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貿易摩擦で調整局面!しかし、成長企業への投資を始めるにはチャンス!?

2019/5/15
投資情報部 榮 聡

米中摩擦の再燃で投資環境は一変、全般市場は調整局面にあります。しかし、個別に内容の良い銘柄は、こういうときこそ「仕込み時」を迎えるのではないでしょうか。そこで、1-3月期の決算が好調であった銘柄で、かつ、利益成長率が高い銘柄群をスクリーニングで抽出、注目銘柄としてご紹介いたします。

図表1:注目銘柄

銘柄 株価(5/14) 52週高値 52週安値
マーチン マリエッタ マテリアルズ(MLM) 215.68ドル 232.89ドル 150.75ドル
エスティ ローダー A(EL) 167.00ドル 180.20ドル 121.47ドル
ロッキード マーチン(LMT) 336.17ドル 351.35ドル 241.18ドル
モンスター ビバレッジ(MNST) 62.35ドル 66.38ドル 47.61ドル
チポトレ メキシカン グリル(CMG) 703.18ドル 721.42ドル 383.20ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

11-3月期決算のポイント

S&P500指数採用企業の1-3月期決算は5/10(金)までに500社中450社が発表済みで、売上は前年同期比5.3%増、EPSは同0.5%減となっています(FactSetの集計で発表済みの決算と未発表分の予想を混合したもの)。

今回決算のポイントは、以下と考えられます。
【1】冴えない決算だが、発表前の予想からは上方修正で着地。
【2】様々な悪材料が重なって基調から下振れており、今後は回復見込み。
【3】通年の予想EPSには下げ止まりの兆しが見られる。

【1】については、決算発表前の4/5(金)にEPSは前年同期比4.2%減が予想されていたため、そこから3.7%ポイントの上方修正で着地しそうだということになります。冴えない決算ではありますが、市場にネガティブには作用しなかったと見られます。

【2】については、10-12月期のEPS増加率は17.1%でしたので急減速したことになります。

この要因として[1]減税による押し上げの剥落、[2]世界景気の鈍化、[3]ドル高による売上・利益の押し下げ、[4]前年同期の半導体産業が超繁忙期にあったこと、原油価格が高かったことの反動、などが考えられます。

景気の鈍化はEPSの伸びが減速した要因の一つですが、これ以外にも様々な一時的悪材料が重なって基調から下振れた利益と見られます。このため、四半期の利益は4-6月期から回復の見込みと予想されています(図表2)。

[3]、[4]の影響については、4-6月期から徐々に緩和に向かうことが見込まれます。一方、米中貿易摩擦が再燃するまでは[2]の要因についても下半期に向けて改善の見通しが織り込まれている可能性があります。これについては、再びデータで確認していく必要がでてきたと言えるでしょう。

なお、FactSet社が「内需系企業」と「外需系企業」の業績を集計したデータでは、「内需系企業」のEPSは前年同期比6.2%増となったのに対して「外需系企業」は同12.8%減となっています(図表3)。世界景気の減速とドル高の影響が業績低迷の主因となっていることがうかがえます。

【3】については、19年12月期の予想EPSも昨年10月以来一貫して下方修正が続いていましたが、ここ1ヵ月は168ポイント台で横ばい圏を維持しており、下げ止まる兆しが見られます。

図表2:S&P500指数の四半期EPSは回復基調と見込まれている

  • ※FactSet社の公表資料をもとにSBI証券が作成

図表3:外需系企業と内需系企業の業績格差が歴然

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2どんな銘柄が注目できるのか?

1-3月期決算を受けての注目銘柄は、筆者が個別に決算をチェックした主要企業については、「アメリカNOW! 今週の5銘柄」の5/7(火)掲載分5/13(月)掲載分でご紹介しています。

アマゾン ドットコム(AMZN)マイクロソフト(MSFT)ビザ A(V)マクドナルド(MCD)コカ-コーラ(KO)ブッキング ホールディングス(BKNG)メルク(MRK)になります。

5/5(日)にトランプ大統領が対中関税引き上げの意向を発表、実際に関税が引き上げられ、それまで想定されていた投資環境は一変しました。しかし、これらの銘柄は貿易摩擦の影響が比較的小さく、相場全体が調整する中で押し目買いを検討してよい銘柄群と考えられます。

