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マーケット > レポート > 日本株投資戦略 >  株価波乱でチャンス到来!?反発期待の好業績銘柄を探る

日本株投資戦略〜株価波乱でチャンス到来!?反発期待の好業績銘柄を探る

2015/8/14
投資調査部 鈴木英之

多くの企業では、お盆休みも8/16(日)には終わります。休暇で株式市場から離れていた市場参加者も、その多くが8/17(月)から市場に戻ってきます。夏相場もいよいよ後半戦に突入です。

折しも、東京株式市場では2015年度第1四半期の決算発表が、8/14(金)までにほぼ全て終わりました。通期見通しを上方修正した企業こそ少なかったものの、東証一部主力企業(時価総額1千億円以上の3月決算企業・金融を除く)の四半期・営業利益は前年同期比25%の増益となりました。通期では13%の増益が予想(会社側)されていますが、アナリスト予想を見る限りでは最終的に20%近い増益に上振れする可能性が大きいとみられます。(※)

一方、東京株式市場では日経平均株価が8/11に一時20,946円と、6/24に付けた高値20,952円まであと一歩の水準まで上昇しましたが、8/12には安値20,303円まで下がる波乱となりました。中国が人民元を切り下げたことが影響しました。市場参加者は、「通貨を切り下げなければならないほど中国経済は厳しいのか」との見方から、売りで対応した格好です。ただ、人民元の切り下げは、中国を製造拠点とする多くの日本企業には追い風になる側面もあります。この問題は、企業によりプラスになる場合も、マイナスになる場合も想定され、市場が落ち着きを取り戻せば、逆に買われる銘柄も出てくるとみられます。

今回の「日本株投資戦略」では、2015年度第1四半期の決算発表シーズンには、それ程大きく株価が上昇しなかった(または下落した)ものの、8月後半以降に市場で再評価される可能性があり、株価が上昇する期待が大きいと考えられる銘柄をピックアップしてみました。人民元切り下げをめぐる株価波乱で、必要以上に株価が下落した銘柄もあるはずで、買いチャンス到来になっている銘柄も多いように思われます。

  • ※2015/8/11現在の会社公表データ、BloombergデータをもとにSBI証券が試算したもの。上場企業全体を対象とした新聞・メディア等の数値と異なることがあります。
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 チャンス到来!?反発期待の好業績銘柄を探る

表1は「日本株投資戦略」による、決算発表シーズン(2015/7/21〜8/14)では、株価がそれほど上昇しなかった(または下落した)ものの、8月後半以降に市場で再評価され、株価が上昇するとの期待が大きいと考えられる銘柄を並べたものです。

分析の対象としたのは東証一部の主力銘柄(時価総額1千億円以上、3月決算、金融を除く)です。主力企業で最も決算発表を早く実施した安川電機の決算発表日(7/21)を四半期決算発表シーズンのスタートとし、その発表が一巡する8/14をシーズンの終わりとしました。ただし、分析の都合上8/11をデータ基準日としています。

  • (1)7/17(決算発表シーズン開始直前営業日)〜8/11の株価上昇率が10%未満。
  • (2)2015年度第1四半期の営業利益(本業のもうけ)が黒字で、前年同期比10%以上の増益。
  • (3)来期の予想営業増益率(2社以上のコンセンサス)が5%以上。
  • (4)仮に、第2〜第4四半期の営業利益が前年同期比±0%に減速するとの保守的な条件を置き、通期の営業利益を想定した場合でも、会社計画を10%超上回る営業利益が計算できること。

これら全ての条件を満たす企業を「見直し買いが期待される主力銘柄」と考えました。(4)で想定された営業利益が表1における「通期想定営業利益」で、その数字が会社計画営業利益を何%上回っているかを「会社計画比」として示し、その数字が大きい順に並べています。

この分析のポイントは、(4)です。この数字が大きい程、通期の営業利益が会社計画を上回る可能性が大きいことを示しています。表2として、下に示したように例えばSANKYOの場合、2015年度第1四半期の営業利益は5,771百万円(※前年同期比30,274%増)と大幅増益でした。この時、同社の2015年度・第2〜4四半期営業利益は前年同期並み13,214百万円にとどまるという保守的な前提条件を置いた場合でも、2016/3通期の営業利益は18,985百万円(=5,771+13,214)と計算され、会社予想営業利益14,000百万円を35.6%も上回る計算です。

