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2024-04-23 21:47:05

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米1-3月期決算のポイント3つ+保有上位10銘柄の決算プレビュー

2022/4/20
投資情報部 榮 聡

米国の1-3月期決算の発表が本格化しています。今回はマクロ面での様々な不透明要因を背景に株式市場が調整しているため、これを下支える要因となるかが注目されています。今回の四半期決算のポイント3つと、当社顧客の保有上位10銘柄の決算プレビューをお届けします。

図表1 注目銘柄

銘柄 株価(4/19) 52週高値 52週安値
マイクロソフト(MSFT) 285.30ドル 349.67ドル 238.07ドル
アルファベット A(GOOGL) 2,600.18ドル 3,030.93ドル 2,193.62ドル
テスラ(TSLA) 1,028.15ドル 1,243.49ドル 546.98ドル
アップル(AAPL) 167.40ドル 182.94ドル 122.25ドル
コカ-コーラ(KO) 65.07ドル 65.57ドル 52.28ドル
  • ※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

1 1-3月期決算は堅調見込み、通期EPSの修正動向も良好

今回は今週から本格的に始まった米国の1-3月期決算のポイント3つと、次節で当社顧客保有上位銘柄の決算プレビューをお届けします。

1-3月期決算は全体としては堅調見込み、2022年通期は10%増益の見通し

1-3月期のS&P500指数採用銘柄の業績は、売上が前年同期比10.8%増、EPSが同5.1%増と堅調な増収・増益となる見通しです(FactSet社集計、4/14(木)時点)。増益率は2021年10-12月期の同29.2%増から大幅な鈍化となりますが、1-3月期は前年同期の2021年1-3月期にパンデミックからの回復が顕著となったことが背景にあると考えられます。

EPSの伸び率は、4-6月期が前年同期比6.5%増、7-9月期が同11.1%増、10-12月期は同10.6%増と年後半に高まる予想となっています。昨年後半は新型コロナの感染拡大の影響で業績が抑えられたことから、その反動という面もありそうです。

2022年12月期通期では、売上が前年比9.3%増、EPSが同10.2%増の見通しです。4/19(火)にはIMFによる2022年の世界経済成長見通しが前年比4.4%から同3.6%に下方修正されましたが、米国は前年比4.0%から同3.7%への下方修正と比較的軽微で、堅調な利益増加が維持されそうです。

通期EPSの修正動向も良好

2022年は年初から、オミクロン株による新型コロナの感染拡大、ロシアによるウクライナ侵攻、原油価格の上昇、長期金利の急進など、マクロ的な市場環境はかなり大きく変動しました。

その割にS&P500指数の今期の通期予想EPSは堅調に上方修正されています(図表2)。依然として、「新型コロナの克服による業績回復」という要因が根底にあるためとみられます。

外部の投資環境は不安定な状況が続いていますが、企業業績の動向は株価の下支え要因として期待できるでしょう。

業種別には景気敏感業種の増益率が高い

業種別の増益率をみると、原油価格が1バレル100ドル台と大幅な上昇となっていることを背景に「エネルギー」が突出して高くなっています。このほか、「素材」「資本財・サービス」など景気敏感と言われる業種の増益率が高くなっています。

また、成長企業が多く含まれる「ヘルスケア」「情報技術」も市場平均を上回る増益が見込まれています。

一方、「金融」と「一般消費財・サービス」は10%を超える減益が見込まれています。「金融」は前年同期に商業銀行で貸倒引当金の戻し入れがあり、また、金融市場が回復する中で投資銀行やトレーディング業務の利益が高水準であったことの反動が出ています。長期金利が大きく上昇しているため金利収入には改善が見込まれるものの、それ以外の部分で見栄えが悪くなっています。

「一般消費財・サービス」はアマゾンドットコムの減益決算が効いているとみられ、これもパンデミックからの反動が主因のようです。

図表2 S&P500指数採用銘柄の予想EPS(今期および来期)

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表3 1-3月期の業種別EPS増加率見通し(前年同期比)

※FactSet社の公表資料をもとにSBI証券が作成

2 保有上位10銘柄の決算プレビュー

4/20(水)以降に1-3月期決算を発表する当社顧客の保有上位10銘柄(保有者数ベース、2022年3月末)の決算動向と注目点をご紹介いたします。これを踏まえて好決算が期待できる銘柄として、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット A(GOOGL)、テスラ(TSLA)、アップル(AAPL) 、コカ-コーラ(KO)があげられます。

テスラ(TSLA)   決算発表予定:4/20(水)
4/2(土)に発表された1-3月期の販売台数は310,048台で、前年同期比72%増、10-12月期比1%増でした。前年同期比では大幅な増収・増益が続く見通しです。当面の売上拡大は、3/22(火)に生産を始めたベルリン工場の能力拡大がどのようなペースで進むかによる部分が大きいとみられます。過去2四半期とも決算発表後のEPSの上方修正率は主要銘柄の中でトップクラスとなってきたことから、今回も市場の期待は高いと見られます。

