今年も残りわずかとなりますが、2019年から2020年にかけては日本の株式市場は12月31日から1月5日までの6連休となります。12月27日が仕事納めで、12月28日から1月5日までの9連休という方も多いようです。株式市場でもリスクイベント(FOMC、英国総選挙、米国の対中関税発動期日等)を通過し、年内に大きなイベントもあまり残っていないことから、既に年末ムードも漂い始めています。
とはいえ、年末年始などで商いが少なくなった相場は少しのきっかけで大きく動くことがあります。2019年初も対円為替相場が短い時間に急激に変動する事象(フラッシュ・クラッシュ)がありました。
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2019年初のフラッシュ・クラッシュ
下図は2019年1月1日から4日までの米ドル対円相場の推移です。2018年後半に大きく円高・ドル安が進んだ米ドル対円相場でしたが、年初時点では2018年末と変わらない水準で取引をされていました。しかし、1月2日の23時台に突如として4円近く円高・ドル安が進行しました。ただ、影響は長くは続かず、その後は値を戻し緩やかに円安・ドル高に推移しました。

2019年初のフラッシュ・クラッシュを引き起こした原因としては以下のようなことが考えられています。
@ アップルの売上見通し引き下げに伴うリスク回避
A 年始の薄商いを利用した投資主体の仕掛け的な円買い
B 為替相場の急変を受けてHFT(高頻度取引)などのアルゴリズムが作用した
C 米ドルの下落を受けてFX業者のストップロスが作動して下げ幅が拡大した
おそらくこの中のどれか1つが原因というわけではなく、いずれもが作用しあったことが相場急変の要因だと考えられます。ただ、1つ教訓として覚えていたほうがよいと考えられるのは、上記原因のうちA〜Cの事象は2019年のみに限ったことではなく、@のような何かきっかけがあれば(もしかするとこれといったきっかけは無くても?!)今後も起こりうることだということです。
年末年始休暇中の為替相場に影響を与える可能性のあるイベントとしては以下のようなものが挙げられます。また、昨年のアップルのように、予定されているもの以外に新たな情報が出てくる可能性もあります。
12月31日 | 中国・製造業購買担当者景気指数 |
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1月2日 | 中国・財新製造業購買担当者景気指数(PMI) |
1月3日 | 米国・ISM製造業景況指数 |
FOMC議事要旨 |
フラッシュ・クラッシュに備えた投資戦略
2019年末から2020年始にかけても為替相場の急変は起こりうるかもしれません。本レポートをお読みの方の中にもFX取引を行われている方がいらっしゃるかもしれませんが、相場が大きく動くことが想定されるときには次の2点を十分に注意しておいたほうがよいでしょう。
@ 追加証拠金(追証)の発生率の上昇
FXは初心者向けの投資として位置づける向きもありますが、証拠金取引であり、投資元本以上の損失と追証が発生するリスクをはらんだ金融商品であることを再認識しておいたほうがよいでしょう。2015年1月のスイスフランショックの際には投資家の損失拡大を抑制するFX取引各社の強制ロスカット機能が発動せず、FX投資家のなかには甚大な損失をこうむった方もいらっしゃいました。
A 相場が一瞬急変しただけで清算される可能性
FX取引各社の強制ロスカット機能については、相場急変が一瞬であっても発動されるのが一般的です。FX投資家のなかには「寝ている間に相場が一瞬大きく動いて強制的にポジションが清算されてしまった。日本時間では相場が戻ったのに。」というご経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。
年末年始もFXのポジションを持ち越すのであれば、いつもよりレバレッジを下げておく、強制ロスカットとならないよう多めに証拠金を入れておく、など不測の事態が起きても慌てることの無いようにしっかりとポジションを管理することが普段以上に重要となりそうです。
eワラントでも為替相場にレバレッジ投資ができます。eワラントを活用するメリットとして、eワラントは証拠金取引ではないことが挙げられます。つまり、強制的にポジションが清算されることもないですし、投資元本を超える損失が発生することもありません。最大損失は投資した元本までに限定されています。さらにeワラントは相場が大きく変動するときに大きな値動きが期待できます。
ただし、eワラントで為替相場に投資をするのであれば以下の点に注意が必要です。
・営業日や取引時間がFXと異なる
eワラントの場合は、2019年12月31日から2020年1月5日まで取引は休止となります。
・相場があまり変わらなかった場合や急変後に元の水準まで戻ってきた場合は時間経過による損失が発生するおそれがある
年末年始のフラッシュ・クラッシュを警戒するのであれば、普段よく利用している投資商品の代替にeワラントを用いるのも一手ではないでしょうか。
為替相場を対象とするeワラント
(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)
eワラント証券 投資情報室長 多田 幸大
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