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マーケット > レポート >  日本株投資戦略〜公募増資後の投資チャンスを逃すな!〜

日本株投資戦略〜公募増資後の投資チャンスを逃すな!〜

2013/12/20
投資調査部 鈴木英之

2014年も増加?公募増資銘柄との付き合い方

2013年も残りわずかの日数を残すだけになりました。日経平均株価は、2012年末終値10,395円18銭に対し、4〜5割高い水準で推移しています。このままいけば、1986年および2005年などに記録した年間上昇率4割超という、数年に一度しかない好パフォーマンスを残せそうです。アベノミクスにより、過剰流動性が強まる一方、外為市場で円安が進み、景気・企業業績が回復に転じたことが要因であることは言うまでもありません。

こうした中、上場企業による株式市場を利用した資金調達も増えてきました。下の図は、過去10年間における上場企業による公募増資(新株を発行して不特定多数の投資家から資金を募集する増資)による資金調達金額を示したものです。2013年は10月末現在の調達額(国内・海外合計)が9,510億円に達しています。12月までに調達を計画している企業の分も合わせると1兆円を超すのは確実と考えられており、3年ぶりの高水準ということになります。

企業にとり、「間接金融」の代表的な方法である銀行借入や、債券市場を用いた債券発行は、借入金の増加となるため、一般的に、バランスシート(貸借対照表)の悪化を伴うことになります。これに対し、「直接金融」の代表的な方法である公募増資で資金を調達する利点は、借入金を増やすことなく、資金を調達できる、すなわち財務体質を強化できることです。おもに上場企業にしかできない資金調達であり、これができることは株式市場に上場しているメリットであるともいえます。

投資家にとっても、募集価格から数%ディスカウントされた株価で、しかも委託売買手数料なしで公募株式を取得できるというメリットがあります。増資により、投資対象となる企業の財務体質が強化されることは、悪いことではありません。反面、発行済株式数が増え、一株利益がその分減少する(一株利益の「希薄化」といいます)ことから、理論上株価が下がりやすくなるというデメリットがあります。

もっとも、多くの投資家(特に個人投資家)は、公募増資に対し、良いイメージを持っていないのが現状かもしれません。企業が公募増資を発表すると、「希薄化」を警戒し、発表後株価が下がるケースが多いためです。下の図では2009年〜2010年に上場企業の公募増資が急増していますが、この時の増資は、成長のための設備投資資金というよりも、リーマン・ショック後の業績悪化と自己資本比率低下に対応し、財務体質の立て直しを図ったものが多く、必ずしも前向きな増資とは言い切れませんでした。また、「増資インサイダー」により、一部の投資家が不当に利益を得たことが明らかになったことも、イメージダウンにつながりました。

こうした中、2014年も公募増資が増加する可能性はかなり高いと言えます。景気回復が鮮明になり、企業の設備投資意欲が高まると予想されるためです。冒頭に述べた通り、株価は上昇しており、企業にとっては有利な条件で公募増資を実施できるチャンスと言えるでしょう。こうした動きに対し、我々投資家はどういうスタンスを取ればよいのでしょうか。それを考えることが本稿の目的になっています。

図1:上場企業の公募増資による資金調達額(億円)
上場企業の公募増資による資金調達額(億円)

日本証券業協会データよりSBI証券が作成。
国内上場企業による公募増資(新規公開除く)による資金調達額。2013年は1〜10月の合計。

公募増資発表後株価下落が一般的ならば、それを「逆手」に取る手も

上述の通り、多くの投資家(特に個人投資家)は、公募増資に対し、良いイメージを持っていないのが現状です。株式を保有している企業が公募増資を発表すると、「希薄化」を警戒し、発表後株価が下がるケースが多いためです。下の図は、2013年に公募増資を実施した銘柄のうち、資金調達が大きかった上位企業について、公募発表日を「0日」とし、その後の値動きを追ったものです。約2ヶ月間の推移をみることにしましたので、最近公募増資した銘柄は含めていません。

表で例示した8社を平均してみると、公募増資発表後25営業日(約1ヵ月)で約8%程度下落し、その後は反発する傾向となっています。ただ、8月30日に公募増資を発表したケネディクス(4321)は例外的に、増資発表直後から上昇しました。既に株式発行登録(あらかじめ提出することで、届出手続きに代わり簡易な追補書類提出で公募・売出ができる)を行っていたため、公募増資発表を先読みされ、売られていたことが大きな要因です。そのため、公募発表後は「アク抜け」感から逆に、株価上昇につながりました。その意味では例外的と言えるでしょう。それを除けば、多くの銘柄は、公募増資後10%程度下がったところが安値となり、その後は株価が落ち着く、ないしは上昇することが多くなっています。

