今市場で最も注目されてる新技術の一つに「5G」が挙げられます。5Gは次世代の通信方式で、IoTや自動運転の普及に不可欠な技術であることから、各国・各企業で研究開発が進んでいます。既に米国や韓国などではサービス化を行っている企業もありますが、それらサービスは機器や地域を限定したものに過ぎず、本格的な普及まではまだしばらくかかりそうです(国内の通信キャリア3社は2020年のサービス提供開始を目指しているようです)。
とはいえ、「5G」という言葉は耳にしたことがあるけれど、どのような技術で、これまでの通信方式とどう異なるのか、いまいちわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで本レポートでは、5Gに関する初歩的な解説と、5Gの本格普及によって恩恵を受ける可能性のある業種についてご紹介します。
なお5月13日(月)より、5Gの普及によって業績の拡大が期待できる銘柄群にまとめて投資をすることができる新商品「5G関連株バスケットeワラント」の取扱いを開始しました。5G関連株バスケット1銘柄に投資することで、5Gに関連する外国企業10銘柄にバランスよく、少額でレバレッジをかけた投資を、損失限定で行うことができます。この機会に是非eワラントのお取引をご検討ください!
5Gの基礎知識と恩恵を受ける分野 |
5Gの基礎知識
5Gは第5世代の移動通信システムのことを表し、現在主流の4Gや4G LTEに替わる通信方式として期待されています。これまで、通信システムの世代交代が進むに伴って通信速度は劇的に向上してきましたが、5Gに移行することで更なる速度の向上が図られる予定です。それに加えて、次世代の通信システム5Gには以下のような特徴があります。
・超高速大容量
前述のように、5Gでは最大20Gbps(ギガビット毎秒)の超高速通信の実現が可能となります。現在、国内で主流となっているLTEの通信速度が0.1Gbps〜1Gbps程度なので、最低でも20倍に向上します。また、通信容量もLTEの1,000倍以上に設定されています。そのため、今後更なる増加が予想されるスマートフォンからのトラフィックにも対応できるほか、4Kや8Kなどの超高精細な映像の視聴が快適にできるようになります。
・超低遅延
ネットワークには信号を送ってから相手方に届くまで物理的な遅延が発生しますが、5Gでは、「ネットワーク遅延」が1000分の1秒以下と非常に小さく、遠距離通信でもずれが生じにくくなることが求められます。例えば、自動運転では、交通システムや他の自動車などと大量の情報を高速で送受信し合い、車に搭載されたカメラやセンサーなどで取得した情報と組み合わせながら、事故を起こさないよう車に適切な命令を出す必要がありますが、瞬時にその情報に対応するため遅延の少ない通信が必要となります。また、手術用ロボットを使って行われる遠隔医療では、医師の指示とロボットの動き(カメラやメス)が一致することが求められます。このような高い安全性が求められる分野では、5Gの低遅延性が必須の技術的基盤となります。
・多数同時接続
5Gでは1平方キロあたり100万台の同時接続が求められます。4Gでは数千台程度が限界でしたので、同時接続が可能な機器は100倍以上に増加することになります。あらゆる機器がインターネットに接続されるIoT社会では、現在の4G・3Gでは通信負荷に耐えられなくなってしまいます。多接続が可能な5Gを活用することで、社会のIoT化がより進展することが期待されます。
5Gの発展で恩恵を受ける分野
5Gの実用化の進展においては、さまざまな方面の技術を応用することができるため、幅広い分野での需要拡大を期待することができます。最もわかりやすいのは通信キャリアでしょう。5Gの普及によって通信量の増加が予想されますが、通信キャリアは通信料の増加が売上に直結するため、多くが他の企業と共同して5Gの研究に力を入れています。
また、本格的に4Gから5Gへ移行が進むにあたっては、基地局の増加が予想されます。5Gに用いられる高い周波数帯(センチ波/ミリ波)の電波は直進性が高く、ビルなどの障害物の向こう側に電波を届けることが苦手で通信可能距離も短いという弱点があります。そのため、各通信キャリアでは各端末に電波を届けられるよう基地局を増やす必要があります。したがって、基地局の建設を手掛ける企業や基地局で使用されるアンテナやケーブルなどに特需が発生する可能性があります。それらインフラ機器がセンチ波/ミリ波に対応するかを測定するための計測器にも需要が集まるかもしれません。
さらに半導体、特にアナログ半導体の需要が高まることが予想されます。アナログ半導体とは、声や圧力、温度や電気などの外部刺激をデジタル信号に変換する機能を持ち、通信の複雑さが増す5Gや、5Gを活用したIoT、自動運転の普及に伴って更に比率が拡大する可能性があるためです。
5G関連株バスケットの特徴と構成銘柄 |
多くの製品・産業への需要増が予想される5Gですが、5Gに関連性のある個別株式を分析するためには高度な知識が要求される場合もあり、また特定の個別株式への集中投資には個々の企業の信用リスクや事業上のリスクが伴います。一方で、リスク分散のために複数の銘柄に投資するためには、多額の投資元本が必要となります。
