11月11日(月)の銘柄追加より、日経平均を対象とするeワラント(コール・プット)及びニアピンにおいて、満期日が1週間ずつ異なる複数の銘柄のお取り扱いが開始となります。従来、日経平均を対象とするeワラントは月に1回満期が来るように設計されていましたが、今後は毎週eワラントの満期が訪れることになります。
一般的に、eワラントは満期までの残存期間が短いほどハイリスク・ハイリターンとなります(他の条件を一定とした場合)。Weekly化したeワラントのリスクをコントロールして、上手に使うことができれば、これまでよりも大きなリターンを目指すことができるかもしれません。
そこで、本レポートではWeekly満期となったeワラントの特徴とその特徴を生かした活用法についてご紹介いたします。
Weekly eワラントの特徴 |
11月11日(月)にeワラントの新規銘柄が追加されます。
今回追加される銘柄の中には日経平均を対象とするeワラント(コール・プット)が含まれていますが、それぞれ満期日が11月20日、27日、12月4日などのように異なっています。既に追加済みの11月13日及び12月11日満期銘柄を合わせると、毎週水曜日に日経平均eワラントのコール・プットが満期を迎えることになります(今後も毎週水曜日が満期日となるように銘柄が追加される予定です)。
より頻繁に満期が到来することになったことで、投資タイミングを問わず、満期までの残存期間が短い銘柄を選んで取引いただけるようになりました。満期までの残存期間が短いeワラントには以下のような特徴があります。
・単価が低い
eワラントは、他の条件を一定とした場合、満期までの残存期間が短い銘柄のほうが長い銘柄よりも価格が安くなります。より少ない投資元本で投資をすることができます。
・相場が大きく変動したときの変動率が大きい
残り少ない満期までの残存期間のうちに、対象となる相場(対象原資産)が大きく変動すればeワラントの価格が大きく変動する可能性があります。投資効率を高めたい方やeワラントのレバレッジ効果を活かしたい方に向いた銘柄と言えるでしょう。
では、満期までの残存期間によって、具体的にどれぐらい価格変化に違いがでるのかをシミュレーションしたのが以下です。
11月5日時点
日経平均 コール 1297回 権利行使価格:23,000円 満期日:2019年11月13日(残存期間:8日)
日経平均 コール 1411回 権利行使価格:23,000円 満期日:2019年12月11日(残存期間:36日)
11月5日 16:50時点における売気配値
日経平均 コール 1297回 1.12円
日経平均 コール 1411回 1.63円
売気配値(11/5) |
買気配値(11/8) |
上昇率 |
||
---|---|---|---|---|
日経平均 コール 1297回 | 1.12 | ⇒ |
2.02 |
+80.4% |
日経平均 コール 1411回 | 1.63 | 2.42 | +48.5% |
日経平均が大きく上昇しているため、どちらのコール型eワラントも大幅なプラスとはなっていますが、上昇率で見ると満期までの残存期間が短い銘柄のほうが大きな上昇率となっています。ごく短期間に大きな変動があると考えられるときには、残存期間の短さで銘柄を選んでみるのも一手かもしれません。
とはいえ、リターンが大きいということはリスクももちろん大きいということです。逆に3日後の11月8日に日経平均が22,500円まで下落したときの試算結果は以下の通りです。
売気配値(11/5) |
買気配値(11/8) |
上昇率 |
||
---|---|---|---|---|
日経平均 コール 1297回 | 1.12 | ⇒ |
0.12 |
-89.3% |
日経平均 コール 1411回 | 1.63 | 0.71 | -56.4% |
満期日まで数日を切った時点で権利行使価格に未達の場合には、eワラントの価格は大きく下落し、満期日時点で権利行使価格に達しなかった場合は価格はゼロになってしまいます。満期前であれば買い取ってもらうことができるので、予想が外れたなという場合には手仕舞い売りをすることもご検討ください。
- ※上記はeワラントHPのシミュレーターで作成したものです(ボラティリティ、円金利、予想配当利回りは固定)。シミュレーターに用いられている計算式はeワラントの価格計算に用いられている計算モデルとは異なります。現在及び将来のeワラント試算価格での取引は全く保証されておりませんのでご注意下さい。
Weekly eワラントをイベントに活用する |
満期日の頻度が増えたことで、より短期間で収益を上げやすくなりましたが、残り少ない期間内に日経平均が大きく変動しなければ、逆に損失が発生してしまう可能性も高くなります。
そこで、相場が大きく動くと想定される(≒ボラティリティの拡大が予想される)イベントの時に絞って、短い満期の日経平均eワラント(コール・プット)を使ってみるのはいかがでしょうか。このようなマクロイベントはその結果次第で相場が大きく動くケースがあります。加えて、そのイベントの多くが事前に日程などが決まっているので、イベントの前にポジションを構築しておくことが比較的容易に可能です。
具体的には、イベントで日経平均が急騰することを予想するのであれば満期日が近いコールを、日経平均が急落することを想定するのであればプットを、イベント発生前に買い付けておきます。イベントを通過して想定通り相場が大きく変動した場合には早めに利益確定をすることをご検討ください。
