日経平均株価が3万円の大台を越え、絶好調ともいえる株式市場ですが、少しバブル相場の危険な匂いも感じざるを得ません。
相場が急ピッチで上昇をし始めると、市場ではいつも「バブルだ!いつかはじける!」と騒がれ始めます。その後、予想通りにはじければ良いのですが、中々強い相場が終わらずに、波に乗れないまま指をくわえて、ただ傍観するのみになってしまったり、逆張りポジションにより大きな痛手を被ってしまったりすることもあるでしょう。
何故、そのような失敗を犯してしまうのか?
それは水準・スピードだけで、バブル判定を行っているからです。
そもそも現在の世界的株高の背景は、何でしょうか?
それは、日米欧の中央銀行が行っている量的金融緩和に他なりません。
では、“大量のマネーが行き場を失っている“という事実を、数字を使って何か合理的な裏付けが出来ないでしょうか?
マネーが溢れている=株式市場以外にもマネーは流れている、という前提に立って、株式市場と他市場との相関係数を使って分析してみてはどうでしょうか?
そして普段であれば相関性が低い商品までもが投資先となり、結果足元の相関係数が上昇しているようであれば、「世界の市場はバブル状態だ。」と判定しても良いのではないでしょうか?
そこで、実際に検証してみました。
eワラントとは?
そもそもワラントってなに?3,000円程の少額から始められる「eワラントの魅力」をご紹介いたします。
検証方法
株式市場の代表として、米国のS&P 500を取り上げて、他市場(他商品)との相関関係の推移を分析する。
【検証対象】
ビットコイン:暗号資産(仮想通貨)の代表格
WTI原油:商品市場の代表格
トウモロコシ:普段であれば株式市場とは相関が低く、オルタナティブ投資に使われるケースも多い。
TOPIX:株式市場同士なので元々相関は高いが、その推移がどうなっているのかに注目。
【相関関係の推移について】
2018年1月から2021年1月までのデータを50営業日ごとに時系列的に区分けし、相関係数を計算する。
検証結果
如何でしょうか?
トウモロコシ市場のオルタナティブ性の高さや、意外にもTOPIXとの相関が低い時もあるなど、面白い事実も分かるかと思います。
しかし、今回の本題はそのようなことではなく、バブルかどうかの検証でした。
そこで、今ご紹介した各グラフを同一のグラフ上にプロットしてみます。
如何でしょうか?
白線で囲った部分をご覧ください。
今回取り上げた4種類の商品すべてにおいて、昨年の秋頃からS&P 500との相関が高くなり、足元では全て強い正の相関がある、といっても過言ではない状況になっています。
逆相関性の強かったトウモロコシですら、正の相関になっていますから、溢れたマネーの投資先になっていることが伺えます。
つまり以上のことから、「足元の相場はバブル性が強い」と言っても良いかもしれません。
今後注目すべきポイントは?
下図をご覧ください。これは分析対象として、「米ドル円」、「金」を追加して、同じくS&P 500との相関係数の推移をプロットしたものです。
こちらを見る限り、この2商品には未だマネーが流入していないように感じます。
もし今後、株高につられる形で、為替市場、金市場にもマネーの行き先が向かうようであれば、更にバブル崩壊への注意度が上がるでしょう。
(念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。)
eワラント証券 吉野 真太郎
eワラントの関連コンテンツ
ちょっとe(イー)銘柄の見つけかた
ご注意事項
- eワラント、ニアピンeワラントおよびトラッカーeワラントは取引時間内であっても取引が停止されることがある等、リスクがあります。詳しい情報はホームページの「手数料及びリスク説明:必ずお読み下さい」をご参照下さい。
- 本資料は情報の提供を目的としており、本資料によって何らかの行動を勧誘するものではありません。本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されておりますが、当社は本資料が正確、完全あるいは/且つ最新のものである事を表明するものではなく、またその責任も負いません。尚、当社及び当社の関連会社、役員、社員その他本資料の作成に携わった関係者が本資料に記された企業の証券または(オプションなどの)派生商品の買い持ちや売り持ち、及び売買を時として行うことがあり得ます。本資料に掲載されている内容の著作権は、原則としてeワラント証券に帰属します。事前に当社の書面による許可なく、本文の一部または全部を第三者へ再配布することを禁じます。
- eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式(上場投資信託等を含む)・株価指数、預託証券、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)、暗号資産先物(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合が・あります)。
- ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
- トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)、暗号資産先物(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。
- お客様の購入価格と売却価格には価格差(売却スプレッド)があります。
詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。 - SBI証券におけるカバードワラント取引手数料は無料です。また、お客様の購入価格と売却価格には価格差(売買スプレッド)があります。トラッカーeワラントの購入価格には年率で計算された管理コストが予め織り込まれています。管理コストは、計算時点におけるマーケット・メーカーのヘッジコスト(金利水準、ヘッジ対象の流動性、資金調達コスト等を含む)の予想に基づいて設定され、銘柄および購入時点によって異なる可能性があります。
商号等 / eワラント証券株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2526号
加入協会 / 日本証券業協会、一般社団法人 日本暗号資産取引業協会
提供:eワラント証券