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環境変化に強い!?連続増益・最高益更新銘柄はコレ!?

2018/6/8
投資情報部 鈴木英之

東京株式市場は一時に比べ落ち着きを取り戻しているようです。日経平均株価は5/30(水)に一時22,000円を下回る場面もありましたが、6/7(木)には22,800円台まで戻しています。しかし、今後も波乱となる可能性は十分あると考えられます。先進国の間では貿易戦争の兆しが見え隠れし、新興工業国の一部では資金流出に苦しんでいる所もあるようです。

そうした中、投資家としてはどのようなタイプの銘柄に投資すべきでしょうか。「日本株投資戦略」では、投資環境の変化に強いと期待される銘柄をスクリーニングによって抽出してみました。

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環境変化に強い!?連続増益・最高益更新銘柄はコレ!?

「日本株投資戦略」では、投資環境の変化に強いと期待される銘柄を抽出すべく、以下のようなスクリーニングを行ってみました。基本的には一定以上の時価総額を有する「主力銘柄」を分析対象としてみました。

(1)東証1部上場銘柄であること
(2)時価総額1千億円以上(2018年3月末時点)の銘柄であること
(3)業績予想を公表しているアナリストが3人以上いる銘柄であること
(4)過去5年、営業利益で前年度比5%超の増益が続いていること
(5)前期に純利益ベースで過去最高益更新を実現していること
(6)今期・来期ともに5%超の営業増益予想(市場コンセンサス)となっていること
(7)今期の予想営業利益について、市場コンセンサスが会社予想を5%超上回っていること
(8)過去4週間で予想EPS(市場コンセンサス)が1%超上昇していること

上記の全条件を満たす銘柄を、今期予想営業増益率(市場コンセンサス)の高い順に並べたものが表1となります。「日本株投資戦略」では、これらの銘柄は投資環境の変化に強い銘柄として期待したいと思います。

表1:環境変化に強い!?連続増益・最高益更新銘柄はコレ!?

取引 チャート コード 銘柄名 株価(6/8) 今期市場
予想営業
増益率
今期会社
予想営業
増益率
来期市場
予想営業
増益率
現買信買 チャート 4974 タカラバイオ 2,502 49.2% 40.6% 6.6%
現買信買 チャート 2127 日本M&Aセンター 3,450 21.2% 7.7% 20.2%
現買信買 チャート 7575 日本ライフライン 2,677 20.6% 5.0% 17.4%
現買信買 チャート 4922 コーセー 24,300 16.1% 7.4% 12.7%
現買信買 チャート 1893 五洋建設 721 10.4% 3.2% 8.1%
  • ※Bloombergデータおよび会社公表データを用いてSBI証券が作成
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どのような銘柄が投資環境の変化に強いのか?

前項のようなスクリーニングによって、なぜ「投資環境の変化に強いと期待される銘柄を抽出することが可能になるのでしょうか。

その意味で、スクリーニング項目の中でもっとも重要な項目と考えられるのが(4)だと考えられます。

過去5年といえば「アベノミクス相場」の期間を相当含んでいますが、この間の投資環境は決して平穏だった訳ではありません。トランプ大統領の当選や、英国によるEU離脱決定、急速な円高の進展など、企業業績に影響を与える投資環境の変化は「枚挙に暇がない」程であったと思います。

そうした中、5年間も連続で、本業のもうけを示す営業利益が一定(ここでは5%)以上の伸びを維持し、しかも純利益が最高益を更新したということは、投資評価の上で高い評価をしてよい項目であると考えられます。スクリーニングの結果、抽出された銘柄は投資環境の変化に左右されにくい独自の競争力を有した銘柄になっている可能性が大きいと考えられます。

しかも、アナリストの予想通りであれば、今後も当面は増益が期待できることになっています。さらに、(7)や(8)の条件が付いてますので、今期の業績予想も上方修正される可能性が大きいと考えられ、業績面では比較的安心感が強い銘柄が多いように思われます。

これらの銘柄に投資する上で、主要な注意点としては予想PERが高めの銘柄が多いことだと思われます。特に、タカラバイオ(4974)と日本M&Aセンター(2127)の予想PERは高めになっており、好業績がある程度、株価に織り込まれている可能性はありそうです。

ただ、株式市場の主要な評価軸が「割安感」の強弱にあるとは考えにくいのが現状です。米国市場で株価をけん引しているのが、成長期待の高いIT株であり、ナスダック上場銘柄であることが、それを示していると考えられます。我が国の景気がやや踊り場的局面を迎えていることもあり、環境変化に強い銘柄を選ぶ重要性は大きいと考えられます。

ご参考までに、表1の掲載銘柄の日足チャートを図1から図5でご紹介しています。

これらのうち、図1のタカラバイオ(4974)は株価上昇一巡後に25日移動平均線に接近しており、重要なテクニカル・タイミングに到達していると見受けられます。また、コーセー(4922)は4/6(金)高値を上抜けた直後になっているようです。

図1:タカラバイオ(4974)・日足

図2:日本M&Aセンター(2127)・日足

図3:日本ライフライン(7575)・日足

図4:コーセー(4922)・日足

図5:五洋建設(1893)・日足

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
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