eワラントの投資において銘柄選定に迷われたことはありませんか?eワラントは原資産の選択に加えて満期日と権利行使価格の選択があり、ここで苦戦される方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は簡単に銘柄を選択する方法として、取引単価が高い銘柄を選ぶという手法を紹介します。今年の各銘柄の値動きを見ると、取引単価の高い銘柄はそうでない銘柄よりも相対的に良好なパフォーマンスであったことがわかりました。
本レポートでは単価が高い銘柄のパフォーマンスを検証した結果と、これから買い付ける場合に参考となる銘柄をピックアップしています。単価の高い銘柄に投資することで、大きな利益は見込みにくいですが、トレンドフォロー型の投資ができ、eワラントのリスクの1つである時間的価値の下落を抑えて利益の獲得を狙うことができます。また、万が一相場観が外れてしまっても最大損失は買付代金までに限定されていますので、この機会に是非eワラントのお取引をご検討ください!

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価格が高い銘柄は原資産にトレンド発生中の可能性アリ? |
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一般的にeワラントの取引で利益を得るには相場が短期間で大きく動くか、コールの場合は一本調子で相場が上がる(プットの場合は下がる)、数週間から数ヵ月のトレンドに乗るのが理想的です。しかし、指標発表などの相場急変で利益を狙う場合にも相場が予想と反対に動けば大きな損失が発生しますし、同様にトレンドに乗る場合にもトレンド発生を事前に予想してeワラントを買っておくことはなかなか難しいものです。
それならはじめからトレンドが発生している原資産を対象とするeワラントに投資すれば良いのです。eワラントの原資産の中でトレンドが発生している原資産をどうやって見つけたらよいかというと、eワラントの価格から銘柄を選びます。一般的に、eワラントの投資にあたっては原資産を先に検討しますがこの手法は逆となります。
単価が高い銘柄は、例えばeワラントのコールでは対象原資産の価格が権利行使価格を上回った状態にある、いわゆるイン・ザ・マネーにあることになりますが、この状態になるには対象原資産の価格が上昇したからであり、対象原資産にコールなら上昇、プットなら下落のトレンドが発生している可能性があるわけです。
単価の高さとパフォーマンスの関係を調べたのが以下の図表です。2015年1月5日において、各銘柄を売気配値終値で買い、満期日まで保有した場合にいくらになったかをプロットしています(ニアピンを除く)。売気配値の水準でグループ分けをし、横軸にはグループごとの売気配値終値の平均を、縦軸には満期日決済価格の平均を取っています。丸の大きさは該当する銘柄数を表しています。12月7日時点において満期日を迎えていない銘柄は除外しています。

該当銘柄数 | 販売価格終値の平均 | 満期決済価格の平均 | 差異 | |
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0円以上5円未満 | 1334 | 1.74 | 0.9 | -48.30% |
5円以上10円未満 | 291 | 6.94 | 5.8 | -16.50% |
10円以上15円未満 | 86 | 12.28 | 13.14 | 7.00% |
15円以上20円未満 | 36 | 17.19 | 18 | 4.70% |
20円以上 | 21 | 25.72 | 26.32 | 2.30% |
この期間においては販売価格の単価が10円以上15円未満のグループの投資パフォーマンスが平均的に高いという結果になりましたが、対象原資産に発生したトレンドに上手く乗れた可能性があります。一方で単価が5円未満の銘柄グループでは平均的にマイナスとなっていますが、このグループには満期決済価格が0円だった銘柄が多く含まれており、これが平均的なパフォーマンスを押し下げたものと考えられます。15円以上20円未満と20円以上のグループではパフォーマンスが10円以上15円未満のグループより下回っていますが、これは単価が高いほどレバレッジ水準が低下するためと考えられます。
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価格の高さで銘柄をピックアップ |
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本レポートで紹介した投資法は将来の投資成果を保証するものではありませんが、銘柄選びの1つの方法として、例えば単価が10円以上となっている銘柄を選び、対象原資産のトレンドを確認して数週間程度の投資を検討するというのも検討されてみてはいかがでしょうか。
実際の投資にあたっては、満期日まで保有せずに状況に応じて利食いと損切りを考えること、銘柄保有中にトレンドの転換が起きて損失となる可能性があることには注意が必要です。また、ニアピンにはこの投資法は使えません。
以下は、2015年12月7日の取引終了時点で売気配値が高く、原資産にトレンドが発生していると考えられる銘柄例です。コールの場合は上昇トレンド、プットの場合は下落トレンドとなります。
小野薬 コール 第1回
アマゾン・ドット・コム コール 第46回
マイクロソフト コール 第34回
アルファベット コール 第67回
ブレント原油先物リンク債201603 プット 第4回
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今回のコールくん、プットくんの注目銘柄 |
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コールくんが選ぶ〜注目銘柄
忘年会シーズンだね〜お店選びといえば「食べログ」だね。食べログを運営するカカクコムが先月発表した決算の内容は、市場に好感されて株価も上昇トレンドにあるね。スマホユーザーで有料会員が伸びているようだよ。食べログのサイトは英語、中国語などにも対応していて、訪日外国人観光客も利用してそうだね。これら観光客向けのスマホ広告事業もまだまだ伸びしろがありそうだし、実は隠れたインバウンド関連銘柄とも言えるね。
今回のレポートのあるように価格が高い銘柄で株価が堅調な銘柄にしたんだ。時間経過による減価の影響も少ないしね。
満期日は2月。株価の上昇を信じて直前まで保有するつもりだよ。
18円を超えてきたら利食い売りを考えたいね。
- ※あくまでも目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
カカクコムコール34回
カカクコムコール35回
カカクコムコール33回
カカクコムプット20回
ブレント原油先物リンク債_2016年6月限コール4回
- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。

プットくんが選ぶ〜注目銘柄
先日OPEC総会があったけど、原油安にも関わらず現在の生産量を維持すると発表したね。これで供給過剰と原油安のトレンドが続くと思っているよ。さらに、FRBが利上げを決定すると、各途上国では(ドル建て負債がある分)、国や企業のドル建て金利が高くなって、経済成長率に悪影響を与える可能があるね。原油を含む資源の使用量も下がって、原油価格に反映されると思うよ。
権利行使価格は35ドルと低いけれど満期までの期間が長めなので、原油価格が下落して権利行使価格に近づくだけで上昇が見込める銘柄だよ。
1ヵ月くらい
2円以上を目標にしたいね。
- ※あくまでも目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
WTI原油先物リンク債_2016年9月限プット2回
WTI原油先物リンク債_2016年6月限プット5回
WTI原油先物リンク債_2016年6月限プット1回
電通コール52回
WTI原油先物リンク債_2016年9月限プット3回
- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
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ご注意事項
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- 本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。
リスクについて
eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式・株価指数、投資証券(REIT)、預託証券、国債先物、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合があります)。
ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。
さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。
お客様の購入価格と売却価格には価格差(売却スプレッド)があります。
詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。