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スタグフレーションが到来したら?

スタグフレーションが到来したら?

2021/9/13

1スタグフレーションとは?

スタグフレーションとは1. 経済成長が低いと同時に、2. インフレが来るような状況を指します。

普通、インフレは景気が良い時に襲うので、上の例で言えば1. も2. も強いのが、あるべき姿です。その意味でスタグフレーションは「両損」している状態だと言えます。

18月の雇用統計

先週発表された8月の雇用統計では非農業部門雇用者数は23.5万人と市場予想の75万人を大きく下回りました。

それにもかかわらず平均時給は+0.6%(前月比)と予想の+0.3%を大きく上回り、賃金インフレを印象付けました。

この弱い雇用+賃金インフレの組み合わせをみて(おや? これはもしかしてスタグフレーションでは?)と感じた市場参加者が多かったです。

■まだスタグフレーションと決まったわけではない

もちろん、先月ひと月のデータだけを見て「これはスタグフレーションだ!」と言う風に決めつけることはできません。

実際、雇用が振るわなかったのは新型コロナのデルタ変異株でレストランをはじめとするサービス業が雇用を一時ストップしたことが影響しています。デルタ変異株の拡散が収まれば、雇用は再び戻って来るかも知れません。

次にインフレが昂進している理由として消費者の買い物がサービスではなくモノに集中したという事情があります。

降って湧いた需要でモノ作りのサプライチェーンに一時的なボトルネックが発生し、たとえば半導体の不足から自動車が組み立てられないなどの供給不足が起き、結果として中古車価格などが高騰しました。

連邦準備制度理事会(FRB)は「これらの事は一過性だ!」と考えています。

従って目先の一過性のインフレに振り回されて慌てて金利政策を修正すべきでないという風にFRBは考えています。

その反面、インフレが目立ち始めて既にしばらく経っており、「なぜいつまでもインフレが鎮静化しない?」という声が聞こえ始めていることも事実です。

「これは一過性の事に過ぎない!」というFRBの見立てが間違っていれば、マーケットは大慌てするかもしれません。

このへんの見極めが、今後の投資戦略を決めてゆく上でとても大事です。

3過去のスタグフレーションの例

1966年から1982年が典型的なスタグフレーションの期間であると言われています。この17年間、米国のGDP成長率は年率2.2%に過ぎませんでした。第二次世界大戦終了後から1965年までの平均が4.5%であったことを考えると不満足な成長だったと言わざるを得ません。

一方インフレ率はおなじ期間平均して6.8%でした。第二次世界大戦終了後から1965年までの平均が1.7%であったことを考えると、こちらも悪い数字です。

そのとき色々な資産価格がどのようなパフォーマンスを示したか?ですが、短期債は平均年間トータル・リターンで7%でした。長期債は4.4%でした。S&P500指数は6.8%でした。

つまり債券を買うならデュレーション(=償還期限)が短いものに投資したほうが良かったわけです。

■まとめ

レーバーデー明けの米国株式市場は、やや軟調となっています。市場参加者はスタグフレーションを心配しはじめています。まだそうなると決まったわけではないけれど、一応そのリスクも織り込んでおく必要がある……そんな理由から目先株式は引き続き気迷い商状を呈すると思われます。

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著者

広瀬 隆雄(ひろせたかお)

コンテクスチュアル・インベストメンツLLC マネージング・ディレクター

グローバル投資に精通している米国の投資顧問会社コンテクスチュアル・インベストメンツLLCでマネージング・ディレクターとして活躍中。
1982年 慶応大学法学部政治学科卒業。 三洋証券、SGウォーバーグ証券(現UBS証券)を経て、2003年からハンブレクト&クィスト証券(現JPモルガン証券)に在籍。

広瀬 隆雄

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