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年末商戦だけではない!?「トランプ・トレード」でも注目の米小売株

2016/11/24
投資調査部 榮 聡

米国では11/24(木)は感謝祭の祝日で、翌日の「ブラックフライデー」から年末商戦が本格化します。10月の小売売上高が前年比4.3%増と14年来の伸びを示し、今年の年末商戦への期待は高まっていると見られます。さらに、法人税減税、米内需景気浮揚、ドル高というマクロ環境からも、「トランプ・トレード」の一環としても小売株は注目できるでしょう。今回はそのような観点から、以下の5銘柄をご紹介いたします。

図表1:注目銘柄のリスト

銘柄 株価 (11/23) 52週高値 52週安値
ホーム デポ(HD) 131.21ドル 139.00ドル 109.62ドル
ベスト バイ(BBY) 46.96ドル 46.98ドル 24.96ドル
メーシーズ(M) 44.91ドル 45.50ドル 29.94ドル
ロス ストアーズ(ROST) 69.25ドル 69.81ドル 50.42ドル
アルタ サロン コスメ & フレグランス(ULTA) 262.02ドル 278.62ドル 146.77ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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「トランプ・トレード」でも注目の米小売株

米国では11/24(木)の感謝祭、11/25(金)のブラックフライデーから年末商戦がスタートして、小売セクターへの注目が高まる時期ですが、世界の金融市場を席巻する「トランプ・トレード」という観点からも注目できると考えられます。

トランプ次期大統領が、「法人税減税」「インフラ投資拡大」を打ち出したことで、景気浮揚への期待が高まり、長期金利が上昇して世界の資金はドルに集中し、ドルの総合的な価値を示す実効レートは過去最高を更新しています(図表2)。

米国株式は世界の投資家が注目し、見直す資産になっていると考えられます。ただし、急激なドル高はグローバル企業の業績にマイナスに寄与することが懸念され、また、トランプ氏の保護主義的な通商政策が貿易の混乱を招く可能性にも懸念があります。

そこで、世界で「1強」のドル資産を保有する手段として、米国の小売株に注目できるでしょう。

トランプ氏の勝利以来、米国では「トランプ・トレード」として、金融株やインフラ関連への物色とともに小型株への物色が目立っています。大型株の中では以下の点で小型株と同じような特性をもつため、今後小売株への物色が強まることが期待されるでしょう。

  (1)米国事業の構成比が高い企業には法人税減税の恩恵が大きい
  (2)米国内景気浮揚の恩恵を受けると期待される
  (3)ドル高は米国民の購買力を高めるため恩恵となる企業も多い

例年、小売セクター指数のパフォーマンスは年末商戦が意識されて、10月、11月にプラスとなる傾向がありますが、今年の場合は10月にマイナスとなっているため、まだチャンスがありそうです(図表3)。

図表2:ドル「1強」で、ドル指数は高値更新!

  • 注:ドル指数は、ユーロ、日本円、英ポンドなど主要通貨に対するドルの価値を示す指数です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3:小売セクターの月次パフォーマンスを見るとまだチャンスが!?

  • 注:S&P500指数の小売セクター指数(17業種分類)の月次パフォーマンスです。16年の11月は11/23までです。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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米小売セクターのマクロ環境は良好

米国小売セクターの事業環境を確認してみましょう。

足もとの米国小売売上高は改善しています。商務省発表の米小売売上高は15年前半から前年比1.5〜2.5%増のレベルを中心に推移していましたが、9月は同3.2%増、10月は同4.3%増と伸びが高まっています(図表4)。

マクロ環境は良好と考えられます。雇用の回復が続いたことで失業率は完全雇用に近いと言われる4.9%まで低下していますし、資産効果にも期待できる状況です。図表5の通り、住宅価格は前年比5%増前後で安定している上に、株価の前年比も改善傾向です。

