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米7-9月期決算は久々の増益転換の可能性も!注目できるのはコレ!?

2016/10/12
投資調査部 榮 聡

米国企業の16年7-9月期決算発表が今週から本格化します。米国の企業業績はドル高や原油安の影響を受けて停滞してきましたが、7-9月期には久々の増益転換の可能性も見えてきました。増益転換となれば来年度の増益予想の確度が高まることで、PERの割高感解消につながることが期待され、注目の決算となりそうです。また、主要セクターの代表企業について、決算の注目点を検討しています。さらに、ここから注目銘柄として以下を選んでご紹介いたします。

図表1:7-9月期決算の注目銘柄

銘柄 株価 (10/11) 52週高値 52週安値
フェイスブック(FB) 128.88ドル 131.98ドル 89.37ドル
プライスライン グループ(PCLN) 1,459.02ドル 1,501.79ドル 954.00ドル
インテル(INTC) 37.27ドル 38.36ドル 27.68ドル
キャタピラー(CAT) 87.47ドル 89.87ドル 56.36ドル
プロクター & ギャンブル(PG) 88.54ドル 90.33ドル 73.50ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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7-9月期業績は久々に増益転換の可能性も!

米国企業の7-9月期決算発表は、10/11(火)のアルコアを皮切りに、10/14(金)の大手銀行群から本格化します。

S&P500指数構成企業のEPS(1株当たり利益)は図表2の通り、14年の第3四半期をピークに停滞してきました。ここ1年以上前年同期比マイナスが続き、7-9月期の予想EPSの前年同期比も3.6%減が見込まれています。

しかし、過去の傾向では決算発表前のコンセンサス予想に対して発表後の着地は2〜3%ポイント程度上回るため、7-9月期は14年7-9月期から8四半期ぶりにプラスに転じる可能性もあり、注目されます。

増益率改善の背景として、ドル高による売上・利益の目減りが和らぎ、平均的にはゼロ近くまで低下していること、さらに、原油価格の反発で全体の足を引っ張っているエネルギーセクターの減益幅が縮小しつつあることが挙げられます。

年間の予想EPSは16年が118ポイントに対して、17年は13%増に相当する134ポイントが予想されています(図表3)。S&P500指数2,136.73ポイント(10/11終値)に対する予想PERは16年予想に対して18.1倍、17年度に対して16.0倍と計算できます。

18倍台のPERというのは、過去の推移と比較して割高感のある水準です。現在市場でこれが容認されているのは、GDP成長率の回復傾向による、将来のEPSの改善期待と考えられます。しかし、不透明要因が浮上すると低下しやすい水準でもあります。

一方、7-9月期決算が予想通り、あるいは、予想を上回る推移となれば、17年の増益予想は維持されるでしょう。その場合にPERは16倍台に低下して、不透明要因の浮上にも耐性ができる水準と言えるでしょう(図表4)。株式市場の安定の観点からも、今四半期の決算は重要と考えられます。

図表2:7-9月期四半期EPSは増益転換の可能性も!

  • 注:S&P500指数構成企業の四半期EPS(白抜きは予想)で、予想はBloomberg集計によるコンセンサス予想(10/10時点)です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3:S&P500指数構成企業の17年EPSは13%増の134ポイントの予想

  • 注:予想はBloomberg集計によるコンセンサス予想です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表4:17年予想基準ならPERは16倍台に低下へ

  • 注:S&P500指数の予想PERです。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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主要セクター、代表的企業の注目点は?