もちろん、各業界のクセや、外部環境の急変等も考慮する必要があり、実際に想定された営業利益が確保できるとは限りません。しかし、この数字が大きい程、現状では、通期計画達成に向けた余裕度は大きいと考えられ、上方修正の可能性は高まると考えられます。

なお、(3)として来期の予想営業増益率を入れた理由は、アナリストが現時点で成長イメージを持っているかどうかを確認するためです。例え、今期の業績が上振れを期待できても、そこがピークとなり、来期に増益を期待できないようでは、高い評価を期待することは難しいと考えられるためです。

  • ※前年同期の営業利益が19百万円と非常に低水準であったため、増益率が大きく見えています。

表1:見直し買いが期待される主力銘柄

取引 チャート コード 銘柄名 株価
(8/11)
騰落率
(7/17比)
4〜6月期営業利益 ※通期想定営業利益
百万円 前年同期比 百万円 会社計画比
現買信買 チャート 6417 SANKYO 5,090 9.3% 5,771 30273.7% 18,985 35.6%
現買信買 チャート 7731 ニコン 1,614 7.3% 3,927 12.0% 43,834 28.9%
現買信買 チャート 2282 日本ハム 2,900 -4.9% 11,877 19.7% 50,399 22.9%
現買信買 チャート 8802 三菱地所 2,835.5 2.0% 37,264 34.2% 165,838 22.8%
現買信買 チャート 6366 千代田化工建設 1,012 -4.2% 3,979 250.6% 24,310 21.6%
現買信買 チャート 6703 沖電気工業 251 -2.3% 3,545 303.3% 35,081 16.9%
現買信買 チャート 7729 東京精密 2,647 1.1% 3,895 80.6% 13,862 15.5%
現買信買 チャート 4041 日本曹達 774 0.5% 1,926 16.7% 7,561 12.9%
現買信買 チャート 6770 アルプス電気 3,880 -1.1% 13,435 118.8% 60,830 11.6%
現買信買 チャート 5713 住友金属鉱山 1,667 -5.1% 26,081 25.3% 131,053 11.1%

表2:表1の例〜SANKYOの場合

  • ※Bloombergデータ、会社データを用いてSBI証券が作成。
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 物色の現状や投資環境から、銘柄をさらに厳選

前項では、第1四半期の業績を踏まえ、8月後半以降に市場で再評価される可能性があり、株価が上昇する期待が大きいと考えられる銘柄を探っていきました。ここでは、外部環境面や現実に物色されている銘柄の傾向をチェックし、表1で選んだ銘柄をさらに絞り込んでみたいと思います。

表3は、決算発表シーズン中に上昇した主力銘柄(時価総額1千億円以上、3月決算、金融を除く)を、値上がり率順に並べたものです。前項でご説明したように、第1四半期の業績が大幅増益になった銘柄が中心となっています。特徴としては内需セクターの銘柄が多いという点があげられます。特に、市場で人気の高い食品株がいくつもライクインしており、その人気が衰えていないことがあげられます。

内需株が優位となっている背景には、
(1)消費税増税から1年が経過し、その反動もあって今期の利益が拡大しやすくなっていること
(2)勤労者の賃上げや訪日外国人の増加など、消費の追い風になる材料が多いこと
(3)米政策金利の引き上げを控えていることや、中国による人民元の引き下げなど、為替相場に不透明感が強く、輸出関連株を手掛けにくい投資環境と考えられること

といった諸点が指摘されます。さらに、こうした投資環境には大きな変化がないとみられることから、当面は、ある程度、内需株を主体とした銘柄選択が優位になる可能性があると考えられます。ただ、表3の銘柄の中には、既に予想PERが割高ともみられる水準まで上昇している銘柄もありますので、これらの銘柄が今後も上昇を続けることができるかどうかは、慎重に吟味する必要があります。表1ではまず、上昇率が10%未満の銘柄に絞りましたが、これは、過熱感の強い銘柄を避けることに加え、こうした割高感の強まりつつある銘柄も避けることが目的になっています。