PERは非常に高いものの、売上・利益の高成長を伴っていることから、年初来の株価調整は市場平均を下回っています。ただ、目標株価との比較では、現値はこれを超過しています。


プロクター & ギャンブル(PG)   決算発表予定:4/20(水)
10-12月期決算は、値上げで売上を前年同期比6%増(数量が同3%増、価格が同3%増)とし、原材料や物流のコス ト増をある程度吸収しました。営業利益は同4%減となりましたが、営業外損益の改善で調整後EPSは同1%増を確保しま した。1-3月期は小幅な増収・増益が見込まれていますが、製品価格の引き上げによって原材料・物流コストの上昇をいかに相殺しているかが引き続き注目点となるでしょう。

株価は事業のディフェンシブ性が評価されたとみえ、年初来4.0%の下落と市場平均の下落率を上回っています。


AT&T(T)  決算発表予定:4/21(木)
大幅な減収が続くと見込まれているのは事業売却の影響で、衛星放送のDirectTV、デジタルTVのVrio、メディア事業のワーナーメディアを順次売却して、通信サービスに集中しつつあります。主力のモビリティ部門は、携帯電話契約者数(後払い契約)の純増数が2020年7-9月期から5四半期連続で50万件を超えて改善しており、1-3月期も継続すると期待されています。Cバンドと3.45ギガヘルツの周波数帯域の取得によって、ベライゾン、Tモバイルに対する5Gでの競争力が向上すると見込まれます。

株価はメディア事業の落ち込みによって、新型コロナのパンデミック以降に大幅にアンダーパフォームしました。ここ6ヵ月では、ディフェンシブ株への物色を受けて市場平均並みに改善しています。


コカ-コーラ(KO)  決算発表予定:4/25(月)
新型コロナ感染による影響が徐々に解消する動きが続いており、1-3月期決算でも堅調な業績回復が見込まれています。10-12月期は営業日数が前年同期に比べて少なかったことやマーケティング投資を増やしたことから減益となりましたが、1-3月期は増益への転換が見込まれています。

株価はディフェンシブ株を物色する流れに乗って年初来9%近く上昇、史上最高値を更新中です。一方、アナリストの目標株価にかなり近づいています。


マイクロソフト(MSFT)  決算発表予定:4/26(火)
企業がITシステムをレガシーシステムからアップグレードしてデジタルシフトを進める中で、幅広いアプリケーションソフトを保有する同社は最大の受益者になると考えられます。これが同社の比較的高い売上成長を支えていくと期待され、1-3月期も堅調な業績拡大が期待されます。ゲームソフト大手アクティビジョンブリザードの買収によって、メタバースの分野で最大のプレーヤーとなり、ゲームのハードウェア、クラウドサービス、コンテンツで支配的ポジションをもつ唯一の会社になる可能性があります。

株価はPERが市場平均を上回っていることから、年初来16.6%下落しています。ただし、アナリストのコンセンサスは同社の業績成長力に見合った水準にあるとみているようで、アナリストの目標株価平均値は現値を32.8%上回っています。


アルファベット A(GOOGL)  決算発表予定:4/26(火)
売上の前年同期比増加率は10-12月期から低下が見込まれていますが、ネット広告で同業のメタプラットフォームズほどではなく、比較的堅調な決算が見込まれていると言えるでしょう。YouTubeの成長が継続するほか、主力の検索連動広告では広告のデジタルシフトによって価格面で恩恵を受け、クラウド事業では大企業からの受注獲得が進んでいます。

2022年の売上成長は前年比20%増前後が維持されると見込まれることから、20倍前後のPERには割安感があると言えそうです。アナリスト目標株価との乖離は30%以上に拡大しています。


メタ プラットフォームズ A(FB)  決算発表予定:4/27(水)
1-3月期の増収率は前年同期のハードルが高く、10-12月期の前年同期比20.0%増から、かなりの程度減速する見通しです。利益については、メタバースへの投資を引き上げることから10-12月期に続いて減益が続く見通しです。10-12月期決算ではデイリーアクティブユーザー数(DAU)が前四半期比で初の減少となるなど、TikTokとの競争激化が懸念されました。経営陣は「TikTokに対抗するため(類似サービスの)Reelsに投資を行っている」とコメントしましたが、その成果が注目されます。

株価はDAUの減少が大きなショックとなり、年初来37.3%の下落となっています。アップルのプライバシーポリシー変更の影響が同社のネット広告事業には大きいこと、パンデミックによる利用頻度上昇からの反動、独占禁止法上のリスクなど懸念材料も多く、予想PERは14.5倍まで低下しています。


アップル(AAPL)  決算発表予定:4/28(木)
アップルの中期的な売上成長は、製品のリフレッシュサイクルと18億台のインストールベースに対して追加のサービスを販売することによって一桁台半ばが維持できると期待されます。ただし、インフレ高進、欧州での地政学懸念、中国での新型コロナによる規制などによって製品のリフレッシュサイクルが先延ばしされる可能性があり、売上成長率を2〜3%ポイント押し下げる可能性が警戒されています。

