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米国株の押し目で買いたい、この「主力優良銘柄」

2018/02/14
投資情報部 榮 聡

米国企業の10-12月期決算は、前年同期比8%の増収、同16%の増益と好調です。業種では「素材」「情報技術」「金融」「一般消費財・サービス」などが好調業種として注目できるでしょう。個別銘柄では、株価調整で相場全体の割高感も解消したため、オーソドックスに好業績の「主力優良銘柄」に注目できるでしょう。

図表1:10-12月期決算の注目銘柄

銘柄 株価(2/13) 52週高値 52週安値
フェイスブック A(FB) 173.15ドル 195.32ドル 132.55ドル
キャタピラー(CAT) 153.97ドル 173.24ドル 90.34ドル
アマゾン ドットコム(AMZN) 1414.51ドル 1498.00ドル 828.55ドル
フェデックス(FDX) 240.32ドル 274.66ドル 182.89ドル
マイクロソフト(MSFT) 89.83ドル 96.07ドル 63.62ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
1

米国の10-12月期決算は好調持続、業種では「情報技術」「素材」「金融」などが良い

米国株式市場は、長期金利の上昇をきっかけに調整が始まり、VIXインバース(S&P500指数のボラティリティ低下にベットする金融商品)に絡む需給要因も加わったと言われ、2/2(金)以降大荒れとなっています。しかし、その中で発表が進んだ米主要企業の10-12月期決算は、引き続き好調です。

S&P500指数採用企業で2/12(月)までに決算発表した345社の集計で、売上は前年同期比8.3%増、EPSは15.6%増、市場予想に対しても売上は1.2%、EPSは5.0%、それぞれ上回りました(図表2)。

米国経済の好調、世界同時景気回復に加え、昨年来のドル安で前年同期比では為替も業績の高い伸びに貢献しました。地域別の売上動向を見ても、米国、欧州、アジアとも売上の伸び率が高まった企業が多い印象です。17年7-9月期との比較では、同期はハリケーン被害による一時的な押し下げもあったことから、業績モメンタムの改善が特に目立つ形となっています。

業種別では、17年10-12月期の増益を牽引しているのは、引き続き「エネルギー」「情報技術」「素材」などです(図表3)。事前予想との比較も考慮すると、「素材」「情報技術」「金融」「一般消費財・サービス」などが好調業種として注目できるでしょう。

尚、今回決算の各社純利益には税制改革の影響による特別損益が出ていますが、上記EPSの集計では一時的な要因を除いた「Non-GAAP」ベースの数字が採用されているケースが大半です。会計上の評価の問題で、キャッシュの出入りを伴わないため、株価へのインパクトは限定的だったようです。

税制改革による一時要因は、(1)会計上と税務上の損益の一時的差異から発生する「繰延税金資産」「繰延税金負債」のある企業が税率変更による影響を計上したケース、(2)海外留保利益を国内に還流したとしてみなして税金を計上したケース、があります。(2)のケースでは、累積利益が対象となるため、グローバル企業を中心に巨額の赤字となったものがありました。

図表2:10-12月期決算は好調(S&P500指数採用企業)

  • 注:17年4Q(10-12月期)は2/9(金)までに発表を終えた345社の集計結果です。18年1Q(1-3月期)以降はBloomberg集計によるコンセンサス予想です。
    ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3:業種別には「景気敏感」が優位

  • 注:S&P500指数の業種指数のEPS動向です。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

減税で上方修正の18年12月期予想EPS、株価調整で低下した予想PER

今回の決算発表では、法人税減税を受けてアナリストが18年12月期の予想EPSをどの程度上方修正するかも注目ポイントでした。

その結果が図表4です。法人税減税に対する期待は株式市場では昨年9月頃より高まりましたが、アナリストによる業績修正が本格化したのは、1月に入って決算発表が始まってからでした。米国では個別取材による「選別開示」が厳しく規制されているためと考えられます。

結果として、2/12(月)時点の予想EPSは155.85ポイント、昨年8月末を起点とすると、7.1%上方修正されたことになります。景気の改善も含まれているでしょうが、大部分は法人税減税による押し上げと考えられます。決算発表が続いていますので、いましばらく上方修正は続くものと考えられます。

一方、ここ2週間の株価下落で、S&P500指数の予想PERは一時16倍台に低下しました(図表5)。1/26(金)の株価ピーク時には18.8倍まで上昇して割高感が強くなっていました。しかし、16倍台というと、16年1-3月に中国経済への懸念が高まって株式市場が低迷した時期以来の水準です。

当時に比べて長期金利が上昇していることは妥当PERが低下する要因です。しかし、長期金利の上昇は、世界経済の回復、米国景気の好調などを背景に上昇してきており、絶対水準では決して高くはないため、株価は割安圏に入っている可能性が高いと考えられます。

短期的にはボラティリティが高い状態が続きそうですが、ファンダメンタルズで中長期に投資する向きには、買いチャンスが訪れている可能性が高そうです。

「成長性は低くPERも低め」は当たり前ですね。代表的なものは、「銀行」になりますが、この成長率の低さには、リーマンショック後の規制強化が影響していると考えられます。一方、2/3(土)に就任したパウエルFRB議長は、金融規制に緩和の余地があるとしています。このため、今後は成長率が回復して、それに伴ってPERも上昇する可能性が考えられるでしょう。

証券アナリストが銘柄レポートで事業内容を詳細に検討するのは、成長性もさることながら、利益の安定性がどの程度なのかを説明するのが主な目的です。このような視点から、なぜこの銘柄にこのPERがついているのか、また、このPERはおかしいのではないかと検討することで、一段レベルの高い株式投資ができるのではないでしょうか。

