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米10-12月期決算のポイント3つ+買い場を迎えている可能性がある好決算銘柄5つ

2022/2/9
投資情報部 榮 聡

米国の10-12月期決算発表は、主要企業についてはピークを過ぎ、全体としては好調であることが確認されました。米株式市場は金融政策の引き締め前倒しを受けて不安定となっていますが、企業業績の堅調さは落ち着きを取り戻す要因になると期待されます。好決算を確認して、買い場を迎えている可能性がある5銘柄をご紹介いたします。

図表1 注目銘柄

銘柄 株価(2/8) 52週高値 52週安値
クアルコム(QCOM) 178.59ドル 193.58ドル 122.17ドル
アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD) 128.23ドル 164.46ドル 72.50ドル
アルファベット A(GOOGL) 2787.98ドル 3030.93ドル 1990.23ドル
アップル(AAPL) 174.83ドル 182.94ドル 116.21ドル
マイクロソフト(MSFT) 304.56ドル 349.67ドル 224.26ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1 10-12月期決算は好調、1-3月期の予想もOK

今回は米国の10-12月期決算のポイント3つと、第2節で好決算銘柄5つをご紹介いたします。

10-12月期決算は全体としては好調

米国企業の10-12月期決算は2/4(金)までの集計で、売上は前年同期比15.0%増、EPSは同29.2%増です(発表済みの企業と未発表の企業の予想の混合、FactSet社の集計データ)。EPSは決算発表が始まる前の2021年末時点では、前年同期比21.3%増が予想されていましたので、7.9%ポイント上回って着地しており、好調と言えるでしょう。

発表が終わったのは社数ベースはS&P500指数採用銘柄の56%に過ぎませんが、主要企業についてはほぼ発表が終わっているため、大勢は決したと考えられます。今回はネットフリックス、ペイパルホールディングス、メタプラットフォームズなど決算発表を受けて株価が大幅に急落した銘柄も目立ちましたが、全体としては好調を維持しました。

米国株式市場は、金融引き締めの前倒しを受けて年初から不安定な動きとなっていますが、妥当なPER水準を模索していることが主因と考えられます。企業業績がしっかりしていることが確認されれば、相場が落ち着きを取り戻す要因になると期待されます。

1-3月期決算の予想もOK

10-12月期の実績は良いとしても、1-3月期の見通しがどうなのかも気になるところですが、これについても大丈夫なようです。1-3月期については、売上が前年同期比5.6%増、EPSが同10.2%増の予想です(2/4(金)時点、FactSet社の集計データ)。

10-12月期に比べると伸びは低下しますが、パンデミックによる業績の落ち込みからの反動が小さくなることが主因とみられ、特にネガティブな含意はありません。

また、1-3月期の予想EPSは2021年末時点と比べて0.7%の下方修正となっており、四半期の最初の月に業績見通しが下方修正されるのは、2020年4-6月期以降では初めてのことです。

しかし、四半期の最初の月に、その四半期の業績見通しが下方修正されるのは、ボトムアップアナリストの典型的な行動パターンのようです。FactSet社の集計によると、過去5年間(20四半期)の平均では1.3%、過去10年(40四半期)の平均では1.9%下方修正されていました。これもパンデミック下の特殊な状況から正常化しつつあることが要因と考えられます。

大手ITの決算も、メタ以外は堅調

市場全体への影響が大きい大手ITの決算も、メタプラットフォームズを例外として概ね堅調でした。図表2は、決算発表を受けた翌日の株価反応です。

メタプラットフォームズについては、ユーザー数の伸び鈍化、「TikTok」との競争に対する懸念、メタバースへの先行投資による費用負担、などが嫌気されて株価は大幅に下落しました。

一方、それ以外の銘柄では、決算翌日の株価は上昇しています。アップル、マイクロソフト、アルファベットについては、10-12月期決算は市場予想を上回って好調で、株価もこれを素直に反映したと考えられます。

アマゾンドットコムについては、10-12月期実績は労働者不足とインフレ圧力で前年同期比50%の営業減益、1-3月期のガイダンスも売上・EPSとも市場予想を下回り、決算自体は好調とは言えませんでした。

ただ、3月下旬からプライム会員の会費を値上げするなど、コスト増圧力が高まっている事業環境への対応を進めることが表明され、今後の収益改善を示唆すると好感されたようです。

株価の上昇が特に大きくなったのは、前日にメタプラットフォームズの決算を受けて連れ安していた分の反動が含まれるためとみられます。

図表2 大手IT銘柄の決算発表に対する株価の反応(前日比、%)

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

2 好決算の主要銘柄を厳選してご紹介

10-12月期決算で業績好調が確認され、中期的にも成長が期待される銘柄を5つ厳選してご紹介いたします。

現在、米国株市場は投資環境の変化を受けて「妥当な予想PER水準」を模索している段階にあり、当面はやや不安定な相場が続く可能性もありそうです。このため、足もとの決算で好調が確認された銘柄は、いつにも増して注目を集めやすいと考えられます。

【スマホ向け半導体が好調】
・世界的に5G(第5世代移動通信システム)の普及が本格化していますが(図表3)、同社は5Gの普及によって、(1)スマホ向けチップセットの売価上昇、(2)スマホ卸値に連動する特許料の増加、(3)高周波部品の拡充、(4)自動車の通信機能強化、などが増収要因となる見込みです。中期的な業績拡大の確度が高いと考えられる一方、予想PERは15倍台と市場平均を下回る水準にとどまり、割安感が強いとみられます。