株価は年初来7.0%の下落とS&P500指数の7.8%下落と同程度となっています。同社のPERはかつては10倍台の半ばというのが定位置でした。しかし、ここ数年サービス売上の構成比が上昇したことを受けて、20倍台に上昇してきました。長期的にみれば、妥当なPER水準を模索している最中とも言え、安定性には欠けるかもしれません。


アマゾン ドットコム(AMZN)  決算発表予定:4/28(木)
1-3月期の利益が10-12月期大きく減少する予想となっています。ただし、これは10-12月期のEPSに保有するリビアン株の評価益が加わったためで、営業利益は前年同期比50%減でした。そういう意味では、減益のモメンタムは1-3月期も同程度で継続する予想となっています。梱包資材や物流費用の上昇がネット通販事業に重くのしかかっていますが、これは時間とともに克服できると見込まれます。一方、クラウドサービス、ストリーミング、ネット広告などが株価のカタリストとして期待されます。

株価は業績不振が2021年7-9月期から表面化してこともあり、PERの水準が高い割に年初来の株価下落は8.4%と市場平均をやや上回る程度にとどまっています。


エヌビディア(NVDA)  決算発表予定:5/25(水)
11-1月期決算は、ゲーム向けやデータセンター向けがけん引して市場予想を上回る伸びとなり、決算後の通期予想EPSは過去3ヵ月で11.5%上方修正されています。データセンター向けは、社会の中で人工知能(AI)の利用が広がっていることから、今後も同社の成長をけん引すると期待されます。一方、ゲーム向けはパンデミックによる恩恵からの反動が警戒されている可能性がありそうです。

株価は年初来25.9%の大幅な下落となって、主要テクノロジー企業の中でも大きいくなっています。PERが相対的に高かったことから、長期金利上昇の影響が大きく出たと言えるでしょう。一方、アナリストの目標株価からの乖離は50%以上に拡大しています。

図表4  保有上位銘柄の1-3月期決算予想

決算発表日 1-3月期決算予想 10-12月期決算実績
売上高
(億ドル)
前年同
期比
(%)
EPS
(ドル)
前年同
期比
(%)
売上高
(億ドル)
前年同
期比
(%)
EPS
(ドル)
前年同
期比
(%)
テスラ(TSLA) 4月20日 178 71.8 2.27 143.5 177 64.9 2.54 217.5
プロクター & ギャンブル(PG) 4月20日 187 3.4 1.29 2.5 210 6.1 1.66 1.2
AT&T(T) 4月21日 371 -15.6 0.75 -12.8 410 -10.3 0.78 4.0
コカ-コーラ(KO) 4月25日 98 9.1 0.58 5.6 95 10.1 0.45 -4.3
マイクロソフト(MSFT) 4月26日 491 17.6 2.19 12.3 517 20.1 2.48 22.2
アルファベット A(GOOGL) 4月26日 564 23.7 25.82 20.3 619 33.3 27.99 45.5
メタ プラットフォームズ A(FB) 4月27日 283 8.1 2.60 -21.2 337 20.0 3.67 -5.4
アップル(AAPL) 4月28日 941 5.1 1.42 1.7 1,239 11.2 2.10 25.0
アマゾン ドットコム(AMZN) 4月28日 1,164 7.2 8.51 -46.1 1,374 9.4 27.75 97.0
エヌビディア(NVDA) 5月25日 81 43.1 1.30 42.0 76 52.8 1.32 70.3

注:エヌビディアについては、11-1月期決算実績と2-4月期予想です。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

図表5  保有上位銘柄の投資指標

株価
(4/18)
(ドル)
予想PER
(倍)
今期
予想EPS
(ドル)
来期
予想EPS
(ドル)
年初来
騰落率
(%)
目標株価
(ドル)
目標株価
乖離率
(%)
EPS修正
(3ヵ月)
(%)
テスラ(TSLA) 1,004.29 92.7 10.54 14.10 -5.0 953.9 -5.0 5.6
プロクター & ギャンブル(PG) 157.06 25.9 5.87 6.31 -4.0 164.0 4.4 -0.9
AT&T(T) 19.46 6.7 2.84 2.77 4.8 22.4 15.1 -4.7
コカ-コーラ(KO) 64.44 26.3 2.45 2.64 8.8 67.7 5.0 -1.5
マイクロソフト(MSFT) 280.52 28.5 9.49 10.75 -16.6 372.5 32.8 0.7
アルファベット A
(GOOGL)
2,553.53 19.9 124.62 147.33 -11.9 3,472.19 36.0 1.2
メタ
プラットフォームズ A
(FB)
210.77 14.5 13.58 15.67 -37.3 318.8 51.3 -9.5
アップル(AAPL) 165.07 26.6 6.15 6.56 -7.0 191.2 15.8 7.3
アマゾン
ドットコム
(AMZN)
3,055.70 45.9 65.78 90.23 -8.4 4,097.29 34.1 -7.4
エヌビディア
(NVDA)
217.83 38.4 5.69 6.81 -25.9 329.0 51.0 11.5

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

  • ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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