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2024-11-06 06:53:52

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大統領選挙後に買える銘柄はコレ!?「目標株価」の上方修正銘柄に注目!!

2016/11/09
投資調査部 榮 聡

大統領選挙の開票は接戦が伝えられていますが、日本時間の9日午後には大勢が決していると見られます(9日午前10時の執筆時点)。9/26に第1回のテレビ討論会が開催されて以降、大統領選挙が市場参加者の頭から離れることはなかったでしょう。そのような環境で10月の半ばから7-9月期の決算発表が進みましたが、いつもの決算発表に比べて個別銘柄に対する市場の反応は鈍かった可能性がありそうです。例えば、「この決算は良いけれど、買うのは大統領選挙後にしておこう」ということも多かったのではないでしょうか。そこで今回は、大統領選挙後に買われる可能性が高い銘柄を探るために、決算発表を挟んでアナリストによる「予想EPS」と「目標株価」が上方修正された銘柄に注目しています。

図表1:予想EPSと目標株価が上方修正された注目銘柄

銘柄 株価 (11/8) 52週高値 52週安値
メルク(MRK) 60.51ドル 64.85ドル 47.97ドル
アップル(AAPL) 111.06ドル 121.81ドル 89.47ドル
ハリバートン(HAL) 47.12ドル 50.23ドル 27.64ドル
プロクター & ギャンブル(PG) 87.46ドル 90.33ドル 73.95ドル
テキサス インスツルメンツ(TXN) 69.83ドル 72.58ドル 46.73ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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目標株価が引き上げられた銘柄群に注目!!

株式市場はトランプ氏の勝利ならショック安、クリントン氏の勝利ならリリーフ・ラリー(リスクイベントの無難な通過による株価上昇)で反応すると見込まれていますが、いずれにしても選挙結果を織り込んだ後は、個別銘柄に目が移っていくと考えられます。そこで今回は、米国の主要企業で構成されているS&P100指数を母集団として、以下の条件でスクリーニングしています。

(1)過去4週間に今通期の予想EPSが上方修正された
(2)過去4週間に目標株価(※)が1%以上上方修正された

(※)「目標株価」は、Bloombergの集計によるアナリストが付与した目標株価の平均値によります。

アナリストが決算発表を検討した結果、業績にポジティブであると判断して(EPSを上方修正)、さらに、それは経常的な効果が見込めるために株価にも反映されるだろうと予想した(目標株価を上方修正)、ということですので、「企業アナリストが強気に見ている」銘柄と考えてよいでしょう。

抽出されたのは図表2の23銘柄で、さらに目標株価の引き上げに対して、それが市場で織り込まれているかどうかを勘案するために、(C)欄で「目標株価の修正率 - 株価騰落率」を計算して、この値が大きい順に並べてあります。

例えば、目標株価が5%引き上げられた銘柄で、実際の株価が3%下落した場合、この値は「5% − (-3%)」で、8%となります。目標株価の動きと実際の株価の動きの乖離を示し、プラスが大きいほど乖離していることになります。

リスト中に赤字でハイライトした上位5銘柄、医薬品メーカーのメルク、スマートフォンのアップル、オイル・サービスのハリバートン、日用品のプロクター&ギャンブル、半導体のテキサス インスツルメンツを注目銘柄としてご紹介いたします。

尚、リストの下半分は目標株価の引き上げに対して株価の上昇度合いが大きい銘柄になりますが、銀行・投資銀行が多く含まれています。PERの絶対水準が10〜11倍台と低いために、予想EPSのポジティブな動きに対して株価の反応が大きく出やすいためと見られます。これはこれで注目できる分野と見られます。

図表2:「予想EPS」「目標株価」とも上方修正された銘柄群(S&P100指数構成銘柄)