・10-12月期決算は、売上が前年同期比30%増、調整後EPSが同49%増と好調で、それぞれ市場予想を2%、8%上回りました。部門別の売上は、QCT部門(半導体製造など)が前年同期比35%増、QCL部門(特許料)が同10%増で、QCT部門の内訳は、スマホ向けが同42%増のほか、高周波部品が同7%増、自動車向けが同21%増、IoT向けが同41%増でした。1-3月期のガイダンスは、売上が102〜110億ドル(市場予想は95.9億ドル)、EPSは2.80ドル以上(市場予想は2.48ドル)として、いずれも、市場予想平均を大きく上回りました。

図表3 5Gスマホの出荷台数とスマホ全体に占める割合

  • ※クアルコムのインベスターデー資料(2021年11月16日)をもとにSBI証券が作成

【クラウドの需要は世界的に堅調】
・同社の成長をけん引しているクラウド事業に対する需要は堅調のようです。企業向けクラウドの「Azure」の10-12月期売上の伸び(為替の影響を除いたベース)は前年同期比46%増と7-9月期の同48%増をやや下回りました。しかし、会社は足もとの受注動向から世界的に同分野の需要は強いとし、1-3月期の売上高成長率は10-12月期よりも高いものとなるだろうと自信を示しています。他社のクラウドサービスの伸びも好調で、業界全体に好調と考えられます(図表4)。今年はパンデミックの反動で消費関連の需要は不安定になる分野があると想定されるため、企業の投資需要の安定に注目が集まりやすいと考えられます。

・10-12月期の売上は前年同期比20%増(為替の影響を除くベース)、EPSは同22%増となり、市場予想を上回る好決算でした。部門別の売上は、プロダクティビティ&ビジネスプロセスが前年同期比19%増、インテリジェンスクラウドが同26%増、モア・パーソナル・コンピューティングが同15%増で、いずれも市場予想を上回りました。売上の予想超過の比率は、モア・パーソナル・コンピューティング部門が最も大きく、ゲーム機の「Xbox」やノートPCの「Surface」の供給が想定されていたよりも順調に進んだことが要因とみられます。

図表4 クラウドサービスの売上伸び率推移

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【ネット広告が好調】
・10-12月期決算では、ネット広告が好調で市場予想を上回る好決算となったことに加え、1対20の株式分割の計画(7月1日に実施の予定)が好感されました。同社と同じくネット広告を主力とするメタプラットフォームズは、アップルによる広告規制の影響が大きく出ている模様ですが、アルファベットは同広告規制の影響が及ぶ範囲が相対的に小さく、また、影響を限定する手段をもっていることに違いがあるようです。

・10-12月期決算は、売上が前年同期比33%増、調整後EPSが同60%増と好調で、それぞれ市場予想を4%、12%上回って好調でした。主力のグーグル検索連動広告が前年同期比36%増と、サプライチェーン問題で企業の広告が抑制される中でも堅調を保ち、市場予想を上回って好調でした。成長をけん引する事業のうち、ブランド広告を主体とするYouTubeの売上(前年同期比25%増)は市場予想を下回りましたが、クラウド事業の売上(同45%増)は市場予想を上回りました。

図表5 アルファベットとメタプラットフォームズのネット広告売上

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【サプライチェーン問題の影響を予想以上に上手くかわす】
・10-12月期はサプライチェーン問題の影響を受けて売上は伸び悩むと見込まれていましたが、予想以上に上手く対応できたようです。同社の購買力は非常に大きいため、市場で部品が不足している中でも優先的に回してもらえる立場にあるようです。それでも主力のiPhoneは発注から納品までの期間が延びていることからペントアップ需要があると考えられており、今後サプライチェーン問題が改善すれば、売上の伸びが高まる可能性があるとみられます。

・10-12月期決算は売上が前年同期比11%増、EPSが同25%増と、市場予想を大きく上回りました。製品別の売上は、iPhoneが前年同期比9%増、Macが同25%増、iPadが同14%減、ウェアラブル、ホーム&アクセサリーが同13%増、サービスが同24%増でした。1-3月期の業績見通しは示されませんでしたが、「10-12月期と比較して売上高の伸び率は減少するものの、堅調なものになる」とのコメントがありました。

図表6 アップルのiPhone売上推移

  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

【サーバー向けCPUのシェア拡大が続く】
・インテルが10ナノメートル未満の微細化に手間取る中、同社は7ナノメートル、5ナノメートルといった微細化技術をもつTSMCに製造を委託しているため、最先端のサーバー向けやPC向けのCPUでシェアの拡大が続いています。シェア拡大によって売上が拡大し、また、利益率も改善傾向となっています。このようなトレンドは2023年にむけても継続する可能性が高いと考えられます。同社の予想PERは半導体銘柄の中では高めで、PERが高い銘柄が売られる相場環境の中で株価の調整が大きくなりました。しかし、同社の高PERは成長のポテンシャルが高いことを反映したものと考えられます。

・10-12月期決算は、売上が前年同期比49%増、調整後EPSが同77%増で、それぞれ市場予想を7%、22%上回って好調でした。粗利率は50.3%と、前年同期比5.6%ポイント、前四半期比1.9%ポイントと大幅な改善となっています。コンピューティング&グラフィックス部門の売上が前年同期比32%増、エンタープライズ、組み込み、セミカスタム部門の売上は、サーバー向けがけん引して同75%増となりました。1-3月期の売上は前年同期比45%増相当、2022年12月期は前年比31%増と好調持続の見通しです。

図表7 AMDの四半期売上と粗利率

  • 注:22年1Qの粗利率は会社ガイダンス、売上は会社ガイダンスの中央値によります。
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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