FRB(米連邦準備制度理事会)が公表している家計の純資産に関する統計では、前年比伸び率は13年10-12月の13.7%をピークに低下基調をたどり16年7-9月期は3.1%まで低下していますが、10-12月には改善が期待できそうです。

当面の不透明要因であった大統領選挙を終え、また、想定外となったトランプ氏の勝利もその後の株式市場の反応などから安心感が広がっているようです。その政策は米国に景気浮揚効果が期待され、米国の消費者の心理も明るくなることが期待できるでしょう。

全米小売業協会が10/4に発表した年末商戦(11月と12月の売上合計による)の見通しは前年比3.6%増で、過去10年平均の2.5%、金融危機以降7年の平均3.4%を上回る堅調予想です。さらに、足もとの状況を考え併せると、この予想を上回ってくる可能性が高まっていると言えそうです。

図表4:米国の小売売上高は直近1年半にわたる停滞から脱出!?

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5:消費に対する「資産効果」が期待できる状況へ!

  • 注:住宅価格は、S&Pコアロジック住宅価格指数によります。直近値は、住宅価格が8月、S&P500指数が11/23(水)です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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主要小売企業から注目銘柄をご紹介

米国の主要小売企業から注目銘柄をご紹介いたします。

図表6に主要企業をサブセクターごとにリストアップしています。S&P500指数の24産業分類で「小売」および「生活必需品小売」を構成する40銘柄のうち、時価総額が100億ドル以上の29銘柄です。

銘柄選択は「米国の減税と景気浮揚からの恩恵が期待できる」「期待が高まっている年末商戦で恩恵を受けやすい」という観点から、(1)米国売上が80%以上を占める企業、(2)景気感応度がある程度高い業態(リストは上から下へ景気感応度が高いと見られる順に並べてあります)を条件としました。

このような観点から、住宅関連指標の上振れで注目されるホームセンターからホームデポ、景気感応度が高いと考えられる百貨店・アパレル小売から、足もとの業績は厳しいものの今後の改善が期待される百貨店のメーシーズ、今後景気浮揚から恩恵が期待されるアパレルディスカウンターのロス ストアーズ、年末商戦の売上貢献が高い家電量販店のベストバイ、米国の小売セクターを代表する成長企業である、化粧品販売のアルタ サロン コスメ & フレグランスの5銘柄を選んで、以下にご紹介しています。

尚、米国の小売セクターで最もトレンドが良いのはアマゾンドットコムで、今回の年末商戦でもシェア拡大が当然のごとく期待されています。また、その他にもインターネット小売には、大幅な売上増を遂げる魅力的な企業がありますが、今回は米国売上比率の観点から選んでいません。

図表6:米小売セクターの主要企業

  • 注:データは11/21(月)時点です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

銘柄名

株価(11/23)

131.21ドル

予想PER(倍)

18.3

ポイント

  • 米国最大のホームセンターチェーンを運営する企業で、米国売上が90%を占めます(16年1月期)。
  • 注目点は、(1)足もとの住宅関連指標が市場予想を上回り、ホームセンター銘柄への市場の物色意欲が高まっている、(2)一方、株価はここ1年大勢横ばい圏にとどまり物色の対象外であった、(3)11/15(火)発表の8-10月期決算は、既存店売上が5.6%増(米国は5.9%増)と好調であった、ことです。
  • 11/22(火)のCNBC「マッド・マネー」に同社CFOが出演、業績好調の背景として「住宅価格の上昇により、顧客はより住宅に投資するようになった」と、消費者の心理的な変化を挙げています。また、「クリスマスツリーの販売本数が米国で最大であることに気づいて、数年前まで意識していなかった年末商戦に注力している。今年は2.8百万本のクリスマスツリーを販売する計画だ」として、年末商戦の関連銘柄としても注目できるでしょう。

銘柄名

株価(11/23)

46.96ドル

予想PER(倍)

