7-9月期GDP・速報
10月27日(金)21:30(米国)7-9月期個人消費・速報
10月27日(金)21:30(米国)7-9月期GDPデフレーター・速報
10月27日(金)21:30(米国)7-9月期コアPCEデフレーター・速報
10月27日(金)23:00(米国)10月ミシガン大消費者信頼感指数・確報
10月30日(月)19:00(ユーロ圏)10月ユーロ圏経済信頼感
10月30日(月)21:30(米国)9月個人所得
10月30日(月)21:30(米国)9月個人消費支出
10月30日(月)21:30(米国)9月コアPCEデフレーター
10月31日(火)未定(日本)日銀金融政策決定会合
10月31日(火)08:30(日本)9月失業率、9月有効求人倍率
10月31日(火)10:00(中国)10月製造業PMI、10月中国非製造業PMI
10月31日(火)19:00(ユーロ圏)7-9月期GDP・速報値
10月31日(火)21:30(加国)8月GDP
10月31日(火)22:00(米国)8月S&P/ケース・シラー住宅価格指数
10月31日(火)22:45(米国)10月シカゴ購買部協会景気指数
10月31日(火)23:00(米国)10月消費者信頼感指数
※今週は10月26日の欧州中銀金融政策、31日の日銀金融政策決定会合の結果が大注目となります。米国の7-9月期GDP・速報も注目です。新規失業保険申請件数の結果も確認しましょう。英国やユーロ圏など各国のGDPの発表も注目しましょう。
チャート分析による銘柄診断
日経225分析
※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。
◆現在のステージ
ステージ1
ステージは安定上昇期です。直近高値更新が続いています。
◆今後を読み取る鍵
ステージ1は安定上昇期です。帯と短期移動平均線の関係を見ていきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、更に帯が傾きを持ち間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は短期移動平均線が帯を上抜けていきます。
そこに注目していきましょう。
◆重要な価格
高値21,776円 安値20,330円
※抵抗線・支持線となりやすい価格です。そこを突破することに意味があります。
NYダウ分析
※移動平均線大循環分析の見方はこのレポートの最後にまとめてあります。ご参照ください。
◆現在のステージ
ステージ1
ステージ1は安定上昇期です。史上最高値更新が続いています。
◆今後を読み取る鍵
ステージ1は安定上昇期です。帯と短期移動平均線の関係を見ていきましょう。
・上昇トレンドに勢いが出る場合は、更に帯が傾きを持ち間隔が広がってきます。
・下降トレンドに移行する場合は短期移動平均線が帯を下抜けていきます。
そこに注目していきましょう。
◆重要な価格
高値23,781ドル 安値22,193ドル
※抵抗線・支持線となりやすい価格、そこを突破することに意味があります。
小次郎講師のVトレーダー養成講座
先週は小次郎講師流の適切な最大取引量を学びました。確りと覚えていますか。
小次郎講師流の適切な最大取引量は下記の通りでした。
◆適切な最大取引量
- ①同一銘柄は3ユニットまで
- ②相関関係の高い銘柄は2銘柄6ユニットまで
- ③買いのみ、売りのみは6ユニットまで
①の同一銘柄は3ユニットまでの理由は先週記載いたしましたね。では、②の相関関係の高い銘柄の場合を見ていきましょう。相関関係が高いとは、銘柄Aの価格が上昇したときには銘柄Bも同じように上昇し、銘柄Aが下落したときには銘柄Bも同じように下落する関係でしたよね。
どのようにして相関関係の高さを見るかというと、チャートの形状が似ているとか雰囲気的なものではなく、ある銘柄と他の銘柄の相関関係を数値(相関係数)で見ていきます。相関係数が「1」だと完全に同じ動きをし、「0」だと相関性は全くないものと考えます。また、マイナスは逆相関といい、銘柄Aが上昇すると、銘柄Bは下落することを意味します。
例えば、直近30日間(10/16現在)で見ると、NYダウとDAX®の相関係数は0.967となっており相関関係の高いペアとなっています。仮に、すでにNYダウを3ユニット建玉していたら、DAX®は3ユニットまで建玉できます。相関関係の高い銘柄をトレードする場合は1ユニットずつ追加して、最終的に合計6ユニットで終了とします。
この6ユニットに至る過程をもう少し詳しく検証してみます。それが、以下に示す「ユニットのトータル制限の例」です。
①NYダウを1ユニット買い建て(合計1ユニット)
②NYダウを1ユニット追加買い建て(合計2ユニット)
③DAX®を1ユニット買い建て(合計3ユニット)
④DAX®を1ユニット追加買い建て(合計4ユニット)
⑤NYダウを1ユニット追加買い建て(合計5ユニット)
⑥DAX®を1ユニット追加買い建て(合計6ユニット)
ユニットのトータル制限は、同時に建玉できる最大ユニットを示したものですから、途中でNYダウまたはDAX®を決済(手仕舞い)していれば、その分だけ追加の建玉が可能です。
では、来週は「適切な最大取引量」および「ユニットのトータル制限の例」を、具体例を入れながら勉強していきましょう。
移動平均線大循環分析の見方(簡易版)
移動平均線大循環分析とは?
3本の移動平均線の並び順と傾きで現状を分析し、今後の展開を予測する指標です。価格変動の中で買いにエッジ(優位性)が発生する局面、売りにエッジが発生する局面を見つけ出すことができます。
<移動平均線大循環分析>
ステージとは?
3本の線の並び順は全部で6種類。それをステージ1から6と名付けました。(下図参照)
価格変動の中でステージは基本的に時計回りで推移し、ときに一時的に反時計回りで推移します。
つまり現在がステージ1だとすると、次に移行するのはステージ2というのが基本で、ときにステージ6に戻ることがあるということです。これ以外の展開はありません。これにより今後の展開が読みやすくなります。
売買チャンス
ステージ1で3本の線が右肩上がりのときは買いトレードにエッジ(優位性)があります。ステージ4で3本の線が右肩下がりのときは売りトレードにエッジがあります。
帯
移動平均線大循環分析において中期移動平均線と長期移動平均線の間を「帯(おび)」と言います。帯は大局トレンドの状態を示します。
帯による分析
帯が傾きを持ち間隔が広がっている状態が、トレンドが勢いを持っている状態です。間隔が狭まったり傾きが緩やかになるとトレンドが勢いを失ったことがわかります。またもみあい相場では帯は横這いとなり、細くなります。
価格及び短期移動平均線が帯の上にいるのが買い時代、帯の下にいるのが売り時代を表します。
- ※3本の移動平均線は短期5日、中期20日、長期40日のEMA(指数平滑移動平均線)を利用しています。