2019/2/5
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」2月4日号より抜粋
米株の先行きに楽観的
少なくとも下げ止まりは期待できるか
■ FOMCは正式に方針転換。米株に好機
先週、米FOMC(連邦公開市場委員会)は大きく舵を切りました。昨年11月、パウエルFRB(連邦準備理事会)議長は金融政策の方針を漸進的利上げ姿勢から中立姿勢へ転換、以来その背景を説明してきました。そして今回、満を持して公式に方針転換を表明した格好です。
同議長は、中立的な姿勢へ変化させた背景を、@中欧等海外景気の減速や政治混乱、A米政府一部機能の停止、B昨年暮以降の金融環境悪化、が目下堅調な米景気の持続性を脅かすリスクを排除するためとしています。
しかし、当初この説明は謎でした。同議長の主張を証左する兆候が実体経済に見えなかったためです。ですが今回のFOMCで漸くその謎が解けたと考えています。FRBの利上げ休止は、景気はもとより、自らの金利誘導能力の喪失を危惧したためとみています(4頁参照)。
FRBの真意はともかく、中立的な金融政策姿勢は株式市場に果実を落とすとみています。物価上昇圧力が引続き緩慢ならば、米国は金利低下、ドル安、株高を当面享受するとみています。また新興国株式も魅力的、ドル安自国通貨高が海外からの投資資金を呼び込むでしょう。
一方、日欧株式は相対的に劣勢と予想、FRBの金融引締め姿勢とドル高への転換を待つ必要がありそうです。
ではこのシナリオの有効期限は?中国景気が底打ちし世界景気の再加速期待が高まる年央頃迄と予想します。またこのシナリオに対するリスクはドル高の進行、特に米国政治情勢の混乱には警戒しています。(徳岡)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
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2/5(火) |
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2/6(水) |
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2/7(木) |
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2/8(金) |
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注)★は特に注目度の高いイベント
(日)は日本、(米)は米国、(欧)はユーロ圏、(英)は英国、(独)はドイツ、(仏)はフランス、(伊)はイタリア、(豪)はオーストラリア、(中)は中国、(伯)はブラジルを指します。日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨ベース。
騰落幅、騰落率ともに2019年1月25日対比。
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年2月1日時点。
出所) Bloombergより当社経済調査室作成
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