表3:決算シーズンで物色された主力銘柄

コード 銘柄名 株価 騰落率 第1四半期
営業利益
増益率 PER
2270 雪印メグミルク 2,195 36.6% 3,731 41.4% 24.8
3098 ココカラファイン 5,490 28.9% 2,842 853.7% 40.6
7408 ジャムコ 4,875 28.3% 2,979 196.7% 24.5
2264 森永乳業 593 27.8% 4,447 112.0% 29.3
4521 科研製薬 5,990 26.2% 9,234 126.0% 35.4
2201 森永製菓 682 20.7% 2,822 318.1% 39.4
1860 戸田建設 668 20.6% 4,387 -11.7% 20.3
1959 九電工 2,485 19.4% 4,448 202.8% 12.2
3880 大王製紙 1,552 18.7% 4,610 4.6% 22.6
4921 ファンケル 2,044 18.5% 638 黒字転換 142.9
7864 フジシールインターナショナル 4,395 18.5% 3,102 -2.8% 29.0
1969 高砂熱学工業 1,831 18.1% 369 黒字転換 26.3
7224 新明和工業 1,309 18.0% 4,445 120.2% 11.9
8136 サンリオ 4,040 18.0% 3,469 -19.6% 29.8
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成。騰落率は決算発表シーズン開始直前の2015/7/17から8/11までの数値、PERの基準となる予想EPSは会社予想ベース。

以上のような分析を踏まえ、最後に有望銘柄として、表1から5銘柄を絞り込んだものが表4で色付きにした銘柄です。除外した銘柄について、SANKYOはROEが低く、現金の活用に課題があるとみました。ニコンや東京精密は、半導体設備投資全般に不透明感があり、短期的には人気化しないリスクがあると考えました。千代田化工建設は、原油価格が再び安値を付けにきているため、それが落ち着いた後で再注目すべきだと考えました。プラント株は資源価格の低迷が強い逆風になるためです。またアルプス電気は2012年の安値から一時10倍以上に上昇した経緯があり、大きな相場は形成済みと考えました。

表4:「見直し買いが期待される主力銘柄」(表1)のバリュエーション比較

コード 銘柄名 株価 予想
PER
PER ROE 中間予想
一株配当
(円)
通期予想
一株配当
(円)
通期予想
配当利回り
6417 SANKYO 5,090 42.6 1.12 2.23 75.00 150.00 2.9%
7731 ニコン 1,614 32.0 1.11 3.29 8.00 16.00 1.0%
2282 日本ハム 2,900 21.9 1.70 9.2 0.00 40.00 1.4%
8802 三菱地所 2,835.5 56.2 2.64 5.19 7.00 14.00 0.5%
6366 千代田化工建設 1,012 21.8 1.21 5.48 0.00 14.00 1.4%
6703 沖電気工業 251 9.9 1.80 31.76 2.00 5.00 2.0%
7729 東京精密 2,647 12.7 1.38 13.03 26.00 52.00 2.0%
4041 日本曹達 774 11.9 0.95 9.81 5.00 10.00 1.3%
6770 アルプス電気 3,880 17.1 3.81 21.92 10.00 20.00 0.5%
5713 住友金属鉱山 1,667 8.8 0.84 9.28 21.00 48.00 2.9%
  • ※会社公表データ、株価データ、報道等をもとにSBI証券が作成。株価など掲載データは2015/8/11現在。「通期予想一株配当」は、中間予想一株配当と期末予想一株配当の合計。「通期予想配当利回り」は、通期予想一株配当を株価で割って計算された数字である。「通期予想配当利回り」はあくまで、8/11時点の数字であり、株価や配当政策により、今後変動する可能性があります。なお、予想は会社計画ベースです。
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 「厳選5銘柄」を詳細解説

2015年度第1四半期の決算発表シーズンには、それ程大きく株価が上昇しなかった(または下落した)ものの、8月後半以降に市場で再評価される可能性があり、株価が上昇する期待が大きいと考えられる「厳選5銘柄」について、投資ポイントをまとめてみました。