13.7

ポイント

  • 世界最大の家電量販店で、米国売上が92%を占めます(16年8-10月期)。
  • アマゾンとの競合が最も厳しい業態で、13年1月期には赤字転落して、株価は一時12ドル割れまで下落しました。しかし、コスト削減や店舗の見直し等の施策が奏功して、ここ3年は安定した利益を出せるようになり、市場での信頼感が戻りつつあります。年末商戦の年間売上に対する比率が高い業態の一つであり、注目できるでしょう。
  • 11/17(木)発表の8-10月期決算は、既存店売上が1.8%増、売上が1%増、パソコンやホームシアター分野の粗利率の改善を受けて、営業利益は36%増と堅調でした。16年11月-17年1月期のガイダンスでは、一部商品のリコール(サムスン電子の「ギャラクシーノート7」と見られる)の影響を2億ドルと想定し、売上は前年同期比1%減前後ながら、EPSは17-19%増になると見込んでいます。

銘柄名

株価(11/23)

44.91ドル

予想PER(倍)

12.6

ポイント

  • 米国の百貨店大手で、全米に870店(16年4月)を「メーシーズ」「メーシーズ バックステージ」「ブルーミングデールズ」などの名前で展開しています。米国売上が100%です(16年1月期)。
  • 業界全体にアマゾンとの競争で業績が低迷しています。ただ、最悪期は脱した可能性があり、また、ベストバイが業績立て直しに成功したことで、百貨店にもできるのではないかとの期待も出てきているようです。百貨店業界は年間売上の24%を年末商戦が占め、年末商戦関連銘柄として注目できるでしょう。
  • 16年8-10月期の既存店売上は4.0%減と厳しいものの、上半期(2-7月期)の4.4%減よりは改善、通期の売上見通しを3-4%減から2.5-3%減へ引き上げています。同社CEOはリリースで、「第3四半期に観察されたトレンドは、第4四半期および通期計画の達成に自信を与えるものであった。売上増加の諸施策が勢いを得つつあり、また、アパレル市場のトレンドは強まりつつある。」として年末商戦に対する自信を表明しています。

銘柄名

株価(11/23)

69.25ドル

予想PER(倍)

22.2

ポイント

  • 低価格の衣料品チェーンとして米国最大で、「Ross Dress for Less」を1,342店、「dd's Discounts」を193店運営しています(16年10月末)。衣料品のほか、靴やバッグなどを百貨店や専門店での通常価格から20-60%割引で提供しています。米国売上が100%です(16年1月期)。
  • 業態がディスカウンターのため、景気が非常に良くなると消費が上位シフトして恩恵を受けにくいと考えられます。ただ、現在の米個人消費がそこまで良くなるとは考えられておらず、同社も景気が浮揚した場合に恩恵が期待されます。
  • 11/17(木)発表の8-10月期決算は、売上が11%増、EPSが17%増、既存店売上が7%増と会社想定以上に好調でした。16年11月-17年1月期の既存店売上は、前年同期に4%増とハードルが高いこと、セールスプロモーションが強まるとの見方から、1-2%増と慎重な見通しを発表しています。

銘柄名

株価(11/23)

262.02ドル

予想PER(倍)

33.4

ポイント

  • ビューティケア製品販売店をチェーン展開している会社です。 ロードサイドの独立店舗で、マス向けの美容商品(ドラッグストアで扱っているようなもの)、高級な美容商品(百貨店で扱っているようなもの)、美容サロンのサービスをワンストップショップできる便利さが受けて拡大しています。1万平米の広い店舗で2万品目を超える豊富な品揃えができることも強みとなっています。米国小売業界の代表的な成長企業と見られています。米国売上が100%(16年1月期)です。
  • 10/13(木)発表の5-7月期決算は、既存店売上が12.8%増、売上が22%増、営業利益が21%増と好調で、8-10月期の既存店売上見通しは11-13%増から14-15%増へ引き上げられました。8-10月期決算は12/1(木)に発表予定です。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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