相場が大きく動くかもしれないマクロイベントとしては以下のようなものが挙げられます。
・経済指標の発表(雇用統計、GDPなど)
・金融政策決定会合(FOMC、日銀、ECB理事会など)
・選挙
・政治イベント(首脳会談、国民投票など)
既に先物や現物株などを保有している場合には、プットでイベント時のリスクヘッジを行うことなどもできるかもしれません。
今回のコールくん、プットくんの注目銘柄 |
コールくんが選ぶ〜注目銘柄
今週はニアピン米ドルを使ってみるよ。米ドル対円相場は9月の中旬以降 107円〜109円の間を推移しているよ。FOMCや日銀を無難に通過し、満期の11月13日までに目立ったイベントも無さそうだね。動かない相場もニアピンなら投資機会に変えられるよ。
コメント時点(11/5)の米ドル対円相場は108円台後半とレンジの上限に近いよ。来週の満期日までに、レンジの上限に跳ね返されてくる展開を予想して108円をピン価格に選んだよ。
満期保有を想定しているけど、レンジを外れるなら早めに手仕舞いしたいところだね。
満期日時点で米ドル対円相場が108円50銭なら75円が受渡金となる試算だよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
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- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
プットくんが選ぶ〜注目銘柄
このところの日経平均の上昇は大きなものになっているけど、やや過熱感も出てきているね。そろそろ短期的な調整もあるかもしれないと思うのであれば、価格は低めのプットを御守り替わりに持っておくのもいいかもしれないね。相場が下落して保有株などに含み損が出たとしても、プットの上昇分で相殺することが期待できるかもしれないね。
怖いのは相場の大幅な下落なので、相場水準より権利行使価格が1000円以上低い銘柄を選んだよ。
2週間程度の保有で一旦手仕舞いを予定しているよ。
11月末までに日経平均が権利行使価格(22,000円)にタッチすれば、0.7円以上で売却できる試算だよ。
- ※あくまでも現在の市場動向から推測した目安であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。
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- ※コメント作成時、eワラントホームページのアクセス状況に基づきます。
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ご注意事項
- SBI証券を通したマーケットメーカー(eワラント・インターナショナル)との相対取引になります。
- 配当や株主優待の権利は発生しません。
- 未成年口座のお客さまのeワラント取引のお申し込みは受付いたしておりません。
リスクについて
eワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株式・株価指数、投資証券(REIT)、預託証券、国債先物、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動、時間経過(一部の銘柄を除き、一般に時間経過とともに価格が下落する)や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与えるので、投資元本の保証はなく、投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります(ただし、eワラントの価格が極端に低い場合には、対象原資産の値動きにほとんど反応しない場合があります)。
ニアピンeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数や為替相場の変動や、時間経過(同日内を含む)など様々な要因が価格に影響を与えるので、元本の保証はなく投資元本のすべてを失うおそれがあるリスクが高い有価証券です。また、対象原資産に直接投資するよりも、一般に価格変動の割合が大きくなります。最大受取可能額は1ワラント当たり100円に設定され、満期参照原資産価格がピン価格から一定価格以上乖離した場合は満期時に価格がゼロになります。同一満期日を持つ全ての種類のニアピンeワラントを購入しても、投資金額の全てを回収することができない可能性があります。
トラッカーeワラント(カバードワラント)は、対象原資産である株価指数、通貨(リンク債)、コモディティ(リンク債)の価格変動や為替相場(対象原資産が国外のものの場合)など様々な要因が価格に影響を与える有価証券です。このため、投資元本の保証がなく、損失が生じる恐れがあります。トラッカーeワラントの価格は、eワラントに比べると一般に対象原資産の価格により近い動きをします(ただし、レバレッジトラッカーは同方向または逆方向に増幅されたような値動きとなります)が、任意の二時点間において対象原資産の価格に連動するものではありません。また、金利水準、満期日までの予想受取配当金及び対象原資産の貸株料等の変動によって、対象原資産に対する投資収益率の前提が変化した場合には、トラッカーeワラントの価格も影響を受けます。
さらに、取引時間内であっても取引が停止されることがあります。
お客様の購入価格と売却価格には価格差(売却スプレッド)があります。
詳細は、最新の外国証券情報をご参照ください。