図表5はS&P100指数採用銘柄を母集団に、主要セクターの代表的企業を当社顧客の保有残高等を勘案して抽出、7-9月期決算の売上とEPSについて、予想増加率と4-6月期の増加率を比較したものです。これをもとにセクター別に主要企業の動向について、検討しています。

・インターネット・・・フェイスブック、アルファベット、アマゾン ドットコムのインターネット御三家は、高成長が継続しています。ネット市場が伸びているのだから当たり前だと思われるかもしれませんが、15年の売上成長率は、それぞれ44%、14%、20%で、いずれもそこから加速している点に価値があるでしょう。また、ネット旅行サービスのプライスラインも売上成長が加速しつつある点に注目できます。 ・IT大手・・・アップルは4-6月期に業績が底入れして、売上・利益とも前年同期比のマイナス幅が減少しつつあります。「iPhone7」の販売好調が伝えられており、どの程度減収幅を縮められるか注目されます。また、サムスン電子が「ギャラクシーノート7」の生産を中止したインパクトも注目されます。マイクロソフト、IBMについては、やや停滞した業績予想になっています。

・半導体・・・ここに取り上げた大手3社とも業績モメンタムの改善基調が見込まれています。AI(人工知能)、IoT(インターネットオブシングス)、VR(拡張現実)など新しい技術の波をハード面から支えるものとして、今後半導体業界の成長率が高まる可能性に注目できます。

・電子決済・・・電子決済業界は現金決済から電子決済への移行による構造的な成長要因から恩恵を受けています。ビザの業績の伸びが大幅に加速するのは、これまで別会社として運営されていたビザ・ヨーロッパを取り込んだことによります。

・レストラン・・・マクドナルドは4-6月期に既存店売上が減速し、その傾向が継続するとの予想になっています。スターバックスは同社の決算期の区切りの影響で7-9月期が13週(通常は12週)となるため、テクニカル要因で売上・利益とも高い伸びが予想されています。基調は前四半期と同程度が想定されていると見られます。

・メディア・・・ウォルト ディズニーは主力のケーブルTV向け事業が低迷して、テーマパーク、映画などの好調を相殺しています。不振事業への梃入れ策の有無が注目されます。

・ホームセンター・・・米住宅市場の好調を背景にホームセンターは比較的高い売上成長を遂げ、業績堅調が続いています。

・エネルギー・・・原油価格が底入れして回復基調にあることから、売上の減少率が大幅に縮小する見通しです。7-9月期は大幅減益が続きますが、10-12月期には利益の水準は低いながらも前年同期比で増益に転じる可能性が高くなっています。ただし、大手2社の株式は配当利回りが注目されて取引されているため、業績回復に連動して株価が動くかどうか不透明です。

・銀行・・・不正口座開設問題が出たウェルズ ファーゴを除いて、大手銀行の業績は改善基調が見込まれています。これまでの業績改善は数量拡大やコスト削減によるものですが、12月FOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ見通しが高まれば、収益改善の上乗せになるでしょう。

・ヘルスケア・・・業績改善が続くジョンソン エンド ジョンソンが注目されます。ファイザーの業績加速は主に買収効果によります。また、成長が期待されるガン免疫治療薬で臨床試験が失敗となったブリストル マイヤーズ スクイブ、同様の試験で対象的に成功したメルクの動向が注目されます。ギリアドサイエンシズは、C型肝炎治療薬の売上減に対する対応策が示されず、懸念が続きます。

・資本財・サービス・・・世界的に産業景気が低調な中、ゼネラル エレクトリックの堅調な業績予想が目を引きます。また、資源価格に底入れの動きが広がり、米国でのインフラ投資拡大が取りざたされるキャタピラーの決算動向が注目されます。

・生活必需品・・・新興国向けの売上構成比が高いプロクター アンド ギャンブルは為替による目減りが縮小して大幅な業績改善が見込まれています。一方、コカ・コーラも同様の効果が期待できるはずですが、やや停滞との見通しになっています。

リストアップした企業群から、業績の堅調が続く、あるいは、業績モメンタムの改善が見込まれるとの観点から、フェイスブック(FB)プライスライングループ(PCLN)インテル(INTC)キャタピラー(CAT)プロクター アンド ギャンブル(PG)を注目銘柄としてご紹介いたします。

図表5:主要企業の7-9月期決算予想(S&P100指数構成銘柄から抜粋)