ティッカー 銘柄 予想EPS
修正率(%)
(4週)
(A)
目標株価
修正率(%)
(4週)
(B)
株価
騰落率(%)
(1ヵ月)
(C)
(A)-(B)
(%ポイント)
目標
株価
(11/7)
(ドル)
株価
(11/7)
(ドル)
予想
PER
(倍)
MRK メルク 0.5 3.8 -4.3 8.1 68.9 60.05 15.9
AAPL アップル 0.8 2.5 -3.2 5.7 132.1 110.41 12.1
HAL ハリバートン 59.6 8.2 2.6 5.6 55.9 47.44 -
PG プロクター・アンド・ギャンブル 0.2 1.5 -3.8 5.3 93.0 86.56 22.3
TXN テキサス・インスツルメンツ 0.1 2.7 -2.6 5.3 74.3 69.01 20.9
TWX タイムワーナー 4.1 16.0 11.1 4.9 102.1 87.74 15.6
GOOG アルファベット 0.6 3.2 1.0 2.2 957.5 782.52 22.7
GD ゼネラル・ダイナミックス 0.1 1.7 -0.4 2.1 172.2 152.39 15.6
MSFT マイクロソフト 1.0 6.4 4.5 1.9 62.9 60.42 20.7
MA マスターカード 2.5 5.2 3.6 1.6 117.1 105.96 28.5
C シティグループ 2.0 1.9 1.1 0.8 54.8 49.82 10.6
JPM JPモルガン・チェース 4.1 3.0 2.6 0.4 73.4 69.88 11.9
DD イー・アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール 1.4 2.0 1.7 0.3 76.3 69.51 21.5
PYPL ペイパル・ホールディングス 0.1 3.6 3.5 0.1 46.5 41.28 27.6
DOW ダウ・ケミカル 3.3 1.3 1.2 0.0 61.1 53.65 14.8
MS モルガン・スタンレー 6.2 5.0 5.2 -0.3 35.6 34 12.7
LMT ロッキード・マーチン 1.9 1.2 2.5 -1.2 269.4 239.27 19.6
CVX シェブロン 6.9 2.6 4.5 -1.9 115.3 106.85 84.6
BAC バンク・オブ・アメリカ 4.9 3.2 5.5 -2.2 18.0 17.01 11.6
UNH ユナイテッドヘルス・グループ 1.2 1.6 3.9 -2.2 165.1 141.93 17.7
GS ゴールドマン・サックス・グループ 7.6 4.1 6.9 -2.8 190.3 181.48 11.6
BK バンク・オブ・ニューヨーク・メロン 3.4 5.4 8.5 -3.1 47.4 44.03 14.0
BA ボーイング 12.1 1.6 6.9 -5.2 152.6 143.03 20.1
  • 注:ハリバートンの予想EPSの修正は、0.178ドルの赤字予想から0.072ドルの赤字予想への修正です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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注目銘柄の投資ポイントは?

銘柄名

株価(11/8)

60.51ドル

予想PER(倍)

16.1

ポイント

  • 市場で注目のがん免疫治療薬「キートルーダ」を擁する医薬品メーカーです。
  • 「キートルーダ」の7-9月期売上は3.5億ドルで前年同期比2.2倍、4-6月期比13%増と伸びています。市場予想は若干下回ったものの、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫治療薬「オプジーボ」が臨床試験に失敗したことで当面は同薬の使用が増えると期待されています。7-9月期決算の業績上振れに貢献したのは、子宮頸がんワクチン「ガーダシル」と4種混合ワクチンの「プロクアッド」などでした。
  • クリントン候補が大統領に決まると、医薬品の価格引き上げを問題視していることから、株価センチメントにはマイナスに効く可能性があります。しかし、これは既に1年以上にわたり材料になってきたことで、また、PERも割高な水準ではないと見られるため、下値リスクも限定的と考えらえます。

銘柄名

株価(11/8)

111.06ドル

予想PER(倍)

12.2

ポイント

  • スマートフォンのiPhone、タブレットのiPad、パソコンのMacなどを主力製品とする民生用電子機器の会社です。
  • 注目点は、(1)10−12月期の売上ガイダンスが前年同期比0〜3%増と市場予想を上回り、アナリストが業績予想を上方修正している、(2)さらに、アナリストが目標株価を引き上げている、(3)17年9月期は増収増益に転じる見込みの中、12.1倍の予想PERに割安感があると見られる、ことです。
  • 同社株は1−3月期決算がネガティブサプライズと捉えられて5月初めに一時90ドル近辺まで下落して、そこから10月半ばにかけて2割近く上昇していたため、利食いが出やすいタイミングだったと見られます。しかし、ファンダメンタルズの動きからすると株価は買いチャンスを迎えているのではないでしょうか。

銘柄名

株価(11/8)

47.12ドル

予想PER(倍)