また、本レポートではS&P500指数採用企業を対象に、1-3月期の好決算とともに利益成長率が高い銘柄を、以下の条件でスクリーニングしました。

(1)直近四半期決算の売上が前年同期比3%増以上、EPSが同10%以上
(2)直近四半期決算の売上が市場予想比プラス3%以上、EPSが同プラス10%以上
(3)予想EPSの修正率(過去3ヵ月)がプラス
(4)今期・来期の予想EPSの増加率が10%以上

これらの条件を満たす銘柄を図表4にリストアップしています。貿易摩擦が激化する可能性がある中、これを避けるためにも注目できる銘柄群と言えるのではないでしょうか。これら銘柄を次節でご紹介いたします。

図表4:1-3月期の好決算銘柄(S&P50指数構成銘柄が対象)

銘柄(コード)

株価
(5/10)
(ドル)

予想
PER
(倍)

今期EPS
増加率
(%)

来期EPS
増加率
(%)

今期EPS
修正率
(3ヵ月)
(%)

目標株価
(ドル)

目標株価
乖離率
(%)

マーチン マリエッタ マテリアルズ(MLM)

215.87

23.5

21.0

16.5

1.8

235.9

9.3

エスティ ローダー A(EL)

164.35

31.6

15.4

10.9

3.3

178.5

8.6

ロッキード マーチン(LMT)

341.35

16.8

15.5

19.7

6.4

366.7

7.4

モンスター ビバレッジ(MNST)

63.00

30.4

15.4

11.5

3.8

66.8

6.0

チポトレ メキシカン グリル(CMG)

705.44

54.1

44.0

28.6

6.3

683.9

-3.1

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

3決算好調の注目成長銘柄はコレ!?

 業種: 建設資材

決算期

売上高(百万ドル)

(前年比)

純利益(百万ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

18.12

4,244

7%

449

1%

7.11

19.12予

4,506

6%

576

28%

9.20

20.12予

4,770

6%

666

16%

10.72

株価(5/13): 212.49ドル

予想PER(19.12期): 23.0倍

【建設骨材大手でインフラ投資拡大なら恩恵】

  • 米国南東部ノースカロライナ州に本社を置く、骨材(砂利、砕石)など建設資材を供給する企業です。南東部、南部、中西部を中心に26州およびカナダなどに事業展開しています。18年4月に同業のブルーグラスマテリアルズを16.3億ドルで買収、需要拡大に対応するためにキャパシティを拡張しました。
  • 業績はインフラ市場の回復を受けて14年12月期から拡大基調が続いています。1-3月期は買収効果もあって売上は前年同期比17%増、EPSは4.3倍に改善しています。同社が中心としている10州では、人口の増加を背景にインフラ工事、非住宅建設市場とも活況が続いているとしています。通年ガイダンスは、主力の建設骨材の数量が6〜8%の増加、単価が3〜5%増の増加が見込まれています。
  • 米中摩擦には影響を受けづらい内需企業です。摩擦激化で景気が下振れて政策によるテコ入れが必要なときにはインフラ投資関連として注目が高まりそうです。

 業種: トイレタリー用品

決算期

売上高(百万ドル)

(前年比)

純利益(百万ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

18.6

13,691

16%

1,695

23%

4.51

19.6予

14,764

8%

1,922

13%

5.21

20.6予

15,769

7%

2,102

9%

5.77

株価(5/13): 165.10ドル

予想PER(20.6期): 28.6倍

【スキンケアとアジアで成長】

  • 米国の美容製品大手でメイクアップ(18年6月期の売上構成比は41%)、スキンケア(同41%)、香水(同13%)、ヘアケア(同4%)製品の製造を「Estee Lauder」、「Aramis」、「Clinique」、「La Mer」、「MAC」などのブランドで販売しています。
  • 1-3月期決算は為替および会計基準変更の影響を除いた売上が前年同期比12%増、EPSは同32%増と好調でした。業績を牽引しているのはスキンケア部門で、売上が前年同期比21%増(構成比は47%)、営業利益が同33%増(構成比は73%)となっています。「Estee Lauder」「La Mer」ブランドがグローバルに増収となり、製品では「Advanced Night Repair」「Nutritious」「Perfectionist」など既存のシリーズが好調です。また、旅行小売、eコマースなどの販売チャンネルでもグローバルに伸びています。
  • 18年6月期にアジア太平洋地域の売上が22%を占め、中国は伸びを牽引する重要な市場一つと見られます。このため、米中摩擦が激化する場合に影響を受ける可能性はあります。ただ、1-3月期に中国の売上は加速したとしており、足もとまで影響は見られていません。

