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決算速報(現地4/28引け後発表)
●売上高:1,164.4億ドル(予想1,164.3億ドル)△市場予想とほぼ一致した
●調整後EPS:-2.51ドル(予想12.63ドル)×市場予想を下回った
●4-6月期売上高見通し:1,160億〜1,210億ドル(予想1,213.3億ドル)×市場予想を下回った
売上高は市場予想とほぼ一致、調整後EPSは市場予想を下回りました。リビアンの投資による損失評価が響き7年ぶりの赤字となりました
29日通常取引の日中足チャート
※決算は28日の引け後に発表しております。チャートは29日の通常取引の日中足を描画し、下記に決算のポイントを記載しております。
決算のポイント
セグメント売上高
●北米売上:692.4億ドル(予想680.4億ドル)〇市場予想を上回った
●海外売上 :287.6億ドル(予想301.0億ドル)X市場予想を下回った
●AWS売上 :184.4億ドル(予想182.7億ドル)〇市場予想を上回った
事業別売上高
●オンライン(EC)売上:511.3億ドル(予想518.5億ドル)X市場予想を下回った
●実店舗売上:45.9億ドル(予想42.9億ドル)〇市場予想を上回った
●サードパーティーセラー売上:253.4億ドル(予想246.0億ドル)〇市場予想を上回った
●サブスクリプション売上:84.1億ドル(予想86.0億ドル)X市場予想を下回った
●広告サービス売上:78.8億ドル(予想81.7億ドル)X市場予想を下回った
財務面
●GAAP EPS: -7.56ドル 保有しているリビアン(RIVN)上場に伴う税前評価損の計上分が76億ドルの押し下げ要因となった
経営陣の主なコメント
●「パンデミックにより急成長をした、ウクライナ問題は新たな課題をもたらした」とジャシーCEOは対照的に述べています。 また「AWSは過去2年間で毎年34%成長を達成し、第1四半期は前年比で37%成長、AWSは企業がパンデミックを乗り切り、より多くのワークロードをクラウドに移行するのを支援する上で不可欠なツールとなっている」としました。
決算を受けたマーケットの反応
売上高が市場予想とほぼ一致、調整後EPSが市場予想を下回るなど同社の高成長イメージに陰りが生じる決算内容を受け29日の通常取引で株価は14.05%の大幅安となりました。
会社は人件費や倉庫の確保など物流コストが嵩み、その状況は4-6月も続くとしております。年後半の消費やEコマースの需要が高まる時期を睨んだ施策ですが市場はコスト増による利益圧迫や需要の低下も警戒しているようです。高成長イメージが崩れる中、アナリストの目標株価引下げが相次いでおります。
Bloombergがまとめたアナリストの目標株価平均:3744.41ドル(4/29時点)