業種 決算発表予定 ティッカー 銘柄 今四半期予想増収率(%) 前四半期実績増収率(%) 今四半期予想EPS増加率(%) 前四半期実績EPS増加率(%) 通期予想EPS増加率(%)
インター
ネット
11/02 FB フェイスブック 53.4 59.2 70.5 94.0 74.0
10/27 GOOGL アルファベット 23.8 22.1 17.3 20.5 15.5
10/27 AMZN アマゾン・ドット・コム 28.7 31.1 356.8 836.8 163.3
11/07 PCLN プライスライン・グループ 16.6 12.1 17.4 11.9 15.8
IT大手 10/27 AAPL アップル -9.1 -14.6 -15.9 -23.2 -10.5
10/20 MSFT マイクロソフト 0.2 2.1 1.9 11.3 4.1
10/17 IBM IBM -1.5 -2.8 -3.2 -23.2 -9.5
半導体 10/18 INTC インテル 7.4 2.6 16.9 1.2 11.4
10/26 TXN テキサス・インスツルメンツ・インコーポレーテッド 1.6 1.3 13.4 16.9 10.6
11/02 QCOM クアルコム 7.3 3.4 23.7 17.2 -8.1
電子決済 10/24 V ビザ 18.9 3.2 17.4 -6.8 6.5
10/28 MA マスターカード 8.4 12.7 7.0 12.9 5.9
10/20 PYPL ペイパル・ホールディングス 17.3 15.4 12.2 9.1 15.9
レストラン 10/21 MCD マクドナルド -5.0 -3.6 6.1 15.1 11.5
11/03 SBUX スターバックス 15.8 7.3 27.4 16.7 19.7
メディア 11/10 DIS ウォルト・ディズニー 0.9 9.0 -2.6 11.7 12.3
ホーム
センター
11/15 HD ホーム・デポ 5.8 6.6 16.3 15.2 14.6
11/16 LOW ロウズ 10.9 5.3 21.8 14.2 22.2
エネルギー 10/28 CVX シェブロン -9.3 -27.4 -57.2 -41.6 -60.5
10/28 XOM エクソンモービル -4.3 -22.2 -36.0 -59.0 -40.6
銀行 10/14 C シティグループ -6.5 -8.4 -11.6 -14.5 -13.8
10/14 JPM JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー 2.5 2.0 7.7 -4.6 -12.3
10/14 WFC ウェルズ・ファーゴ 0.3 4.1 -4.3 -1.7 -3.6
10/17 BAC バンク・オブ・アメリカ 1.0 -6.6 -1.3 -15.5 -5.1
資本財・
サービス
10/21 GE ゼネラル・エレクトリック 7.1 2.3 8.0 82.1 14.6
10/25 MMM 3M 0.1 -0.3 4.3 3.0 6.3
10/25 CAT キャタピラー -9.4 -16.0 2.6 -14.2 -24.0
10/26 BA ボーイング -8.4 0.9 6.3 赤転 -17.7
ヘルスケア 11/01 PFE ファイザー 8.1 10.9 2.6 14.3 11.7
10/18 JNJ ジョンソン・エンド・ジョンソン 3.6 3.9 10.5 1.8 8.0
10/25 MRK メルク 1.0 0.6 2.6 8.1 4.4
10/27 BMY ブリストル・マイヤーズ スクイブ 16.9 17.0 63.1 30.2 30.6
10/27 CELG セルジーン 21.6 20.9 20.4 17.1 22.6
11/01 GILD ギリアド・サイエンシズ -9.4 -5.7 -10.8 -2.2 -6.7
生活必需品 10/26 KO コカ・コーラ -7.8 -5.1 -5.9 -4.8 -4.6
10/25 PG プロクター・アンド・ギャンブル -0.2 -9.5 -0.4 -21.0 5.8
10/18 PM フィリップ・モリス・インターナショナル 0.7 -3.1 -0.9 -5.0 2.0
10/26 MO アルトリア・グループ 2.5 0.1 7.1 9.5 9.0
11/17 WMT ウォルマート・ストアーズ 1.3 0.5 -3.5 -0.9 -5.5
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

注目銘柄のポイント

銘柄名

株価(10/11)

128.88ドル

予想PER(倍)