銘柄コード 2282 銘柄名
ポイント 人気の食品セクターの中で、割安感の強い銘柄として注目されます。ハム・ソーセージは売上高の1割に過ぎず、主力は売上構成比6割の食肉事業です。2015年4〜6月期は、売上高で前年同期比7.6%増、営業利益で同19.7%増と増収・増益でしたが、食肉部門がけん引役となりました。食肉部門を中心に豪州や米国など海外売上高も約2割あります。米国向けの豪州産肉が好調なようです。なお、豪州牛は中国と調達競争があるようですので、人民元の下落は当社に有利と考えられます。ROEは9.2%と標準以上、予想PERの22倍は今の食品株の中では低めです。

日足チャート

  • ※当社のチャートツールを用いて作成(2015/8/12現在)
銘柄コード 8802 銘柄名
ポイント 海外経済の影響を受けにくい内需関連として不動産株が注目されます。当社は、我が国を代表する不動産会社です。俗に「丸の内の大家さん」と呼ばれ、都心部に広大な土地・建物を有し、それを主に賃貸することで収益を稼いでいます。2015年4〜6月期は、売上高が前年同期比10%増、営業利益が同34%増と順調でした。増益額のほぼ全てが入居テナント数の増加と賃料の増加からもたらされています。都心部のオフィス需要は活況で、当面は収益的にも好調が期待できそうです。予想PERが56倍と高めですが、これは当社が膨大な含み資産を有していることが理由です。前期末の一株純資産1,078円に一株当たり含み益1,500円を加えた「実質一株純資産」は2,578円と計算されます。これを下回った株価を割安と考える投資家も少なくないようで、中長期的な下値メドになりやすい株価と言えます。

日足チャート

  • ※当社のチャートツールを用いて作成(2015/8/12現在)
銘柄コード 6703 銘柄名
ポイント 電気機器の中で、近年業績の回復が著しい会社のひとつですが、株価は低位に甘んじており、その修正に期待したい銘柄です。予想PERも9.8倍にとどまっています。2015年4〜6月期は、売上高が前年同期比10.7%増、営業利益が同4倍と好調でした。中国で省力化を目的としたATMの普及が進んでおり、その売上が拡大していることも追い風です。人民元問題で不安視される同国ですが、景気に左右されにくい分野でもあり、過度な懸念は不要とみられます。対ドル、ユーロでの円安も追い風になります。

日足チャート

  • ※当社のチャートツールを用いて作成(2015/8/12現在)
銘柄コード 4041 銘柄名
ポイント 業績好調な化学メーカーです。売上の約3分の1が化学品で、独自の特殊技術を生かし、競合メーカーが少ない付加価値の高い製品を供給していて、農薬や医薬品にも展開しています。2015年4〜6月期は、売上高が前年同期比4.0%増、営業利益が同16.7%と好調でした。主力の化学品が好調だったためです。米国で飼料添加物を生産する子会社の業績が好調で、持分法投資利益も膨らんでいます。8/3に中間期の予想純利益を54億円から92億円に上方修正しましたが、通期も増額含みと言えそうです。そうした点を勘案すると予想PER11.5倍、PBR0.95倍は割安感の強い水準と言えそうです。化学セクターは、大手が人民元安で中国の供給能力が高まることを警戒し、株価が下落するリスクがありそうですが、さらなる株価下落は、当社株をさらに割安にしそうです。

日足チャート

  • ※当社のチャートツールを用いて作成(2015/8/12現在)
銘柄コード 5713 銘柄名
ポイント 非鉄金属セクターの大手企業です。売上高(調整前)の71%がニッケルや銅の精錬事業、17%が車載用電池や高機能携帯電話向けを中心とする材料事業、11%が金などの採掘事業となっています。商品市況が高い程、また外為相場で円安が進むほど利益が増えやすくなります。2015年4〜6月期は売上高が前年同期比14.4%増、営業利益が25.3%増と好調でした。ただ、中国経済の減速で商品市況の悪化を織り込み、中間期の利益予想を若干下方修正しました。そうしたこともあり、株価は低下基調が続いています。ただ、予想PER8.8倍、PBR0.84倍はさすがに「叩かれすぎ」のイメージが強まりつつあります。通期で3%近い予想配当利回りも魅力的に映ります。中長期で保有できる投資家であれば、チャンス接近と言えるかもしれません。

日足チャート

  • ※当社のチャートツールを用いて作成(2015/8/12現在)
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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