2018年も残すところあと1ヵ月となりました。日経平均株価は本年、10/2(火)に約27年ぶりの高値水準を回復しましたが、そこが高値となり、その後は調整気味の展開になっています。本年は思うような投資パフォーマンスを獲得できなかったと自省されている投資家も少なくないかもしれません。やはり、一定の投資パフォーマンスをあげるには配当や株主優待の権利を着実に享受しておくことが重要であると考えられます。
そこで、今回の「日本株投資戦略」では、12月に株主優待の権利が確定する銘柄についてご紹介したいと思います。最低投資単位で権利を確保することができ、業績も好調な銘柄をスクリーニングにより抽出してみたいと思います。「新興株ウィークリー」では、新興市場銘柄をご紹介しましたが、「日本株投資戦略」は全市場の銘柄をご紹介します。
また、NISA(少額投資非課税制度)における年間120万円の「非課税枠」の「使い切り」を検討されている投資家にとり、株主優待実施銘柄は有力な選択肢のひとつになると考えられます。
「日本株投資戦略特選」の12月株主優待銘柄はコチラ!? |
国内株式ページの銘柄検索ウィンドウの直下に、「株主優待」と書いた部分があります。そこをクリックすれば、「株主優待検索ページ」に移ることができます。同ページでは「株主優待」の各種検索条件をチェックすることができます。例えば、「優待権利確定月」の項目を見れば、「12月(173銘柄)」とありますので、そこをクリックすれば、株主優待実施銘柄のうち、12月に権利確定となる173銘柄に絞り込むことができます。
なお、株主優待実施銘柄を表示するメインの部分では、そのトップ部分に「並び替え」の項目があり、ソートされ、抽出された銘柄を並び替えることができます。今回の「日本株投資戦略」でも、こうした機能を使って分析しています。
それでは、スクリーニングにより「日本株投資戦略特選」の12月株主優待銘柄を抽出してみたいと思います。条件は以下の通りです。
(1)12月に株主優待・配当の権利が確定する上場銘柄であること(2)四半期決算で営業利益が前年同期比で増益になっていること
(3)四半期決算の営業増益率が通期会社予想営業増益率を上回っていること
(4)最低投資単位(100株)を保有すれば、株主優待の権利を獲得できる銘柄であること
(5)保有期間にかかわらず、権利確定日に保有していれば、株主優待の権利を獲得できる銘柄であること
上記の全条件を満たす銘柄を、当社WEBサイトの株主優待検索ページにおいて、投資家による閲覧回数の多い順に10銘柄並べたものが表1となります。
表1:「日本株投資戦略特選」の12月株主優待銘柄はコチラ!?
取引 | チャート | ポートフォリオ | コード | 銘柄名 | 株価 (11/30) |
12月・最低投資単位での 株主優待内容の概要 |
---|---|---|---|---|---|---|
追加 | 2702 | 日本マクドナルドホールディングス | 5,090 | 優待食事券1冊 | ||
追加 | 2418 | ツカダ・グローバルホールディングス | 628 | クオカード500円相当他 | ||
追加 | 2427 | アウトソーシング | 1,423 | クオカード1,000円相当 | ||
追加 | 2914 | 日本たばこ産業 | 2,823.5 | 自社等の商品1,000円分 | ||
追加 | 5959 | 岡部 | 990 | クオカード500円相当 | ||
追加 | 2597 | ユニカフェ | 1,268 | 自社製品2,000円相当 | ||
追加 | 4912 | ライオン | 2,239 | 自社製品(日用品) | ||
追加 | 3302 | 帝国繊維 | 2,454 | クオカードと自社製品 | ||
追加 | 6789 | ローランド ディー.ジー. | 2,461 | 3,000円相当の世界名産品 | ||
追加 | 2502 | アサヒグループホールディングス | 4,754 | 商品等1,000円相当 |
- ※当社WEBサイト、会社公表データをもとにSBI証券が作成。最低投資単位での株主優待(12月)内容の概要は、必ずしも株主優待内容のすべてを示している訳ではありません。正確な株主優待内容は各社WEBサイト等でご確認ください。なお、上記銘柄の権利付最終日はすべて12/25(火)になっています。保有期間や権利確定月により、優待内容が異なる場合もございます。
改めて考える「株主優待」の魅力・注意点 |
株式投資には収益をあげる方法に、大きく分けて2つ方法があります。
ひとつは「キャピタルゲイン」です。「キャピタルゲイン」とは「値上がり益」のことで、つまり株を売却したときに得る利益のことです。例えば、20万円で買った株が30万円で売れたとき、諸コストを勘案しない場合、その差である10万円が利益となり、これを「キャピタルゲイン」と言います。
一方の「インカムゲイン」とはおもに「配当金や利子によって稼ぐ利益」のことです。配当金とはその会社の株を保有している株主に対して利益が上がったときにその利益の一部を株主に分配するものです。また、「配当金」以外にも「株主優待」というものがあり、これを広義の「インカムゲイン」として考えることもできるようです。
「株主優待」は長期で会社の株主になってくれるよう、また、株主になってくれたお礼の気持ちも込めて、会社が例えば、自社製品やお米、食事優待券、クオカード、割引チケットなどを株主にプレゼントしてくれるものです。
「株主優待」をゲットするためにはどうしたらよいでしょうか。
日本マクドナルドホールディングス (2702)(表1)を例にご説明すると、同社の株価は5,090円(11/30)であり、その株価で最低投資金額(最低投資単位である100株分)を購入すると509,000円(諸コスト未考慮:5,090円×100株)になります。最低投資単位の同社株を権利付最終日である12/25(火)までに保有していれば「配当」として1株あたりの配当金(期末配当)および「株主優待」として優待食事券1冊を受取ることが出来ます。
ちなみに、スペースの関係で表1に記載している「12月・最低投資単位での株主優待内容の概要」は必ずしも株主優待内容のすべてを示している訳ではありません。日本マクドナルドホールディングス の優待食事券は1冊にバーガー類、サイドメニュー、飲物、3種類の商品の無料引換券が1枚になったシート6枚から構成されています。その他、表1で書き切れなかった株主優待内容の概要を以下にご紹介します。
・ツカダ・グローバルホールディングス(2418)・・・クオカード500円相当に加え、自社グループ運営施設飲食・宿泊割引券1枚
・帝国繊維(3302)・・・1,000円相当のクオカードに加え、3,000円相当の自社製品(リネン製品)
・アサヒグループホールディングス(2502)・・・株主特製ビール、酒類詰合せ、飲料・食品詰合せより1点選択。優待品に代えて環境基金・東日本大震災支援活動への寄付選択可
また、日本たばこ産業(2914)は株主優待もさることながら、その予想配当利回り(11/30現在で5.3%)も投資する上での魅力のひとつになっています。
- ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
- ※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。
- ※信用取引において必要となるその他諸費用の詳細は信用取引のサービス概要をご確認ください。