図表4:18年12月期の予想EPSはどれくらい上方修正されたか

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5:S&P500指数の予想PERは一時16倍台まで低下

  • 注:直近の予想PERの低下幅が株価の低下幅を上回っているのは、予想PERの対象年度が17年12月期から18年12月期に切り替わったためです。18年12月期予想EPSに対する17年末のPERは18.3倍でした。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
2

業績好調かつ上値の期待が大きい銘柄をリストアップ

直近の株価調整で市場全体も割安となっている可能性があるため、今回はオーソドックスに主力銘柄について、業績が好調でアナリストの目標株価平均からの乖離が大きい銘柄をスクリーニングしました。

【スクリーニング条件】
・2/12(月)までに決算発表を行ったS&P100指数採用の85社、うち時価総額が500億ドル以上の78社を対象。
・10-12月期が増収・増益で、売上の予想乖離率が+1%以上、EPSの予想乖離率が+5%以上。
・今年度の予想売上が前年比3%増以上、予想EPSが同10%増以上。
・アナリストの目標株価と現値の乖離率が+10%以上。

図表6に抽出された銘柄から、注目銘柄としてリスト上位の5銘柄をご紹介いたします。

フェイスブック(FB)・・・SNSとしての機能回帰に伴う「フェイスブック」事業の利益成長の鈍化が懸念され、予想PERは20倍まで低下しました。しかし、「インスタグラム」のブーム、広告単価の上昇(10−12月期は前年同期比43%増加)、ビデオの増加などがこれを補うと予想され、18年12月期は3割台の増収、2割台の増益が見込まれており、割安感が強くなっていると見られます。ニュースフィードで企業広告を減らし、友人からのニュースを増やす施策は、同社に対する消費者の長期的な信頼感を高める効果が期待されるでしょう。

キャタピラー(CAT)・・・13年〜16年まで4年に渡って減少した売上は17年に増加に転じ、世界経済の回復とともに、同社の主要な事業カテゴリー、主要地域、いずれにおいても改善の動きが加速しつつあります。市場回復によって売上数量が増加する中、20億ドルのコスト削減により、営業利益率は12年のピーク13.5%を更新する14.2%に高まると予想されています。市場の低迷期にシェアを拡大したことも効いてくると期待されます。

アマゾン ドットコム(AMZN)・・・世の中に「アマゾン・エフェクト」という言葉が広まるほど、同社のネット通販の勢いは強く、アパレル、生鮮食品など新しいカテゴリーへの展開が順調に進んでいます。また、クラウド事業は大成功して、利益への貢献も大きくなっています。配送センターとクラウドへの投資が売上を押し上げ、10-12月期の売上は前年同期比38%増まで加速しています。また、買収した食品スーパー「ホールフーズ」からの食料品の無料配達をプライム会員を対象に、米国の4都市で始めています。生鮮食料品分野でのシェア拡大の可能性が高くなっています。

フェデックス(FDX)・・・景気回復を背景とした貨物量の増加と価格設定力の改善により、グラウンド部門、エクスプレス部門、フレイト部門とも営業利益が増加傾向にあります。また、昨年受けたサイバー攻撃で遅れていたTNTとの経営統合も進みつつあります。業績好調を受けて17年12/19(火)に発表した9-11月期決算では、18年5月期のEPSガイダンスを12.70〜13.30ドルへ5%引き上げています。最近の株価下落が大きいのは、アマゾンが企業向けの配送サービスを準備しているとWSJ紙が報じたためと見られます。ただ、アマゾンとの競合の話は過去何回も出ていますが、これまで実際に大きな影響を受けた形跡はありません。

マイクロソフト(MSFT)・・・クラウドの主要プレーヤーになることに成功し、売上の成長に加えクラウド化による利益率の改善も期待できます。OSの「Windows」、ビジネスソフトウェアの「Office」、メールの「Outlook 」などの普及が、この市場ポジションをさらに強化する上で有利に働くと期待されます。また、最近明らかになったコンピュータCPU(中央演算装置)のセキュリティ上の脆弱性とその修復によって処理スピードが落ちる問題は、企業のPC更新サイクルを早めたり、クラウド化を一層促進すると想定され、同社に恩恵をもたらす可能性があります。

図表6:業績好調かつアナリスト目標株価平均からの乖離が大きい主力銘柄

コード

銘柄

株価
(2/12)
(ドル)

予想
PER
(倍)

目標株価
乖離率
(%)

今年度
予想
増収率
(%)

今年度
予想
増益率
(%)

10-12月期
増収率(%)

10-12月期
増益率

FB

フェイスブック

176.41

20.0

27.0

35.6

26.7

47.3

82.6

CAT

キャタピラー

152.29

16.7

20.1

11.5

32.4

34.7

160.2

AMZN

アマゾン・ドット・コム

1386.23

85.5

19.4

31.1

60.5

38.2

39.6

FDX

フェデックス

239.93

17.7

18.8

7.0

10.4

9.3

13.6

MSFT

マイクロソフト

89.13

24.5

15.9

10.9

18.1

11.9

14.3

DWDP

ダウデュポン

71.84

17.4

14.8

5.2

21.5

13.2

60.6

MS

モルガン・スタンレー

53.43

11.8

14.2

4.9

26.2

5.3

10.2

PYPL

ペイパル・ホールディングス

75.28

33.0

12.9

16.5

20.1

25.6

31.0

BA

ボーイング

343.8

24.1

11.6

3.5

18.7

8.9

23.9

  • 注:「目標株価」はBloombergが集計するアナリストの目標株価平均値です。「目標株価乖離率」は、「目標株価」÷「株価(2/12)」を計算しています。「増益率」はEPSによります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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