 業種: 航空宇宙&防衛

決算期

売上高(百万ドル)

(前年比)

純利益(百万ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

18.12

53,762

8%

5,205.0

37%

18.14

19.12予

57,621

7%

5,788.3

11%

20.31

20.12予

60,992

6%

6,847.2

18%

24.31

株価(5/13): 335.37ドル

予想PER(19.12期): 16.5倍

【戦闘機、ミサイルが好調で業績見通しを引き上げ】

  • 米国の軍需大手で、F-35、F-16などの戦闘機、ミサイルシステム、軍事ヘリコプター、軍事情報システムなどの分野に事業展開しています。トランプ政権下で、米国防費が増やされていることに加え、世界的にも地域紛争の増加で武器需要が拡大していることから、事業環境は良好と考えられます。
  • 1-3月期はF-35戦闘機やミサイルシステムが牽引して、売上が前年同期比23%増、EPSが同49%増と好調でした。航空機、ミサイルシステムおよび火器制御、ヘリコプターおよび軍事情報システム、宇宙の4部門とも売上が増加して、航空機を除く3部門で営業利益率が改善しています。好調な業績を受けて通年の業績ガイダンスは、売上の中央値が2%、EPSの中央値が5%上方修正されました。
  • 米中摩擦に関しては、中国は顧客でないことから今のところネガティブな影響はありません。対立の激化は同社製品に対する需要を増やす可能性もあるでしょう。

 業種: 飲料

決算期

売上高(百万ドル)

(前年比)

純利益(百万ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

18.12

3,807

13%

1,013

31%

1.80

19.12予

4,210

11%

1,131

12%

2.07

20.12予

4,610

10%

1,232

9%

2.31

株価(5/13): 62.34ドル

予想PER(19.12期): 30.1倍

【コカ-コーラのエナジードリンクパートナーとして成長が期待される】

  • 米国カリフォルニアに本社を置く、「Monster Energy」ブランドの各種ドリンクを主力とする清涼飲料水メーカーです。コカ-コーラのエナジードリンク分野のパートナーとしての地位を獲得、コカ-コーラとの流通契約を生かして国際展開を積極的に進めることで成長が期待されています。エナジードリンク市場(家庭での消費)の世界シェアは22%を確保しています。コカ-コーラは同社株式の18.8%を保有する大株主となっています。
  • 1-3月期は売上が前年同期比11%増、EPSが同28%増と好調でした。「Monster Energy」ドリンク部門の売上が同12%増、コカ-コーラから取得した事業が主体のストラテジックブランド部門が同7%増です。海外売上が同17%増で、売上に占める比率が30%まで高まっています。
  • 景気変動の影響を受けにくい食品分野であること、無借金で財務体質が強いこと、キャッシュフローが豊富でコンスタントに自社株買いに配分できることなど、市場全体がリスクに敏感になっているときには注目されやすい会社と考えられます。

 業種: レストラン&バー

決算期

売上高(百万ドル)

(前年比)

純利益(百万ドル)

(前年比)

EPS(ドル)

18.12

4,865

9%

253

42%

9.06

19.12予

5,420

11%

363

43%

13.05

20.12予

6,032

11%

463

28%

16.78

株価(5/13): 687.27ドル

予想PER(19.12期): 52.7倍

【不祥事からの業績回復が続く見通し】

  • メキシコ料理のレストランチェーンです。ヒスパニックの増加や健康志向の高まりから成長が期待されます。2015年10月に食中毒事件を起こして業績が低迷していましたが、改善途上にあります。14年12月期の営業利益率が17%に対して、18年12月期は7%にとどまっており、利益の回復が続くと期待されます。
  • 1-3月期決算は、既存店売上が前年同期比9.9%増と市場予想の同7.4%増を上回り、売上が同14%増、EPSが同60%増と好調でした。2倍に増えたスマホによる注文、デリバリーの成長、優良顧客プログラム、テレビ広告の増加などの効果で店舗レベルでの営業利益率は21.0%へ2.5%ポイントの改善となっています。好調を受けて通年の既存店売上伸び率のガイダンスを1桁台半ばから1桁台後半に引き上げています。
  • 予想PERが52.7倍となっているのは、利益率の改善を先まで織り込んでいるからだと考えられます。現在の株価はアナリストの目標株価を若干上回っていますが、不祥事からの回復をどこまで織り込むかという流動的な面があり、このケースではさほど気にする必要はないかもしれません。
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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