-

ポイント

  • 石油・天然ガスの開発支援でシュルンベルジュ(SLB)に次ぐ第2位の会社です。原油価格の回復を受けて石油開発会社による投資削減が緩みつつあり、業績は今期の赤字から黒字に転換しつつあります。
  • 7-9月期決算で売上は市場予想を2%ショートしましたが、広範なコスト削減効果によりEPSは予想を上回って通期予想の上方修正に繋がっています。北米の売上は稼働リグ(掘削装置)数の回復ほどには増えていませんでしたが、57%を占める海外売上が中東を中心に堅調で利益率も改善しています。
  • 原油価格に大きな影響力をもつOPEC(石油輸出国機構)が値戻しの意向をもっているため、11/30のOPEC総会に向け原油価格は堅調となる可能性が高く、関連銘柄に注目できるでしょう。予想EPSは17年12月期が0.97ドル、18年12月期が2.67ドルと予想されています。18年12月期ベースで予想PERは17.4倍です。

銘柄名

株価(11/8)

87.46ドル

予想PER(倍)

22.5

ポイント

  • 世界最大の日用品メーカーです。主力の洗剤類は、アリエール、ダッシュ、ファブリーズ、ヘアケア・化粧品ではパンテーン、ウエラ、SK-II、マックスファクター、ベビー用品ではパンパース、その他髭剃りのジレット、ブラウンなどがあります。16年6月期の海外売上比率は59%です。
  • 新興国向けの売上が比較的大きいことから、ドル高の影響が長引いていますが、業績は緩やかな改善傾向です。17年6月期の会社ガイダンスは、オーガニックの売上成長が2%増、為替および事業売却が1%ポイントの減少要因となり、報告ベースの売上で1%増、EPSが一桁台半ばの伸びを提示しています。
  • 10月には複数の美容ブランドを米コティ社へ売却するなど、現在同社は成長分野への経営資源の集中を進めており、先行き売上成長率の上昇が期待されています。

銘柄名

株価(11/8)

69.83ドル

予想PER(倍)

21.2

ポイント

  • 米国の半導体大手です。アナログ半導体で世界シェア1位のほか、マイコン、コネクティビティ半導体も手がけます。
  • 自動車向けが引き続き好調で、業績の足を引っ張っていた産業向けおよび通信インフラ向けがプラス成長に戻りつつあり、業績モメンタムが改善基調にあります。7-9月期は売上が7%増と4-6月期の1%増から加速、市場予想も5%上回り好調です。
  • センサーが捉えた信号を処理するアナログ半導体やマイコンの売上構成比が高く、幅広い電子機器メーカーと取引関係があることから、「モノのインターネット(IoT)」との関連性が高く中期的な成長が期待されます。グローバルでIoT関連の本命銘柄はARMホールディングスでしたがソフトバンクに買収されたため、同社への注目はさらに高まると見込まれます。PERはやや高めですが、その十分な理由があると言えるでしょう。
  • ※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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7-9月期の増益転換確認で来期増益への信頼感が高まる

S&P500指数構成銘柄の決算発表は11/8時点で442銘柄まで進み、7-9月期決算企業についてほぼ発表が終わっています。既発表企業の実績EPSは前年同期比3.0%増となっており、S&P500指数採用企業の利益は2年ぶりに増益転換したことが確認できました。

S&P500指数の年間予想EPSは16年12月期が118.82ポイント、17年12月期が133.04ポイントで、11/8のS&P500指数の2139.53ポイントは、それぞれ予想PER18.0倍、16.2倍と計算できます。

この予想EPSはアナリストによる個別企業の業績予想をBloombergが集計したもので、「ボトムアップ予想(積み上げによる予想)」(これに対してストラテジストが作る「トップダウン予想(マクロ的な前提による予想)」があります)と呼ばれます。

ボトムアップ予想は将来の企業業績について楽観的となる傾向があるため、多くの市場参加者は「楽観的な業績予想によれば、来年はこれくらいのPERまで下がるのだな」程度にしか見ていないと見られます。

しかし、今回7-9月期の増益転換が確認されたことで、10-12月期の増益、17年12月期の増益に対する信頼感が高まり、「17年12月期基準で16.0倍まで下がらないとしても、増益分を半分程度織り込んで17倍くらいには下がりそうだ」くらいには見てきそうです。

予想PERの18.0倍というのは歴史的に見て高く、何かリスク要因が浮上すると株価は下落となる可能性が高い水準です。しかし、16〜17倍であればその程度もかなり緩和されるため、相場全体にとっても今回の7-9月期決算の増益転換は大きな意味があると言えるでしょう。

図表3:米国企業の利益は2年ぶりに増益転換!

  • 注:S&P500指数採用企業のEPSで、16年3Qは11/8時点の既発表企業の集計によります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

免責事項・注意事項

  • 本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客様が損害を被ったとしても当社及び情報発信元は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
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