25.1

ポイント

  • 世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の「フェイスブック」を運営しています。
  • 4-6月期決算はモバイル広告の増加で大幅な増収・増益に加え、市場予想も大幅に上回り絶好調が続きました。同社SNSの広告媒体としての価値が高まりつつあると見られ、16年4-6月期にはユーザー当たり収入が前年同期比38%増で、1-3月期の33%増から加速しています。 7-9月期も好調が見込まれています。
  • グローバルなSNSで圧倒的な地位を確保、これをテコにネット広告市場でのシェア拡大が続いています。成長性の高さに比べてまだ割安感があると見られます。動画の聴取時間が過大集計されていた件は、大きな問題になっていないようです。

銘柄名

株価(10/11)

1,459.02ドル

予想PER(倍)

18.3

ポイント

  • オンライン旅行予約の大手で、宿泊予約では世界最大です。欧州の宿泊予約サイトのブッキングドットコム、旅行比較サイトのKAYAK、レストラン予約のオープンテーブルを買収して事業分野を拡げてきました。
  • 欧州売上比率が7割を超えており、米国の主要企業ではドル高の影響の緩和が最も大きいと見られます。4-6月期の売上伸長率は現地通貨ベースで21%増、ドル建で19%まで近づいてきています。
  • 昨年末から欧州でテロが続いたために同社事業への悪影響が警戒され、業績改善の割に株価への反応は抑えられてきたと見られます。インターネットの旅行サービスは成長余地の大きい分野で、引き続き注目できるでしょう。

銘柄名

株価(10/11)

37.27ドル

予想PER(倍)

13.2

ポイント

  • 世界最大の半導体メーカーで、パソコン、データセンター向けのCPUが主力事業です。
  • 7-9月期の売上ガイダンスは、9/16に当初の前年同期比3%増から同8%増に引き上げられました。パソコン向けCPUにWindows10導入に伴う買い替え需要が発生して、売上に安定化の兆しが出ているようです。これまで足を引っ張っていた主力事業の改善に注目できるでしょう。
  • AI(人工知能)、IoT(インターネットオブシングス)、VR(拡張現実)など新しい技術の波をハード面から支える半導体業界は、今後成長率が高まる期待があります。市場平均を下回るPERにも水準訂正の可能性が考えられるでしょう。

銘柄名

株価(10/11)

87.47ドル

予想PER(倍)

24.3

ポイント

  • 世界最大の建設機械・エンジンメーカーです。180以上の国・地域に販売網を有し、油圧ショベル、ブルドーザー、ホイールローダー、ダンプトラックなどを建設会社・建機レンタル会社などに販売します。
  • 4-6月期売上は建設機械、資源産業向け、エネルギーおよび運輸向けとも減少して前年同期比16%減と厳しい状況が続いています。ただ、このところ中国を含む新興国経済の成長鈍化に歯止めがかかる兆しがあり、さらに、原油価格の反発など同社事業環境にプラスとなる動きも出ています。7-9月期の減収率は9%減まで縮小見込みですが、動向が注目されます。
  • 大統領選挙で両候補ともインフラ投資の拡大に言及していることから、中期的に恩恵を受けることが期待されます。

銘柄名

株価(10/11)

88.54ドル

予想PER(倍)

20.4

ポイント

  • 世界最大の日用品メーカーです。主力の洗剤類は、アリエール、ダッシュ、ファブリーズ、ヘアケア・化粧品ではパンテーン、ウエラ、SK-II、マックスファクター、ベビー用品ではパンパース、その他髭剃りのジレット、ブラウンなどがあります。16年6月期の海外売上比率は59%です。
  • 新興国向けの売上が比較的大きいことから、ドル高の影響が長引いていますが、業績は緩やかな改善傾向です。17年6月期の会社ガイダンスは、オーガニックの売上成長が2%増、為替および事業売却が1%ポイントの減少要因となり、報告ベースの売上で1%増、EPSが一桁台半ばの伸びを提示しています。
  • 現在同社は成長分野に経営資源を集中するため、美容ブランドの米コティ社への売却を進めています。10月中に完了見通しで、売上成長率の上昇が期待されています。
  • ※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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