言い換えれば、公募増資を発表した銘柄については、その増資理由が納得でき、企業の成長が期待できる場合は、公募増資発表後「教科書的」に10%程度下落した時点(概ね払い込み終了後のケースが多い)が「狙い目」になっている可能性が大きいと言えそうです。

2013年の公募増資では、例えば、大和ハウス(1925)が「用地・建物の取得」を目的に、オリンパス(7733)が、「医療事業の強化」を目的に、電通(4324)が「英広告大手買収のための借入金返済」を目的に公募増資を実施しました。公募増資のデメリットである希薄化懸念による株価下落さえ織り込んでしまえば、企業の財務体質は強化され、目的を達成するため低コストの資金を得られたことになり、その企業の株価は上昇しやすくなると考えることが可能です。

公募増資した銘柄を一概に敬遠するのではなく、株価下落を逆手に取り、投資チャンスとしてはいかがでしょうか。

表1:2013年に公募増資を実施した主要企業(資金調達金額上位8社)の概要

銘柄
コード

銘柄名

資金調達額
(億円)

終値
(発表日)

終値
(2ヶ月後)

騰落率

業種

1925

1,310

1,965

1,804

-8.2%

建設業

7733

1,183

3,095

2,855

-7.8%

精密機器

4324

1,180

3,475

3,365

-3.2%

サービス

6753

1,138

376

297

-21.0%

電気機器

9041

612

396

367

-7.3%

陸運業

8905

480

2,317

2,590

11.8%

不動産業

4321

181

427

499

16.9%

サービス

3774

157

3,835

2,937

-23.4%

情報通信業

騰落率は公募増資をした日の終値と2ヶ月後の終値を表しています。
また騰落率等のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。

図2:2013年に公募増資を実施した主要企業の「発表後」の株価推移
2013年に公募増資を実施した主要企業の「発表後」の株価推移

(公募増資発表後営業日数)

Bloomberg、各種報道等をもとにSBI証券が作成。
騰落率等のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。

公募増資後株価が大きく下落した好業績銘柄が狙い目か

上記したように、公募増資した銘柄を一概に敬遠するのではなく、株価下落を逆手に取り、投資チャンスと考えることも、有効な投資戦略のひとつと考えられます。

下の表は、2013年12月19日までに払い込みを終えている公募増資実施銘柄(新規上場は除く)です。足元は、中小型株の増資が多かった形ですが、そのいずれもが「教科書通り」に下げています。そのうち、公募増資発表後の株価下落率が10%超に達しているものの、業績見通し自体は良好な銘柄をピックアップしてみました。これらの銘柄のいくつかは、株価底打ちからの反転も期待できます。

2014年になっても日本経済の回復が続くと予想される反面、量的金融緩和2年目となり、そろそろ、長期金利の反転上昇が警戒されてくる可能性があります。そのため、上場企業の資金調達ニーズは増大する可能性が大きいと考えられます。しかし、公募増資発表企業についても、株価推移や業績見通しを見極めることができれば、有効な投資対象になるでしょう。

なお、12月13日付の日本経済新聞によれば、企業の公募増資について規制を緩和する改正金融商品取引法が来年の通常国会に提出される運びです。公募増資の発表とともに、企業が公募価格を決定することができるようになる可能性があります。もしその通りになれば、公募増資発表後に株価が下落するという現在の傾向に変化が生じるかもしれません。企業の成長資金を供給するという意味で重要な「公募増資」が、安定したものになれば、日本経済の発展にも寄与すると考えられますので、期待したいところです。

表2:公募増資発表後10%超下落したものの、今期予想営業増益率が10%以上(または黒字転換予想)の銘柄

銘柄
コード

銘柄名

発表日

発表日
株価

直近株価

騰落率

今期予想
増益率(%)

会社概要

7419

2013/11/19

1,014

766

-24.5

136.7

神奈川等家電販売

2337

2013/11/15

446

358

-19.7

111.5

不動産運用

5288

2013/11/22

1,100

974

-11.5

98.5

節杭、丸杭、基礎工事

8848

2013/11/25

654

519

-20.6

90.2

アパート賃貸管理

7242

2013/11/29

619

505

-18.4

78.6

油圧機器製造

6059

2013/11/25

2,798

2,404

-14.1

15.1

介護、カラオケ等

3097

2013/11/29

3,855

3,170

-17.8

14.2

レストランチェーン

6787

2013/12/3

952

714

-25.0

黒字転換

プリント配線板

Bloomberg、会社公表データをもとにSBI証券が作成。
2013年12月3日〜19日に払い込みが完了した銘柄のなかで、下記基準で表示。
(1)公募増資発表後株価が10%以上下落
(2)今期予想営業増益率が10%以上(または黒字転換予想・いずれも会社予想)の銘柄
株価騰落率は公募発表日から12月16日までの実績であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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