5G関連株バスケットeワラントは、5Gに関連すると考えられる外国企業10銘柄で構成される銘柄群「5G関連株バスケット」に少額からレバレッジをかけた投資を、損失限定でできる商品です。5G関連株バスケットeワラント1銘柄を購入するだけで、世界的なシェアを持つ外国企業にバランスよく投資をしたのと同じ経済的効果を期待することができます。
コード | バスケット構成銘柄 | 銘柄概要 |
---|---|---|
ADI | アナログ・デバイゼズ | 同社が主力とするアナログ半導体は5Gの普及で需要拡大が見込まれる。 |
CIEN | シエナ | 通信事業者向けに光伝送装置を提供。楽天が導入を発表済み。 |
CSCO | シスコ | ネットワーク製品大手。5Gに伴う通信システムの構築需要が期待される。 |
GLW | コーニング | ガラス製品メーカー。データ通信の増加で光ファイバーの需要増加が予想される。 |
KEYS | キーサイト・テクノロジーズ | 電子計測機器大手。通信事業者や電子機器メーカーで同社製品が活用されている。 |
NOK | ノキア(ADR) | 基地局の増加で同社の無線インフラ設備の需要が高まる可能性。 |
PANW | パロアルトネットワークス | データ通信の急増が見込まれる通信事業者等にサイバーセキュリティ対策を提供。 |
QCOM | クアルコム | 他社に先駆けてスマートフォン市場で5G対応機向けチップセットを提供。 |
VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | 米国の通信キャリア大手。既に一部地域で5Gの商用化を開始。 |
XLNX | ザイリンクス | FPGAと呼ばれる種類の半導体最大手。2018年10-12月期は5G関連で好業績を記録。 |
今回のコールくん、プットくんの注目銘柄 |
コールくんが選ぶ〜注目銘柄
相場全体が下げ基調の中で上昇しているNTT(9432)のコールを挙げたよ。NTTドコモの通信料金引き下げは痛手ではあるけど、5Gへの期待やNTTデータのシステム関連事業は堅調なので、ディフェンシブセクターとして物色されているのかもしれないね。株価は上昇トレンドに入ってきたので、順張りのコールeワラントの買いを検討したいところだね。
この銘柄は満期日が先で、権利行使価格をすでに越えているよ。初心者向けの銘柄といえそうだね。
2週間程度で手仕舞いを検討したいところだね。
4.7円程度まで上昇を期待しているよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
この銘柄を見た方が他に見た銘柄
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- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
プットくんが選ぶ〜注目銘柄
東海カーボン(5301)は9日に2019年12月期の連結業績予想を下方修正したよ。世界的に逼迫していた黒鉛電極の需給が当初予想より早期に落ち着きを取り戻し、販売数量減となることを挙げていたね。株価の下落に備えてプット型eワラントを保有しておきたいところだね。
この銘柄も権利行使価格を既に下回っていて、満期日が先の初心者向け銘柄だよ。
株価のダウントレンド継続を見込んで1カ月程度を予定しているよ。
11円以上での売却を目指しているよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
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- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
eワラントが10年以上投資家に支持されているワケ
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ご注意事項
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リスクについて
eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式・株価指数、投資証券(REIT)、預託証券、国債先物、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合があります)。
ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。
さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。
お客様の購入価格と売却価格には価格差(売却スプレッド)があります。
詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。